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シニア犬のベッド選び完全ガイド|快適に眠れるおすすめ素材とサイズのポイント

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シニア期に入ると、愛犬の一日の大半は「眠りの時間」になります。

若いころとは違って関節や筋肉の衰え、体温調節の変化などにより寝姿に変化が現れてはいませんか?

そんなときに見直したいのが「ベッド」です。

シニア犬にとって合わないベッドは、関節や皮膚への負担、寝返りのしづらさを招くことがあります。

この記事では、シニア犬が心地よく休めるベッド選びのポイントを、形・素材・使い方の3方向から解説します。

シニア犬にとって大切な「良いベッド」の条件

「良いベッド」とは、愛犬の体調や生活リズムの変化に寄り添うベッドのことです。

年齢を重ねた愛犬にとって、ベッドは単なる「寝る場所」ではなく、「体を支える大切な居場所」になります。

若いころはどんな体勢でもぐっすり眠れていた子も、シニア期に入ると関節や筋肉の衰えにより、長時間同じ姿勢でいるのがつらくなることがあります。

特に、関節痛や腰痛を抱える子は、硬すぎる床や薄いマットでは体が沈み込んで起き上がりにくくなったり、痛みが出やすくなったりすることもあるでしょう。

ベッドを選ぶポイントは、体圧を分散し、寝返りがしやすく、出入りがしやすいことです。

次章では、実際にどんな“形”のベッドがシニア犬に合うのかを、タイプ別に見ていきましょう。

形・タイプ別に見る!シニア犬向けベッドの選び方

シニア犬のベッドを選ぶときは、まず「形」から見てみましょう。

同じベッドでも、形によって寝心地や使いやすさが大きく変わります。愛犬の寝姿や性格に合わせて選ぶのがポイントです。

① フラットタイプ

フラットタイプのベッドは床に近い、マットのような形をしています。段差が少ないため、足腰が弱くなった子でも出入りしやすく、転倒の心配が少ないのが特徴です。

寝返りを打ちやすく介助もしやすいので、介護期に選ぶママさん、パパさんが多い傾向にあります。

ただし、床からの冷気が伝わりやすいため、冬はマットやラグを下に敷くなどの工夫をしてあげてください。

通年使いたい場合は、厚みのあるタイプを選ぶと良いでしょう。

② ボルスター(囲い)タイプ

周囲にふちがあり、あごを乗せたり、体を預けたりできるベッドです。ボルスタータイプは、シニア犬が包み込まれる安心感があり、リラックスしやすいという特徴があります。

ただし、ふちの高さがありすぎると出入りがしづらくなるため、シニア犬には低め設計のボルスターがおすすめです。

あご乗せが好きな子、静かな環境を好む子にぴったりのタイプです。

③ マットレスタイプ(高反発・低反発)

