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シニア犬のご飯の回数は何回が最適?1日の食事量(グラム)と計算方法

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愛犬がシニア期に入り、「ご飯のあげ方、これで本当に大丈夫?」「ごはんの回数は合っているの?」と不安に感じていませんか?

確かに、シニア犬は消化機能が衰えるため、成犬と同じ回数や量では胃腸に大きな負担がかかってしまいます。

では、シニア犬のご飯は何回がよいのでしょうか?

結論から言うと、シニア犬のご飯の回数は「1日3〜4回」が最適です。これに合わせて1日の食事量(グラム)を調整することが、負担を減らす解決策となります。

そこで本記事では、シニア犬におけるご飯のベストな回数と食事量計算の方法を解説します。

最後まで読めば、愛犬の笑顔を守る秘訣がわかります。一緒に理想の食事スタイルを見つけましょう!

シニア犬のご飯の回数は何回が最適?1日の食事量(グラム)と計算方法

シニア犬の食事管理において、最も重要なのが「回数を増やすこと」です。

理由は、冒頭でもお伝えした通り年齢とともに消化機能が衰え、一度に大量の食事を与えると胃腸に大きな負担をかけてしまうからです。

回数を増やすことで、消化吸収の効率化と負担軽減を図るのが、健康維持の基本となります。

ここでは、愛犬の年齢や体調に合わせた具体的なシニア犬ご飯の回数について解説します。

最適なシニア犬ご飯の回数は消化負担を考慮し「1日3〜4回」とする

専門家や獣医師は、シニア犬のご飯の回数として「1日3〜4回」を推奨しています。

これは、消化吸収を効率よく行い、栄養をしっかりエネルギーに変えるためです。

【食事回数を増やすメリット】

  • 胃腸への負担を大きく軽減する。
  • 消化吸収が効率よく行われる。
  • 吐き戻しや消化不良の予防につながる。

たとえば、1日100グラムのご飯を4回に分ければ1回25グラムとなり、胃腸は格段に楽になります。

元気で食欲があるシニア犬のご飯の回数は「1日2回」で調整する

すべてのシニア犬が必ずしも1日3〜4回の給餌回数である必要はありません。個体差があるため、愛犬の様子をよく観察することが何よりも大切です。

特に、以下のような状態の犬であれば、1日2回の給餌で問題ない場合が多いです。

  • 運動量が豊富である
  • 食欲が旺盛である
  • 消化不良のサインが一切見られない

ただし、シニア期は体調が変わりやすい傾向にあります。

「ご飯を残すようになった」「水を飲む量が増えた」などの体調の変化が少しでも見られたら、すぐに1日3回以上に切り替えるなど、柔軟に対応するようにしましょう。

ハイシニア期(11歳頃〜)のシニア犬ご飯の回数は「4〜5回」も検討する

犬がハイシニア期(11歳頃〜)に入ると、消化機能の衰えがさらに進みます。

そのため、シニア犬のご飯の回数をさらに細分化し「1日4〜5回」に分けることが推奨されます。

【ハイシニア期の食事回数例】

  • 朝食(7:00)
  • 午前中の間食(10:00)
  • 昼食(13:00)
  • 夕方の間食(16:00)
  • 夜食(20:00)

上記のようにして回数を増やせば、細かくエネルギー補給を行えるようになり、さらに食事への関心を維持させられます。

シニア犬の適切な食事量(グラム)と食事量計算のポイント

シニア犬のご飯の回数を調整すると同時に、1日の食事量(グラム)も適正に管理する必要があります。

なぜなら、シニア犬は運動量と代謝が低下するため、成犬と同じ量では肥満の原因となるからです。

ここでは、愛犬の健康を維持するための正確な食事量計算の方法と調整のポイントを解説します。

シニア犬の1日の食事量は成犬期より「2割ほど減らす」のが目安

シニア犬のご飯の回数を増やした場合でも、1日あたりの給餌量(グラム)の総量は適切に調整する必要があります。

これは、前述の通りシニア犬になると運動量が減って代謝が低下し、必要なエネルギー量も減少するからです。

  • 推奨量:成犬期に与えていた量から「2割ほど減らす」ことが目安
  • 目的:肥満予防、関節・心臓への負担軽減
  • 重要:体重の増減を日々チェックし、理想体重を維持することが大切

最も重要な点は、日々体重の増減をチェックすることです。

愛犬にとっての理想体重を維持できるよう、食事量を細かく調整しましょう。

食事量計算はパッケージ記載量と獣医師の指示を参考に調整する

正確な食事量を把握するには、ドッグフードのパッケージ裏面にある「給与量目安表」が参考になります。

ただし、パッケージの給餌量目安は「健康な標準体型の成犬」を基準とした参考値です。

パッケージの目安量は、体型や避妊去勢の有無などは関係なく設定されているため、そのまま与えると肥満につながる可能性があります。(※シニア犬と書かれていても基本は同様です)。

あくまで計算が苦手な方は、パッケージ裏面にある給餌量目安表を確認し、それをベースに以下の基本ステップで調整しましょう。

【食事量計算の基本ステップ】

  1. フードパッケージの「体重別・シニア犬」の欄で目安の1日の食事量(グラム)を把握
  2. 目安量をベースに「2割減」の原則を適用し調整
  3. かかりつけの獣医師に相談し、最終的な1日の食事量(グラム)を決定

