シニア犬のフードをふやかす理由とは?量・時間・注意点まで徹底解説

COLUMN

シニア犬になると、ドライフードを食べづらそうにすることがありますよね。

これまでは見られなかった愛犬の変化に、戸惑ってしまうママさんパパさんも多いはずです。

もし「ドッグフードをふやかしたほうがいいのかな?」と悩んでいるのであれば、ぜひ次回のごはんからふやかしてあげてください。

犬の管理栄養士の私がふやかし方を分かりやすく紹介しますので、一緒にやってみましょう。

シニア犬にドライフードをふやかしてあげるメリットは?

老犬、笑顔

シニア犬にドッグフードをふやかして与えるメリットは、次の4つです。

  1. 水分摂取量が増やせる
  2. 柔らかくて食べやすい
  3. 香りが強くなって食いつきが良くなる
  4. 消化をサポートできる

シニア犬は食事回数が成犬よりも多くなることがあるので、ふやかすのが面倒に感じることもあるかもしれません。

ですが、ふやかしにはその手間を上回る多くのメリットがあるんですよ。それぞれについて詳しく紹介します。

メリット①不足しがちな水分を補給できる

老犬、ミニチュアダックス

犬の体の約60%は水分です。しかし、シニア犬になると、年齢による体の様々な変化から水分不足になりやすくなります。

例えば大きな変化として挙げられるのが、脳内の喉の渇きを伝える「渇中枢」の機能低下です。

この機能が衰えてくると、喉の渇きを感じづらくなってしまいます。その結果、自分からあまり水を飲まなくなってしまうのです。

また、腎臓やホルモンの病気など、持病が関係して体内の水分量が不足している子も珍しくありません。

そのため、ドライフードをふやかしてあげれば、食事で自然と水分摂取量を増やすことができます。

メリット②柔らかくて食べやすい

フードを食べる老犬

ドライフードをふやかすと、粒が水分を吸って柔らかくなります。

硬いドライフードと比べると、噛む力や飲み込む力が衰えたシニア犬にとっては格段に食べやすい状態です。

特に歯周病や口内腫瘍などのトラブルを抱えている犬では、痛みから食欲が低下しやすいので食べやすくしてあげることが大切です。

ただ、フードの中にはふやかすとねっとりとしてしまうものもあります。

そういった時は、水分量を調整してシニア犬が食べやすいようにふやかしてあげましょう。

メリット③香りが強くなって食いつきが良くなる

よく食べいる老犬

ふやかしたドライフードは、そのままで与えるよりも香りが強くなりやすく、食いつきが良くなることが期待できます。

シニア犬は嗅覚も衰えてきているので、香りで食欲を刺激してあげましょう。

ただし、ふやかしたドッグフードも冷めてしまうと香りが弱まってしまいます。

また、水分を含んで冷たくなると嗜好性も落ちてしまうので、与える前に電子レンジで10〜15秒程度温めてあげるのがおすすめです。

メリット④消化をサポートできる

老犬と柔らかい食事

硬いドライフードよりも、ふやかして水分を含んだ柔らかいフードのほうが消化に良い状態です。

様々な機能が低下したシニア犬に配慮された負担の少ないごはんと言えるでしょう。

消化不良からくる下痢や嘔吐も防ぎやすくなります。

シニア犬のドライフードをふやかす方法

老犬とドッグフード

ドライフードをふやかすメリットが分かったところで、続いて、ふやかし方の手順についてです。

基本的な「ぬるま湯でふやかす方法」と、急いでいるときに便利な「電子レンジでふやかす方法」の2つを解説します。

ドライフードをぬるま湯でふやかす方法

  1. 器に1回分のドライフードをよそう
  2. フードが隠れるくらいまで人肌程度のぬるま湯を注ぐ
  3. ラップをして10~20分程度そのままにする
  4. そのままもしくは指やスプーンで崩して与える

まずは、愛犬の1食分のドッグフードを計量してフードボウルによそいましょう。

そこに、人肌程度の温度(30〜40度程度)のぬるま湯を注ぎます。

お湯が多すぎるとかさが増えすぎたり水分がたくさん余ってしまうので、ドッグフードの粒が隠れる程度で十分です。

もしウェットフードと同等量の水分を入れたい場合は、フードの2.5倍量のぬるま湯を入れてください。

ぬるま湯を入れたら、ラップをかけて放置します。ふやかるスピードはフードによって異なりますが、だいたい10〜20分程度置いてみてください。

ふやけるのに時間がかかりすぎるフードの場合は、あらかじめ砕いて小さくしておくと放置時間が短く済むでしょう。

ドライフードを電子レンジでふやかす方法

  1. 耐熱容器に1食分のドライフードを入れる
  2. ドライフードの粒が隠れる程度の水を入れる
  3. ラップをかけて電子レンジで温める(500Wで20秒ほど)
  4. ラップを取らずに5分くらい置いておく
  5. そのままもしくは指やスプーンで崩して与える

