老犬に豆腐を食べさせても大丈夫?メリット・注意点・適量を専門家が解説

COLUMN

老犬になると、食欲が落ちたり、硬いフードを食べづらくなったりすることがありますね。

「やわらかい豆腐なら食べやすいのでは?」と考えることもあるのではないでしょうか。

豆腐はヘルシーなイメージが強いですが、良質な植物性タンパク質を豊富に含む食品で、犬が食べても問題ありません。

ただ、成犬と違い老犬ではいろいろ体に不調を抱えることも増え、与えても大丈夫かは気になるところですね。

そこでこの記事では、ペットフーディストや犬の管理栄養士の私が、老犬に豆腐を与えるメリットや注意点、1日に与えていい量を解説します。

【結論】老犬に豆腐を与えても大丈夫!

結論から言うと、老犬に豆腐を与えても大丈夫です。

豆腐は大豆から作られる食品で、以下の特徴があります。

  • 植物性タンパク質を含む
  • 脂質が比較的少ない
  • やわらかく消化しやすい
  • 水分を多く含む

特に老犬は筋肉量が減少しやすいため、少量のタンパク質補助としても活用できるでしょう。

ただし、豆腐はあくまでも補助的な位置づけです。主食にはできないため、与えるときは、適量にとどめておくことが大切です。

老犬に豆腐を与えるメリット

やわらかく水分を多く含む豆腐は、食事量が減りやすい老犬でも口にしやすい食材です。

ここでは、老犬に豆腐を与えるメリットについて見ていきましょう。

食欲が落ちたときのタンパク質補給

豆腐は食欲が低下している老犬でも口にしやすく、タンパク質補給に役立ちます

老犬は嗅覚の衰えや活動量の低下により、どうしても食事量が減りがちです。

食事量が減ると、まず不足しやすいのが体を維持するためのタンパク質です。

タンパク質が足りなくなると筋肉が落ちやすくなり、元気がない、動きたがらないといった変化が見られることも少なくありません。

豆腐は香りや刺激が強すぎず口当たりがなめらかなため、食欲が低下している状態でも受け入れられやすいでしょう。

噛む力が弱くなった犬でも食べやすい

豆腐はやわらかいため、噛む力が弱くなった老犬でも食べやすいでしょう。

老犬になると歯周病や歯の脱落、顎の筋力低下が起こり、硬いものをうまく噛めなくなることがあります。

食べたい気持ちはあっても、口の中の違和感や噛みづらさから食事量が減ってしまうことも珍しくありません。

豆腐は舌で押すだけでも崩れるほどやわらかく、咀嚼の負担がほとんどないため、口に入れること自体のハードルを下げられます。

水分摂取量を増やせる

豆腐は水分を取り込みやすく、飲水量が減りやすい老犬の水分補給に役立ちます

老犬では飲水量が減る傾向があり、気づかないうちに水分不足になっていることも少なくありません。

特にドライフード中心の食事では、水をあまり飲まない犬ほど体内に入る水分量が不足しがちです。

豆腐は約90%が水分で構成されているため、フードに混ぜたりおやつとして与えるだけで、自然に水分を取り込めます。

老犬の水分量の計算方法|上手く飲めないシニア犬に水を与える工夫と対策

老犬への豆腐の適量は?体重別の目安

豆腐は老犬にメリットがある食材ですが、与えすぎは栄養バランスの崩れにつながります。

おやつやトッピングで豆腐を与えるときは、老犬が1日に必要なカロリーの10%以内にしましょう。

ただし、豆腐は水分が多く、体が冷えて下痢などを引き起こしてしまうこともあるため、下記の量は1日の最大値と考えてください。

体重 避妊・去勢なし 避妊・去勢済み
2kg 29g 25g
3kg 40g 34g
4kg 50g 42g
5kg 58g 50g
6kg 67g 57g
7kg 75g 64g
8kg 83g 71g
9kg 90g 77g
10kg 98g 84g
15kg 133g 114g
20kg 165g 141g
25kg 195g 167g
30kg 224g 192g

※絹ごし豆腐 / 100gあたり56kcal(参考:文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」

