シニア犬にウェットフードは必要?メリット・デメリットと後悔しない選び方

COLUMN

シニア犬になると、ウェットフードを使うか悩むママさん、パパさんは多いです。

「歯が汚れそう」「高いイメージがある」と、なかなか踏み出せないこともありますよね。

そのうえ、ウェットフードはカリカリのごはんよりも種類が多く、「どれを選んだらいいの?」と迷ってしまいがちです。

そこでこの記事では、犬の管理栄養士の私が、シニア犬にウェットフードを与えるメリットや、選び方のポイントを紹介します。

覚えておくべきウェットフードの与え方も紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

シニア犬にウェットフードを与える5つのメリット

  1. 喜んで食べてくれる
  2. お口や喉のトラブルに配慮して食べやすくできる
  3. 水分も同時に摂れるので隠れ脱水を防ぎやすい
  4. 柔らかいのでドライよりも消化にやさしい
  5. 薬を混ぜて飲ませやすい

シニア犬にウェットフードを与えるメリットは、上記の5つです。中でも1〜3番は、シニア犬にとっては特にメリットが大きいと言えます。

なぜなら、シニア犬にとっては、1食1食が生きるための重要な食事だからです。

加齢や持病の影響で食欲が落ちやすいシニア期は、喜んで食べてくれる食事はとても貴重です。

食べたくても食べられないというシニア犬も多いので、柔らかく、様々な形状があるウェットフードなら、食べやすいものが見つかるでしょう。

また、ウェットフードは水分含有量が7割以上あるものがほとんどです。そのため、たんぱく質や脂質といった重要な栄養素に加えて、見落としがちな水分も同時に摂ることができます。

シニア犬は様々な理由から脱水が起きやすいうえに、水分不足は気が付きにくいものです。ウェットフードを与えていれば水分が十分足りるとは言えませんが、脱水による体調の悪化を防ぎやすくすることはできます。

シニア期の愛犬は、病気にかからないように、また病気とうまく付き合っていくために、しっかり食べて栄養と水分をとることが何より大切なのです。

シニア犬にウェットフードを与える3つのデメリット

  1. カロリーが低いので給餌量が多くなる
  2. 柔らかいので歯に汚れが残りやすい
  3. 給餌量が多い分食費もかさむ

ウェットフードにも残念ながら上記のようなデメリットがあります。中でも特に気をつけなければならないのは、給餌量です。

一般的なドライフードが100gあたり300〜400kcal程度であるのに比べ、ウェットフードは100gあたり30kcal程度のものも珍しくありません。

高カロリーと言えるものでも、100gあたり150kcal程度です。※今回の調査の結果

ウェットフードは水分を多く含むためカロリーが低くなるのは仕方がないことなのですが、たくさん食べなければ1日に必要なカロリー量を補えないことになります。

つまり、1度に食べられる量が減ってきたシニア犬には、食べきれない可能性もあるということです。

記事後半の「シニア犬のウェットフードの与え方」で詳しく解説しますが、給餌回数の調整などが必要になります。

また、ウェットフードはその性質上、ドライよりも歯に汚れが残りやすいのは事実です。毎日の歯磨きや、口内ケアサプリメントなどで対策してあげるのがいいでしょう。

シニア期の愛犬に合わせたウェットフードの選び方

シニア犬用ウェットフード

ここでは、ウェットフードの選び方を紹介します。シニア期は成犬期以上に愛犬の体質に合わせることが重要です。

以下のポイントを参考に、愛犬に合うものを選んであげてください。

選び方のポイント

  1. まずは総合栄養食から試すこと
  2. カロリーや成分バランスが愛犬に合うか確認すること
  3. 噛みやすく、飲み込みやすい形状か確認すること

それぞれについて、詳しく解説していきます。

①まずは総合栄養食から試すこと

缶詰のウェットフード

ウェットフードには一般食や栄養補完食、おかずタイプなど様々な種類があります。ですが、まず選ぶべきなのは「総合栄養食」または「主食として使用可」と記載されているものです。

