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シニア犬のトイレ失敗は老化のサイン?今日からできる快適トイレ対策ガイド

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「これまで決まった場所でトイレができていた愛犬が、最近になって失敗するようになった…」そんな変化に戸惑うママさん、パパさんも多いのではないでしょうか。

「老化だから仕方ない」と思いつつも、後片づけが続くと心が折れそうになることもありますよね。

シニア犬のトイレ失敗は、単なるしつけの問題ではなく、体の変化や病気のサインであることがほとんどです。

原因を知って環境を整えれば、愛犬もママさん、パパさんもぐっと快適に過ごせます。

この記事では、シニア犬のトイレ失敗の主な原因・家庭でできる対策・おむつの上手な活用法を紹介します。

シニア犬との暮らしをやさしくサポートするヒントとして、ぜひ参考にしてください。

シニア犬がトイレを失敗してしまう主な原因5つ

シニア期に入ると、これまでできていたことが少しずつ難しくなることがあります。

トイレの失敗もその一つです。

ここでは、考えられる主な原因を一つずつ見ていきましょう。

1. 筋力や関節の衰え

年齢とともに足腰の筋力が落ち、排泄姿勢を保つのが難しくなります。

立ち上がるのに時間がかかったり、途中でバランスを崩してしまうこともあるでしょう。

関節炎やヘルニアなどがある場合は、痛みでトイレに行くこと自体をためらうようになります。

2. 感覚の低下による判断ミス

具合の悪そうな老犬

聴力や視力が低下すると、トイレの場所を見失いやすくなります。

また、嗅覚が衰えることで、トイレシートのニオイが分からず、違う場所で排泄してしまうこともあるでしょう。

「トイレを忘れてしまう」という現象も、感覚の衰えや脳の老化が関係しています。

3. 認知機能の低下(犬の認知症)

椅子の下で不安な様子の老犬

シニア犬の認知症では、時間や場所の感覚があいまいになり、トイレの認識ができなくなることがあります。

昼夜逆転や徘徊とともに、排泄のタイミングがずれるケースも少なくありません。

夜中にトイレを探してウロウロし、失敗してしまうこともあります。

4. 尿路や消化器のトラブル

膀胱炎、腎臓病、糖尿病、下痢など、体の不調によってトイレが間に合わなくなることもあります。

「頻尿」「下痢」「血尿」「排尿時の痛み」などが見られたら、早めに獣医師に相談しましょう。

5. 環境や生活リズムの変化

寝床の位置が変わったり、家族の生活時間が変化したりすると、一時的にトイレの失敗が起こることがあります。

シニア犬は環境の変化に敏感なため、安心できる習慣や動線づくりが大切です。

家庭でできるシニア犬の快適トイレ対策5つ

シニア犬のトイレ失敗を減らすためには、環境づくりと見守りの工夫が欠かせません。

ちょっとした工夫で、シニア犬の負担もママさん、パパさんのストレスもぐっと軽くなるでしょう。

1. トイレの場所を見直す

シニア犬は足腰が弱くなるため、寝床から遠い場所にトイレがあると間に合わないことがあります。

思い切って寝床の近くに、トイレを増設してみるといいでしょう。寝室やリビングなど、よく過ごす場所に複数のトイレスポットを設けるのも有効です。

また、滑りやすい床は踏ん張りにくいため、トイレの下に滑り止めマットを敷くと安定しますよ!