上記の範囲内で、老犬の体調や便の状態、食欲などを見ながら調整してください。

もっと詳しく計算をしたい場合は、以下の記事をチェックしてみてくださいね。

シニア犬の1日のカロリーは?老犬の年齢・体重別の目安と活動係数を解説

老犬に豆腐を与えるときの注意点

豆腐は犬にとって危険な食材ではありませんが、老犬に豆腐を与えるときは注意してあげたいこともあります。

与えすぎない

豆腐は食べやすいため、つい与える量が増えてしまうこともあるかもしれません。

しかし多く与えると豆腐でお腹がいっぱいになってしまい、主食の摂取量が減り、必要な栄養が十分に取れなくなることがあります。

特に老犬では食事量そのものが減りやすいため、トッピングは少量にとどめ、主食をしっかり食べられているかを確認しながら与えましょう。

アレルギーに注意

初めて犬に豆腐を与えるときは、食物アレルギーを起こす可能性もあるため、ごく少量から始めましょう。

食べてから30分~48時間で、以下のような症状が見られるときは食物アレルギーが疑われます。

【食物アレルギーの主な症状】

  • 皮膚の赤みや痒み
  • 目の周りや口の周り、耳を痒がる
  • 足先を執拗に舐めたりかじっている
  • 下痢や軟便、便の回数が増える
  • 嘔吐

症状のあらわれ方は個体差がありますが、上記のような症状が見られたら与えるのを止め、獣医師に相談してください。

冷たいままでは与えない

冷蔵庫から出した直後の冷たい豆腐は、胃腸に刺激となり体に負担がかかることがあるため、冷たいままでは与えないようにしましょう。

特に老犬は体温調整機能が低下しているため、消化不良や軟便につながることもあります。

与える前に数分ほど室温に置き、常温に戻したり、電子レンジで人肌程度に温めてから与えてあげてくださいね。

豆腐は絹ごし・木綿どっちがいい?老犬には基本的に絹ごしがおすすめ

老犬に与えるなら、基本的には絹ごし豆腐がおすすめです。

絹ごし豆腐は、豆乳をそのまま固めて作られるため、水分を多く含んだ状態で仕上がります。

崩れやすくなめらかな質感が特徴で、フードに混ぜたときにも均一になじみやすでしょう。

一方、木綿豆腐は固めたあとに水分を抜いて成形するため、絹ごし豆腐より水分量が少なく、成分が凝縮されています。

そのため100gあたりで見ると、たんぱく質やミネラルの含有量がやや高くなります。また、ややしっかりした質感で、崩さないと食べにくい場合も。

もちろん、木綿豆腐がダメというわけではなく、老犬によっては木綿のほうが好きなこともあるかもしれません。

木綿豆腐を与えるときは、細かく崩して食べやすいようにしてあげましょう

豆腐が向かない老犬

豆腐は基本的に取り入れやすい食材ですが、すべての老犬に適しているわけではありません。

体調や持病によっては控えたほうがよい場合もあります。

ここでは、豆腐が向かない老犬について解説します。

栄養制限を指示されている老犬

腎臓病や膵炎などで獣医師から栄養制限の指示がある老犬は、自己判断で与えることは控えましょう。

少量でも、与える前に必ずかかりつけの獣医師に相談してください。

大豆アレルギーの老犬

これまでに大豆製品で下痢や嘔吐、皮膚のかゆみなどが見られたことがある場合は無理に与える必要はありません。

老犬では消化機能が変化していることもあり、若い頃は問題なかった食材でも合わなくなることがあります

与えたあとに便の状態や体調に変化がみられる場合は、与えることを中止し、獣医師に相談しましょう。

まとめ

豆腐はやわらかく、消化もしやすいため、適量であれば老犬に役立つ食材です。

ただし、冷たいままでは消化に負担がかかってしまったりお腹がゆるくなってしまうことがあるため、常温にしたり電子レンジで温めるなど、配慮してあげましょう。

1日に与えてもいい量の中で、上手に活用してくださいね。

たかだ なつき(高田菜月)

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4匹の愛犬と暮らすペット専門ライター×ペットの専門家。長年人間の介護に携わっていたが、愛犬の介護をきっかけにペットライターに転身。犬の飼育歴は20年以上。こ...

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