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シニア犬のお腹のキュルキュルが止まらない…食欲の有無で判断&対処法

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愛するシニア犬のお腹がキュルキュル鳴り止まないと、「単なる空腹?」「それとも命に関わる病気のサイン?」と、判断に迷い不安になりますよね。

実は、そのキュルキュル音は幅広い可能性を含んでいます。

しかし、飼い主さんが取るべき行動は、たった一つのシンプルな基準で明確に分けられるのです。

その緊急度を見分ける最も重要な基準、それは愛犬の「食欲の有無」

この記事では、食欲の有無を軸にした正確な判断基準と、いますぐ取るべき対処法を解説します。

最後まで読み進めれば、シニア期を迎えた愛犬の健康を守るための明確な基準がわかり、「もしもの時」にも冷静に対応できる安心感を手にできますよ!

シニア犬のお腹のキュルキュルが止まらない!食欲の有無で判断&対処法

横になる犬と撫でる飼い主の手

シニア犬のお腹のキュルキュル音は、自然な生理現象の可能性もあれば、緊急性の高い病気のサインかもしれません。

このように判断に迷う症状だからこそ、早く緊急度を見極める基準が必要です。

そして、その基準こそが冒頭でもお伝えした愛犬の「食欲の有無」になります。

愛犬の食欲を基準に、冷静に状況をチェックしましょう。

食欲がある場合は様子見でOKなケースが多い

愛犬がいつも通りご飯を食べ、散歩も元気なのにお腹がキュルキュル鳴っている……。

このようなケースでは、多くが一過性の生理現象や軽度の消化不良が原因のため、過度に心配する必要はありません。

シニア犬のお腹の音は、人間でいう「空腹時の音」や食後に胃腸が活発に動く音と同じです。

特にシニア犬は胃腸の動きが活発になりすぎることもあるため、食欲がある場合は、落ち着いて様子を見ることが重要です。

ただし、念のため以下の点を確認しましょう。

  • 安静にできているか:無理に動かさず、安静に休ませましょう。
  • 水分補給:常温の水を少量与えて、脱水を防ぎましょう。
  • 症状の頻度:音が止まらない時間が長すぎる、または頻繁に起こる場合は、食事の見直しが必要です。

このように、元気と食欲がある状態であっても、愛犬のわずかな変化を見逃さないことが大切です。

お腹のキュルキュル+食欲不振の場合は「すぐに受診」を検討する

もしシニア犬のお腹がキュルキュル鳴っていて、同時に食欲不振が見られる場合は、緊急度が跳ね上がります。

これは、消化器系や全身の疾患が隠れている可能性が非常に高いからです。

愛犬が食べたい気持ちすらない状態というのは、体内で何らかのトラブルが発生しているサインです。

特にシニア犬は病気の進行が早いため、食欲不振の状態が見られたら、すぐに受診の準備をした方がよいでしょう。

この「食欲不振」と「腹鳴り」の組み合わせは、愛犬からの重要なメッセージだと捉えてください。

食欲不振の場合に潜む重篤な病気の例と初期症状

聴診される犬

食欲不振が伴う場合、裏には以下のような重篤な病気が隠れていることがあります。

以下のような緊急性の高い病気が隠れている恐れがあるため、迷うよりもまず動物病院に電話で相談したり、診察を受けたりしましょう。

病気の種類 初期に現れる主な症状 早期受診のメリット
膵炎 激しい腹痛、嘔吐、食欲不振、背中を丸める姿勢 早期治療で痛みを抑え、回復が早まる
腸閉塞 激しい嘔吐、便が出ない状態、腹部の急激な膨張 手術や処置で命を救い、元気に家に帰れる
胃捻転 腹部の急激な膨張、大量のよだれ、吐きたがるのに吐けない 命に関わる危険な状態のため、一刻も早い処置が必須

少しでも様子がおかしいと感じたら、すぐに獣医師の意見を仰ぎましょう。早期発見が愛犬の未来を守る保険です。

【緊急度チェック】病院に行くべき止まらないシニア犬のお腹のキュルキュル音とサイン

「シニア犬のお腹のキュルキュルが止まらない」状態が続くと、不安が増すばかりですよね。

ここでは、病院に行くべき緊急性の高いサインを具体的な行動と関連付けて解説します。

嘔吐や下痢、元気消失など要注意な症状が伴う

お腹のキュルキュル音が止まらない状態に加えて、以下の症状が一つでも見られたら、すぐに動物病院に連絡を入れましょう。

要注意サイン 緊急度 理由と行動
嘔吐や下痢 体液や栄養が急激に失われるため。電話で症状を伝え、すぐ受診。
ぐったりと元気がない 腹痛や体調不良で活動量が低下。すぐに体を休ませ、受診。
お腹を触ると嫌がる 中〜高 腹部に炎症や痛みがあるサイン。