2. トイレ環境をシニア犬の「今」に合わせる

若い頃に使っていたトイレトレーやシートが、シニア期には合わなくなることも。

段差が負担になったり、囲いが邪魔になったりするケースもあります。出入りしやすい低めのトレーや広めのスペースに変えてあげると、失敗が減りやすいでしょう。

また、老化によって視力が落ちているシニア犬には、トイレの位置を明るくしてあげるのもポイントです。

夜間は足元灯や常夜灯をつけて、安心して移動できる環境を整えましょう。

3. 排泄リズムをつかむ

「朝起きてすぐ」「ごはんのあと」「散歩のあと」など、シニア犬の排泄パターンを記録しておくと対策が立てやすくなります。

一定のタイミングで声をかけて誘導すれば、習慣づけにもつながるでしょう。トイレに成功したときは、忘れずにオーバーなくらい褒めることで愛犬も安心します。

年齢を重ねた愛犬にとって、ママさん、パパさんの声や表情は何よりのごほうびです。

4. 水分補給をこまめにサポートする

水を飲む 老犬

トイレの失敗を減らそうと、水分を控えめにしてしまうケースもありますが、逆効果です。

水分が不足すると膀胱炎や尿路結石などのリスクが高まるため、シニア犬こそ、水分をしっかりとることが大切です。

シニア犬は、体内の水分量が減ると老廃物を排出しにくくなり、腎臓や膀胱に負担がかかりやすくなるといわれています。

飲みづらそうにしている場合は、

  • 常温の水に変える
  • スープ状のごはんやウエットフードを取り入れる
  • 飲みやすい高さの給水器に替える

など、少しの工夫で飲水量がアップします。

季節や体調によっても飲む量は変わるため、日々の様子を観察しながら調整していきましょう。

5. おむつは「最終手段」ではなく「サポート」として使う

トイレの失敗が増えても、焦らなくて大丈夫です。

無理に我慢させるより、おむつを上手に取り入れることでシニア犬の快適さを保てることがあります。最初は短時間だけ試して、サイズや素材が合うものを選びましょう。

おむつの着脱時には優しく声をかけ、「いやなことではない」と感じてもらうのがコツです。

皮膚トラブルを防ぐため、こまめに交換し、蒸れたときは清潔なタオルやおしりふきシートで拭いてあげます。

夜間や外出時だけ使うという方法もあり、愛犬の性格や生活リズムに合わせて調整していくと良いでしょう。

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シニア犬のトイレ問題は、完ぺきを目指さず寄り添う気持ちで行おう

シニア犬のトイレ問題は、決して「しつけの失敗」ではありません。

体の老化や感覚の衰えによって、今までできていたことが少しずつ難しくなる自然な変化です。

だからこそ、「できなくなったこと」に目を向けすぎるのではなく、「今できること」を一緒に探していきましょう。

ママさん、パパさんの気持ちをラクに持つ

毎日のトイレ掃除や失敗の片づけは、想像以上にエネルギーを使います。

「またか……」と落ち込む日があって当然です。そんなときは、無理に前向きにならなくても大丈夫。少しでも自分の気持ちを緩められる時間を持ちましょう。

シニア犬を介護するママさん、パパさんの中には、おむつ生活を“サポート期間”ととらえる人もいます。

介助やケアを通して、より深い信頼関係が生まれることも少なくありません。

夜中のトイレやおむつ替えも、言葉にならない“ありがとう”の時間になるでしょう。

頼れる人やサービスを味方にする

すべてを一人で抱えこむ必要はありません。ペットシッターやトリマー、動物病院のスタッフなど、相談できる人を持っておくと安心です。

同じ経験をしているママさん、パパさんとのSNSでの交流も、「うちもそうだよ」という共感が支えになります。

トイレ問題を通して、愛犬との時間だけでなく、自分の心との向き合い方を見つめ直すきっかけにもなるかもしれません。

まとめ|シニア犬と一緒に過ごす「今」をたいせつに

老化は止められませんが、寄り添い方は選べます。

おむつを使うことも、環境を変えることも、すべては「一緒に心地よく暮らすための工夫」です。

トイレの失敗も、「今日もがんばったね」と声をかけるだけで、シニア犬の表情は穏やかになります。

変化の多いシニア期こそ、完ぺきよりも安心を優先しましょう。

ゆっくり、やさしく、寄り添いながら暮らす今が、かけがえのない日々をつくっていきます。

シニア犬は何歳から?犬種別の目安と老化サイン・フード切り替え時期を徹底解説

植田陽子

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愛犬との暮らしから生まれる“気づき”を綴るライターです。 シニア犬ケアやライフスタイル記事を中心に執筆。 ドッグライフカウンセラー、犬の行動生活アドバイザー...

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