総合栄養食や主食と書かれているものは、水とそのフードだけで生きていくために必要な栄養素が補えるようになっています。

シニア犬は食事量が少なくなったり食べムラが出てくることもあるので、トッピングとして使用する場合でも総合栄養食のウェットフードがおすすめです。

ただし、どうしても食べてくれない場合は、より嗜好性の高い一般食などを与えても構いません。総合栄養食のウェットに、一般食のウェットを混ぜるのもいいでしょう。

まずは総合栄養食のウェットフードから試し、その後、愛犬の食欲や体調の状態に合わせてうまく使いわけることが大切です。

②カロリーや栄養バランスが愛犬に合うか確認すること

老犬

パッケージの成分表をチェックして、カロリーや脂質量などの栄養バランスが愛犬に合うものを選びましょう。

先程も少し触れましたが、カロリーが低すぎるものは給餌量が多くなる傾向があるので、少食のシニア犬では使いづらいことがあります。

その場合は、できるだけ100gあたりのカロリーが高いウェットフードを選ぶといいでしょう。

また、持病の関係で脂質やたんぱく質などを控えめにしなければならないシニア犬もいます。

愛犬にはどんな栄養バランスが合うのか、以下を参考にしてください。

  • 体重を増やしたい、食事量が少ない犬
    高たんぱく・高脂肪・高カロリー
  • できるだけお腹にやさしいものがいい犬
    低脂肪
  • 体重管理をしたい犬
    高たんぱく・低脂肪

ただ、ウェットフードは成分表を見てもたんぱく質や脂質の高さが分かりづらいことがあります。水分量がそれぞれ違うため、比較がしづらいからです。

その時は、パッケージに記載されている「低脂肪」「シニア犬向け」「肉類◯%配合」などを参考にして選んでみましょう。

※獣医師から栄養指導を受けている犬は、必ずその指示に合う栄養バランスのものを選んでください。ご自身での判断が難しい場合は、必ずかかりつけ医に確認しましょう。

③噛みやすく、飲み込みやすい形状か確認すること

ウェットフードを舐めている老犬

ウェットフードには様々な形状のものがあります。ちゅーるのようなペーストタイプや、子犬用の缶詰に比較的多いムースタイプなど、商品によって形状が違うところが大きな特徴です。

口の中や喉にトラブルを抱えているシニア犬は、形状の違いで食の進みやすさも大きく変わってきます。

愛犬の食事中の様子を普段からよく確認しておき、できるだけ食べやすそうなものを選んであげましょう。

例えば、噛む力や飲み込む力が弱っているシニア犬には、ペーストやムースのような舐めるだけで食べられる形状のウェットフードがおすすめです。

もちろん、食べやすいと感じる形状には個体差があるので一概には言えません。

そのため、購入前に口コミを調べたり、形状の違うタイプを少量ずつ購入して食べやすさを比べてみてあげてください。

シニア犬のウェットフード与え方【給餌量と回数】

老犬とフードボウル

シニア犬にウェットフードを与えるときは、必ず給餌量を確認して、愛犬が食べ切れるように調整しましょう。

ウェットフードはドライよりもカロリーが低いので、必要量を食べ切れていないと、必要な栄養素が不足してしまう可能性があります。

シニア期に長期間その状態が続けば、健康への影響は避けられません。

簡単な調整方法としては、食事回数を増やす、というものがあります。回数を分けることで胃腸にかかる負担も和らげてあげられるので、シニア犬にはメリットの多い方法です。

愛犬に合わせて何回に増やしても構いませんが、3〜5回が一般的です。

どんなに回数を分けても必要量を食べきれないときは、ふやかしたドライフードにトッピングしたり、もっとカロリーの高い商品を試してみてください。

シニア犬の食事にウェットフードは最適。与え方に注意してうまく活用しよう

ウェットフードとドライフード

ウェットフードは、シニア犬にとってメリットの多いドッグフードです。

美味しくごはんを食べられ、体への負担も少なく、水分も同時に補うことができます。

歯が汚れやすかったり、ドライフードよりは食費がかさんでしまうというデメリットもありますが、健康維持のためにうまく使っていきたいフードと言えるでしょう。

愛犬に与えるときは、給餌量を食べ切れるように回数などを工夫しながら試してみてくださいね。

私の愛犬も、シニア期はウェットフードにとても助けられました。きっとお気に入りが見つかるはずなので、まずは総合栄養食から探してみてください。

たかはし ゆきな(高橋ゆきな)

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ペットライター・ドッグフード専門家。 「ペットと暮らすことの素晴らしさを世界中に伝えたい!」とwebライターを志し、ライティングの勉強をしながらペットフード...

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