ママさんパパさんが愛犬の命を守るために、これらのサインを見逃してはいけません。

早期の診断が、回復への鍵となります。

寝ている時の腹鳴り(キュルキュル)に見られる隠れた異常サイン

愛犬がぐっすり寝てるときにお腹がキュルキュル鳴っているのは、多くの場合、空腹による生理現象であり心配する必要はありません。

しかし、もし以下の行動が寝てるときに見られたら要注意です。

  • 寝てるときに腹痛で何度も目が覚める、寝返りをうつ。
  • 体を丸めたり、伸ばしたりして、落ち着かない様子を見せる。

もし、いつもと違う様子や苦しそうな表情が見られたら、それは空腹音ではない異常なサインかもしれません。

安静に寝てるときの些細な変化を見逃さないことが、シニア犬の健康維持の秘訣です。

シニア犬のお腹キュルキュルを止める日常ケア

老犬のお腹を触る飼い主の手

シニア犬のお腹のキュルキュルは、日常のちょっとしたケアで予防したり、軽減したりすることが可能です。

愛犬の腸内環境を整えて、快適な毎日をママさんパパさんが作ってあげましょう。

胃腸への負担を減らす「フードの選び方」と「与え方」

シニア犬は加齢により消化機能が低下しています。

食事で胃腸への負担を減らすことが、腹鳴りの予防に直結します。

ママさんパパさんが愛犬のためにひと手間加えることで、シニア犬の消化器官は快適に動くようになり、お腹のキュルキュル音も減っていくでしょう。

【胃腸ケアのための実践リスト】

  • 低脂肪のフードを選ぶ:脂肪分は消化に時間がかかりガスを発生させやすいため、良質なタンパク質を多く含む低脂肪食を選ぶ。
  • ぬるま湯でふやかす:ドライフードをぬるま湯でふやかすことで、消化吸収が格段に良くなる。
  • 急な変更を避ける:フードを切り替える際は、最低でも1週間以上かけて徐々に移行する。

腸内環境を整えるサプリメントの活用

錠剤と粉末のサプリメント ビオフェルミン

上記の食事管理と併せて、プロバイオティクス(乳酸菌やビフィズス菌など)を含むサプリメントの利用も効果的です。

プロバイオティクスは腸内の善玉菌を増やし、消化吸収を助け、ガスの発生を抑える効果が期待できます。

具体的には、シニア犬に対して以下のような健康サポートが期待されています。

  • 下痢・便秘の改善と予防:腸内環境を酸性に保ち、悪玉菌の増殖を抑えることで、お腹の不調を整える。
  • 免疫機能のサポート:腸管内の免疫細胞を刺激し、全身の免疫力維持に貢献する。
  • 抗炎症・抗酸化作用:体内の炎症を抑え、シニア期特有の老化を防ぐ作用が期待される。
  • ストレス軽減:腸と脳が密接に関わる「脳腸相関」に基づき、精神的な安定に役立つ可能性がある。

取り入れる際は、必ずかかりつけの獣医師に相談し、愛犬の体質や健康状態に合った製品を選ぶようにしましょう。

食事回数を増やして消化器への負担を軽減する

シニア犬は一度に大量の食べ物を消化する能力が落ちています。

そのため、食事回数を増やして1回あたりの量を減らすことが、胃腸が一度に処理しなければならない負担を軽減する鍵です。

従来の食事回数 シニア犬に推奨される回数 理由
1日1回または2回 1日3〜4回に分けて与える 胃腸への負担を分散し、過剰な空腹を防ぐため

食事回数を増やすことで、胃腸の過度な収縮を防ぎ、寝てるときの空腹音も減る効果が期待できます。

また、ストレスを軽減し安心できる環境を確保することも重要です。シニア犬はストレスによって自律神経が乱れ、胃腸の動きが過剰になることがあります。

静かで落ち着ける寝床を用意し、大きな音や急激な環境変化を避けるなど、心のケアにも配慮しましょう。

ちなみに、腹巻もお腹の冷えを防ぎキュルキュル音を改善してくれるのでおすすめです!

まとめ|シニア犬のキュルキュルお腹は食欲の有無で判断

シニア犬のお腹のキュルキュル音の原因は、軽度の生理現象から命に関わる重篤な病気まで多岐にわたります。

ママさんパパさんが冷静に状況を判断するための最も重要な基準は、「食欲の有無」です。

食欲がある場合は日々のケアで改善できる可能性が高いでしょう。

しかし、食欲不振を伴う場合や、嘔吐・下痢・元気消失などの症状を伴って止まらない場合は、すぐに動物病院を受診してください。

日頃から愛犬が寝てるときの様子も観察し、食事回数を増やすなど、胃腸に優しいケアを実践しましょう。

大場聖也

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保有資格「JKC愛犬飼育管理士」。幼い頃から犬が大好きで、幼稚園の頃には犬の図鑑をボロボロになるまで読み込んでいた。 10歳のとき、不登校だった私を支えてく...

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