また、より正確な食事量を知るためには、以下の計算式を用いる方法があります。

【食事量の具体的な計算法】

  1. 愛犬の体重×体重×体重=○○
  2. ○○に√√(2回押す)
  3. ②×70=△△
  4. △△×活動係数(避妊去勢なし1.4、避妊去勢済み1.2)=□□
  5. □□÷フード100gあたりのカロリー=1日の給餌量目安

それでも愛犬の適正給餌量が分からない場合は獣医師に相談しましょう。

獣医師なら、血液検査や体脂肪率などのデータに基づき、市販フードの推奨量や「2割減」の原則だけでは分からない、その愛犬に最適なカロリー量を算出してくれます。

愛犬の健康を維持し、栄養不足や肥満を防ぐためにも、専門家の指示を仰ぐことが最も確実な方法です。

体重や体調の変化に合わせて食事量(グラム)を増減し維持する

シニア犬のご飯の回数と食事量(グラム)の調整において、最も重要なのは「愛犬の体重を理想的な体型(BCS:ボディコンディションスコアで3)に維持すること」です。

変化 対応
体重が増えた場合 食事量(グラム)をさらに5〜10%減らします
体重が減った場合 食事量(グラム)を5〜10%増やし、高カロリーのトッピングを試します
食欲がない日 無理にいつものグラムを与えず、量を減らす、温める工夫をします

愛犬の気持ちを尊重し、無理なく食べられる量を提供することが、長期的な食欲維持に繋がります。

ただし、10%以上の急な増減は、身体全体に大きな負担がかかります。時間をかけて量を調整しましょう。

「ボディ・コンディション・スコア(BCS)」については、以下の記事で表にして解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

シニア犬の体重増加の原因3つ|老犬の肥満を解消する食事と運動の方法

1日の食事量(グラム)を回数で割って1回あたりの給餌量を求める

シニア犬のご飯の回数を増やした場合の食事量計算の方法はシンプルです。

「1日の総食事量(グラム)」を「1日の給餌回数」で割るだけで、1回あたりの給餌量が求められます。

たとえば、1日の総食事量が80グラムで、シニア犬のご飯の回数を4回にする場合、1回あたりの給餌量は20グラムになります。

シニア犬がご飯を食べない!食欲不振時の工夫と注意点

シニア犬のご飯の回数や食事量(グラム)を調整しても、愛犬がご飯を食べないときがあります。

その場合の食欲不振は、嗅覚の衰えや消化器官の不調など、様々な原因が考えられます。

ここでは、愛犬の食欲を引き出すための具体的な工夫と、注意すべき点について解説します。

食欲がない時は匂いが強くなるようにフードをぬるま湯でふやかす

シニア犬は嗅覚が衰えるため、ドライフードの匂いを感じにくくなり、食いつきが悪くなる場合があります。

食欲不振が続く場合は、ドライフードを「40℃程度のぬるま湯でふやかす」工夫を試してみてください。

60℃以上のお湯を使うと、大切な栄養素を壊す恐れがあるので注意が必要です。

【ぬるま湯でふやかすメリット】

  • フードの香りが立って食いつきがよくなる。
  • 柔らかくなり噛む力が弱い愛犬でも食べやすい。
  • 食事と一緒に水分の摂取も可能となる。

シニア犬にとって消化のよい食べ物については、以下の記事で詳しく解説しています!

【シニア犬】消化の良い食べ物5選|摂取したい栄養素と簡単手作りレシピ

吐き戻しや食欲不振が続く場合は速やかに獣医師に相談する

食欲不振や吐き戻しは、単なる老化のサインではなく、重大な病気の初期症状である可能性があります。

シニア犬のご飯の回数や食事量(グラム)を調整しても症状が改善しない場合は、速やかに獣医師に相談することが重要です。

【すぐに獣医師に相談すべき理由とポイント】

  • 重大な病気の可能性:症状の背景に、腎臓病、心臓病、口腔内の疾患などが隠れている場合がある。
  • 早期発見・早期治療の重要性:症状が改善しない場合は、専門的な診断を受けることが、愛犬の健康寿命を大きく延ばす方法。

愛犬の命を守るため、ためらわずに獣医師に相談しましょう。

まとめ|シニア犬の健康を守るには正しいご飯の回数を!

ドッグフードを食べる犬

シニア犬の食事管理は回数と量の調整、そしてライフステージに合ったフード選びが鍵となります。

【シニア犬の食事術の要点】

  • 回数:消化負担軽減のため、「1日3〜4回」が基本。ハイシニア期はさらに回数を増やす。
  • 食事量:肥満予防のためも、適正給餌量は獣医師に確認した方が安心。
  • 調整:体重や体調変化に応じて、獣医師と相談しながら柔軟に食事量(グラム)を増減する。
  • 食いつき:40℃程度のぬるま湯でフードをふやかすなど、香りを立たせる工夫する。
  • フード選び:低脂肪・低カロリーで、関節や認知機能のサポート成分が入ったシニア専用フードを選ぶ。

愛犬の小さな変化を見逃さず、食事を通して愛情を注ぎましょう。

その行動が、愛犬の健康寿命を伸ばし、豊かな時間を過ごすための鍵となります!

大場聖也

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保有資格「JKC愛犬飼育管理士」。幼い頃から犬が大好きで、幼稚園の頃には犬の図鑑をボロボロになるまで読み込んでいた。 10歳のとき、不登校だった私を支えてく...

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