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【老犬の目が白い】治る可能性と急な白濁の危険性|白内障・核硬化症の違い

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愛犬の目が白いと気がつき、「老化?それとも病気?」と不安で胸がいっぱいになっていませんか?

特に老犬の目が急に濁り始めたら、「視力まで失ったらどうしよう」と心配になりますよね。

実は、老犬の目が白い原因の多くは治療不要な「核硬化症」です。しかし、失明につながる「白内障」「緑内障」など、すぐに病院に行くべき危険な病気の可能性もあります。

そこで本記事では、愛犬の目白い症状が治る可能性があるか、そして急に進行した場合の危険性について解説します。

愛犬の目の状態を見極め、穏やかで安心できるシニアライフを守ってあげましょう!

老犬の目が白いのは治る?急な白濁は危険

老犬の目が白い際は、「老化」または「治療が必要な病気のサイン」の見極めが大切です。

目が白いからといって全てが病気ではありませんが、急に白濁した場合は、緊急性の高い病気が進行している可能性があります。

まずは、老犬の目が白い原因として最も多い、治療不要な状態から確認していきましょう。

治療不要!老犬の目が白い原因の多くは核硬化症

老犬の目が白い症状で最も多い原因は「核硬化症(かくこうかしょう)」です。

これは、水晶体が加齢に伴い硬くなっていく自然な老化現象。硬化によって、瞳の奥が青みがかったり、白く濁って見えたりします。

核硬化症は病気ではないため、視力への影響はほとんどなく、日常生活に支障をきたしません。

【核硬化症の主な特徴】

  • 主に7歳以上のシニア犬に発症
  • 瞳の奥が青白く濁って見える
  • 視力への影響はほぼない

治ることはありませんが、特別な治療は必要ありません。大切なのは、この核硬化症と白内障を見間違えないことです。

自己判断せず、一度は必ず獣医師の診察を受けて確認してもらいましょう。

白内障は急に悪化!自然には治らない進行性の病気

老犬の目が白い原因として多いのが「白内障」です。水晶体のタンパク質が変性し白く濁る病気で、進行すると失明に至ります。

白内障は急に悪化することがあり、自然には治らないのが特徴です。

特に糖尿病が原因の場合は、進行が非常に速く、「急に目が白い状態になった」と感じるケースも珍しくありません。

「もしかしたら治るかも」と期待して様子見する行動は、視力を危険にさらすため避けた方が良いでしょう。

進行抑制の点眼薬を使ったり、進行が早い場合は外科手術で治療したりするしかありません。

急に目が白くなったら緊急!緑内障や角膜炎の可能性

老犬の目が白い症状が急に現れた場合、それは失明につながる「緑内障」や、痛みを伴う「角膜炎・潰瘍」といった緊急の病気のサインかもしれません。

【急な目の白い症状で疑われる緊急性の高い病気】

病気の種類 主な特徴と緊急性
緑内障 白目の充血や眼球の腫れ。急に進行し、24時間以内に失明リスクがあるため超緊急。
角膜炎・潰瘍 目の表面に傷や炎症。部分的に白く濁り、痛みや充血を伴う。放置で悪化するため緊急。