体をしっかり支え、寝姿勢を安定させたい場合は、マットレスタイプが頼もしい味方になります。

低反発素材は体にフィットし、関節への圧を分散できるのが特徴です。高反発素材は、沈み込みすぎず立ち上がりをサポートします。

体重がある子には高反発、関節が痛みやすい子には低反発が向いているなど、体格や状態に合わせて選ぶことが大切です。

また、床ずれの予防や悪化の抑制はしたい場合は、低反発のものを選びましょう。

④ ドーム・クッションタイプ

ドーム状や巣のような形のベッドは、寒がりな子におすすめです。保温性が高く、体を丸めて眠るのが好きな犬に向いています。

ただし、通気性が悪くなりがちなので、夏場は蒸れに注意しましょう。

季節によって使い分けたり、入口を少し開けて風を通すなど、環境に合わせた調整が必要です。

このように、形によって「安心感」「立ち上がりやすさ」「通気性」などの特徴があります。

シニア犬のベット選び:素材・機能性で選ぶ4つのポイント

ベッドの形が決まったら、次に注目したいのが「素材」と「機能性」です。

同じ形でも、中に使われている素材やカバーの仕様によって、寝心地や使いやすさは大きく変わります。

シニア犬にやさしいベッドを選ぶために、ここでは特に大切な4つのポイントを紹介します。

① カバーは「取り外し・丸洗いできる」ものを選ぶ

シニア犬になると、皮脂汚れや抜け毛が増えたり、尿漏れが起こったりすることもあります。

そのため、カバーを外して洗えるタイプが必須です。洗濯機OKで、乾きやすい素材なら、いつでも清潔に保てます。

また、チャックやマジックテープの確認を忘れずにしましょう。愛犬の肌や毛を挟みにくい設計が安心です。

② 中材は「体圧分散」と「通気性」に注目する

ペットベッドの中材には、ウレタン、ラテックス、ポリエステル綿など、さまざまな種類があります。

関節や筋肉の負担を減らすには、シニア犬の体圧を分散して支えてくれる素材が理想的です。

【ベッドの中材・主な素材と特徴】

  • 低反発ウレタン
    …体にフィットして圧を逃がし、関節への負担を軽減。
  • 高反発ウレタン
    …沈み込みを防ぎ、寝返りをサポート。
  • ラテックス
    …弾力性と通気性を兼ね備えた天然素材。
  • ポリエステル綿
    …軽くて扱いやすいが、へたりやすいためこまめな交換が必要。

湿気がこもりやすい季節に備えて通気性のよさもチェックしましょう。

ムレにくい構造を選ぶことで、シニア犬の皮膚トラブルの予防にもつながります。

シニア犬の皮膚トラブルは“衛生ケア”で防げる!今日からできる清潔習慣ガイド

③ 季節に合った素材を選ぶ

シニア犬は体温調節が苦手になりやすいため、季節に合った素材選びも大切です。


  • …ボアやフリースなど、保温性の高い素材。

  • …接触冷感素材やメッシュ生地で、熱を逃がして涼しく。
  • オールシーズン対応
    …季節ごとに使い分けできる「リバーシブル仕様」。
  • 電気毛布を使う場合
    …低温やけどを防ぐために、必ず専用カバーを重ねて使用。

季節や環境に合わせて快適な寝心地を整えることで、シニア犬が安心して眠れる時間が増えるでしょう。

④ 安全性や防水性にも注目する

ベッドの底面に防水シートがあると、万が一の粗相でも床まで染みません。

また、滑り止め付きのベッドならシニア犬が立ち上がるときにベッドがズレず転倒防止にもなります。床材がフローリングのご家庭では特に重要なポイントでしょう。

素材や機能は見た目ではわかりにくい部分ですが、愛犬の「安心」「清潔」「安全」に直結する大切な要素です。

長く愛用できるものを選ぶために、デザインよりもまず中身をチェックしてあげましょう。

シニア犬に合ったベッドを選ぶ4つのステップ

シニア犬のベッド選びは「形」「素材」「機能性」のバランスが大切です。

ここでは、愛犬の様子を観察しながら進める4つのステップとベッドを長く快適に使うための工夫を紹介します。

ステップ①寝姿を観察する

愛犬が丸くなって寝るのが好きなのか、のびのびと体を伸ばすのが好きなのか…。

シニア犬の寝姿によって、ぴったりの形は変わります。

丸まる派なら囲いのあるボルスター型、のびのび派ならフラットタイプがおすすめです。

ステップ②出入りのしやすさを確認

少しの段差でも、足腰が弱っている子には大きな負担になります。立ち上がるときにグラつかないか、滑らないかをチェックしましょう。

床がフローリングの場合は、滑り止めマットを併用すると安心です。

ステップ③設置場所との相性を考える

風通しがよく、家族の気配を感じられる場所が理想的といえます。

寒暖差が大きい窓際やエアコンの風が直接当たる場所は避けてあげましょう。

シニア犬は「安心できる環境」でこそ、深い眠りにつけます。

ステップ④お手入れと季節の調整

シニア犬のベッドカバーはこまめに洗い、干して湿気を逃がしてあげましょう。

防水シーツやペットシーツを重ねると、愛犬が粗相をしたときもお手入れが簡単です。

また、夏と冬でマットやカバーを替えるなど季節ごとの快適さを意識するのもおすすめします。

まとめ

シニア犬のベッドは、体の回復と心の安定に欠かせないアイテムですね。

愛犬の姿を思い浮かべながら「どんな形が似合うかな」「これなら安心して眠れそう」とベッドを選んでみましょう。

ベッド選びを通して、愛犬の今の姿を見つめ直すきっかけにしてみてください。

シニア犬の寝たきり介護、何から始める?環境づくりとケアの基本を解説

植田陽子

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愛犬との暮らしから生まれる“気づき”を綴るライターです。 シニア犬ケアやライフスタイル記事を中心に執筆。 ドッグライフカウンセラー、犬の行動生活アドバイザー...

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