電子レンジでドライフードをふやかすときは、必ず耐熱容器を使うようにしましょう。

耐熱容器以外では、容器の変形・破損や、溶け出した化学物質がフードに混入してしまう可能性があります。

フードをよそったら、水を入れます。この後電子レンジで加熱するので、ここではぬるま湯を使う必要はありません。

水分が温まりすぎると、栄養素が破壊されてしまいまうので注意してください。

電子レンジから出してすぐはあまりふやけたように感じないかもしれませんが、ラップをしたまま放置していると徐々に水分を吸って粒の形が変わっていきます。

好みの硬さになったら、必要に応じて指やスプーンで潰して食べさせてあげてください。

シニア犬にドライフードをふやかす際の注意点

老犬、柴犬

ドライフードをふやかすときは、いくつか注意点があります。

覚えておかないとせっかくのフードの栄養素を台無しにしてしまうため、頭に入れておきましょう。

ふやかす水は冷たすぎても熱すぎてもダメ

ドッグフードをふやかす時に使うのは、ぬるま湯か水です。冷たすぎる水や熱湯はNGなので注意しましょう。

まず、冷たすぎる水はシニア犬の体を冷やしてしまい、健康の負担となります。

また、熱湯はせっかくのドッグフードの栄養素を破壊してしまう可能性があるので、せっかくの食事が台無しです。

シニア犬の健康を想うのであれば、ドッグフードは必ずぬるま湯か冷たすぎない水でふやかすようにしましょう。

お皿に水分が余っても捨てずに与える

ドッグフードをふやかすときに入れる水が多すぎたり、ふやかす時間が短いと、お皿に水分が残ってしまうことがあります。

その水分にはドッグフードの栄養素や旨味成分が溶けだしているため、捨てずに与えるようにしましょう。

もしあまりにもたくさんの水分が余るようであれば、次にふやかすときはぬるま湯の量や時間を調整してみてください。

食べ残しても保存しない

もし、愛犬がふやかしたドッグフードを残しても、決して保存せずに破棄するようにしましょう。

ふやかしたドッグフードにはたっぷり水分が含まれているので細菌が繁殖しやすい環境です。傷むのも早く、とっておくことはできません。

愛犬がまったく口をつけていなかったとしても、必ず捨てるようにしてください。

フードをふやかしているシニア犬には、ウェットや手作りもおすすめ

フードボウルと老犬

愛犬がふやかしたドッグフードを食べてくれないときは、ウェットフードや市販の手作りフードを視野に入れてみるのもおすすめです。

どちらもふやかしたフードと同様に、水分をたくさん含んで食べやすくなっています。

さらには、ふやかしたフードより食いつきの期待度も高いため、シニア犬にぴったりの食事です。

ただ、1点注意してほしいのが、「総合栄養食」ではないものも多く販売されているということ。

シニア犬には生きるために大切な栄養素をバランスよく摂ってほしいので、食事のベースは総合栄養食が理想的と言えます。

どうしても食べてくれないときや療法食を食べている愛犬は別ですが、できるだけ総合栄養食のウェットフードや手作りフードから試すようにしてください。

ドッグフードのふやかしでよくある質問3選

ドッグフードのふやかしQ&A

ここでは、ドッグフードをふやかすときに疑問に上がりがちな点についてお答えしていきます。

Q. ふやかしたドッグフードばかりだと、歯が汚れるって本当?

A.ふやかしたフードは、ドライフードよりも柔らかいため歯や歯の隙間に汚れがつきやすいのは本当です。

ですが、どんな種類のフードを食べていても歯磨きをしなければ歯は汚れます。

シニア犬では歯磨きが難しいこともあると思うので、汚れが気になる時は口内ケアサプリメントなどをうまく使ってケアしてあげるといいでしょう。

Q.ドッグフードをふやかすときにミキサーを使ってもいい?

A.ドライフードミキサーで細かくしてからふやかしても全く問題ありません。

ドライフードをそのままふやかすよりも時間が短く済むはずなので、急いでいるときには便利ですね。

また、ふやかした後にミキサーにかければ、ペースト状のフードを作ることもできます。

Q.ふやかしたフードばかりだと、噛む力がもっと低下する?

A.ふやかしたドッグフードだけを長期間食べていれば、噛む力の衰えにつながることもあります。

若い頃は硬いものを噛むのが好きだった犬は多いので、できるだけ噛む力を維持してあげたいですよね。

ですが、シニア期は噛む力の維持よりも、ごはんを必要なぶんしっかり食べきることを優先する必要があります。

まとめ

トイプードルの老犬

シニア犬にドッグフードをふやかして与えると、水分補給になり消化への配慮もできます。

愛犬が食べづらそうにしていたり、食欲が落ちてきたと感じたときには、ぜひ試してみてくださいね。

【おさらい】ドッグフードのふやかし方の手順

  1. 器に1回分のドライフードをよそう
  2. フードが隠れるくらいまで人肌程度のぬるま湯を注ぐ
  3. ラップをして10~20分程度そのままにする
  4. そのままもしくは指やスプーンで崩して与える

プラチナドッグがごはんを喜んで食べてくれますように!

たかはし ゆきな(高橋ゆきな)

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ペットライター・ドッグフード専門家。 「ペットと暮らすことの素晴らしさを世界中に伝えたい!」とwebライターを志し、ライティングの勉強をしながらペットフード...

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