これらの症状が急に現れた場合「少し様子を見よう」は通用しません。

「愛犬が痛みを感じていないか?」「目つきがおかしくないか?」をチェックし、異常があればすぐに動物病院を受診してください。

老犬の目が白い症状のチェックと治すための治療判断基準

老犬の目が白く見えるとき、それが「核硬化症」という加齢による変化なのか、あるいは治療が必要な病気なのかを見分ける方法をご紹介します。

さらに、もし病気だった場合に考えられる治療の選択肢についても具体的に解説します。

核硬化症と白内障は瞳孔の奥の反射で見分けられる

老犬の目が白い原因で最も混同されやすい核硬化症と白内障は、自宅で簡単に区別する目安があります。

弱いペンライトを当てて、「瞳の奥の反射」を確認してみましょう。

【核硬化症と白内障の簡単な見分け方】

症状 核硬化症 白内障
濁りの色 青みがかった濁り 真っ白で不透明
反射 瞳の奥に光の反射が見える 瞳の奥まで光が届かず反射がない

光が奥まで届かず、水晶体全体が白く濁って反射がない場合は、白内障が進行しているサインです。

この方法なら、緊急性が高いか否か判断する手がかりを得られます。

ただし、自己判断はせず獣医師に診察してもらうことが大切です。

白内障を治す唯一の方法は外科手術である

進行してしまった老犬の白内障は、点眼薬だけで治ることはありません。

点眼薬は進行を遅らせるための補助的な役割です。しかし、白内障を根本的に治す唯一の方法は外科手術です。

手術によって失われた視力を取り戻せれば、愛犬が庭を走り回る未来を取り戻せる可能性があります。

ただし、全身麻酔のリスクなどを総合的に判断し、獣医師と十分に話し合って最善の選択をしてください。

角膜炎や潰瘍は目薬で比較的短期間に治る

「急に目が白くなった」「目を痛そうにしている」といった症状を伴う角膜炎や角膜潰瘍は、適切な治療を施せば治る可能性が高い病気です。

治療は、抗生物質の目薬や炎症を抑える点眼薬などで、比較的短期間で白濁が改善して愛犬の痛みも和らぎます。

自己判断で治療を途中でやめたり、市販薬を使ったりするのは絶対にNGです。獣医師の指示に従い、最後までしっかりと治療を続けてください。

緑内障は完治しないため一生涯の眼圧管理が必要

緑内障は、老犬の目が白い原因の中でも特に危険で、急に発症し、失明につながりやすい病気です。

一度でも視神経がダメージを受けると、現在の医療では治るケースはほとんどありません。

治療の目的は、眼圧をコントロールして痛みを抑え、残っている視力を維持したり、失明する時期を遅らせたりすることです。

また、場合によっては眼球を摘出するケースもあります。

【緑内障の主な治療内容】

  • 眼圧降下剤の点眼や内服を継続
  • 炎症や痛みを抑える薬を使用
  • 効果がない場合は外科手術も検討

緑内障は、早期発見がすべてです。

愛犬の目が急に充血したり、大きくなったり、痛がったりするサインを見逃さないようにしましょう。

老犬の目が白くなる前に|健康維持と視力低下への予防・対策

老犬の目が白くなるのをできるだけ予防し、たとえ視力が低下してしまっても、愛犬が安心して快適に過ごせるようにするための具体的な対策を紹介します。

目の炎症を防ぐ抗酸化サプリメントで進行を抑制する

白内障の進行を完全に止めるのは難しいですが、進行を遅らせるための予防策として抗酸化作用のあるサプリメントの活用が有効です。

老犬の目の健康維持に役立つ成分 効果・効能
ルテイン 目の黄斑部に存在し、有害な光から目を守る天然色素。
アスタキサンチン 非常に強力な抗酸化力で、目の細胞の炎症を抑制。
アントシアニン(ブルーベリー由来) 血流を改善し、目の細胞への栄養供給をサポート。
ビタミンC/E 目の老化の原因となる酸化ダメージを軽減する。

毎日の食事にサプリメントをプラスすれば、愛犬が急に視力が落ちるダメージを遠ざけ、視覚を長く維持できる未来に繋がります。

ただし、サプリメントの効果については個体差があるため、獣医師と相談することが重要です。

室内環境は滑り止めや障害物除去で安全を確保する

老犬は目が白いことで、物や家具にぶつかる危険性が高まります。

症状が進み視力が低下している場合、生活環境を安全に整えてあげることが最大の愛情です。

【視力が低下した老犬のための室内対策】

  • 滑り止めマットやカーペットを敷き、急な転倒を防ぐ
  • ぶつかりやすい家具の角にはクッションやガードを貼る
  • 水・フード皿は常に同じ場所に固定する

ママさんパパさんが生活環境を整えてあげれば、「目が見えなくても、ここは安全だ」という安心感を愛犬に与えられますよ!

まとめ|愛犬の「目が白い」症状の見極めるが命綱

この記事では、老犬の目が白い原因と、「治る可能性」「急に悪化する危険性」を解説しました。

愛犬の目を守るために最も大切なポイントを再確認しましょう。

【老犬の目白い症状と緊急性のまとめ】

目の白さのサイン 緊急性 治る可能性 飼い主がすべきこと
うっすら青白い 低(要観察) 自然には治らない 核硬化症の可能性大。定期検診で白内障を確認。
真っ白で視界不良 手術でのみ治る 白内障の進行期。失明を防ぐため、治療を検討。
急に白濁+充血・痛み 超緊急 病気による 緑内障・角膜炎の可能性大。すぐに獣医師へ。

老犬の目が白い症状は、「老化だから仕方ない」と放置してはいけません。

特に急に現れた白濁や痛みは、愛犬の命と視力を守るための最後のサインです。

獣医師と連携し、適切な判断と治療を行うことで、愛犬は残りの時間を穏やかで幸せに過ごせるでしょう。

大場聖也

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幼い頃から犬が大好きで、幼稚園の頃には犬の図鑑をボロボロになるまで読み込んでいた。 10歳のとき、不登校だった私を支えてくれたのが当時飼い始めた愛犬だった。...

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