シニア犬が急に吠えなくなった?考えられる原因と飼い主さんの向き合い方
「以前はよく吠えていたのに、最近急に吠えなくなった…」
そんなシニア犬の変化に、不安や戸惑いを感じているママさん・パパさんも多いのではないでしょうか。
いつもは玄関のチャイムや外の音に反応して吠えていた愛犬が、急に吠えなくなってしまうと心配になりますよね。
歳を重ねたシニア犬には、体の変化だけでなく、行動や反応にもさまざまな変化が現れます。
若い頃には当たり前だったことをしなくなるのは、決して珍しいことではありません。
しかし、「急に吠えなくなった」という変化には、シニア犬の体調や心の状態が関係している場合もあるため、注意が必要です。
この記事では、シニア犬が急に吠えなくなった時に考えられる原因や確認するべきポイント、そして飼い主さんの向き合い方と対処法について解説していきます。
シニア犬が急に吠えなくなった時に考えられる5つの原因

シニア犬が急に吠えなくなるのは、隠れた病気や不調のサインかもしれません。
まずは、シニア犬が急に吠えなくなった時に考えられる主な原因を見ていきましょう。
①聴力の低下

シニア犬は加齢によって聴力が低下し、今まで聞こえていた音が聞こえにくくなることがあります。
外の物音や来客の気配に気づけなくなると、これまで吠えていたタイミングでも反応しなくなり、「急に吠えなくなった」と感じることも少なくありません。
実際には、「吠えなくなった」のではなく、音が聞こえづらくなっているだけというケースも多いため、普段の様子を注意深く観察してあげましょう。
②体力や筋力の低下

シニア犬は年齢を重ねるにつれて体力や筋力が少しずつ衰えていきます。
吠えるという行為は意外と体力を使うため、以前のように大きな声で吠えることが難しくなり、「吠えたくても吠えられない」という状態になっているのかもしれません。
シニア犬の吠える頻度が減ったり、声の強さが変わってきた場合は、こうした体の衰えが影響している可能性も考えてみましょう。
③痛みや不調のサイン

シニア犬が吠えなくなった原因は、痛みや不調のサインかもしれません。
例えば、以下のような症状があると、吠えるという動作自体がつらくなり、自然と吠えなくなることがあります。
- 歯周病や口腔内の痛みで発声がしづらい
- 呼吸器疾患や喉の異常で声が枯れてしまう
- 関節炎などの身体の不調
もし「吠えなくなった」だけでなく、元気がない、食欲が落ちたなどの変化が同時に見られる場合は、早めに動物病院を受診しましょう。
④認知症(認知機能の低下)

シニア犬は年齢とともに、認知機能がゆるやかに低下していくことがあります。
認知機能が低下すると正しく状況を認識しづらくなり、これまで反応していた物音や刺激に気づきにくくなり、逆に夜鳴きが増えるなど、行動の変化が見られることも少なくありません。
シニア犬が急に吠えなくなったのは、認知機能の低下によって物事への反応が鈍くなっていることが原因かもしれません。
吠える・吠えないというだけでなく、そのほかの行動の変化とあわせて、いつもより丁寧に様子を見守ってあげましょう。
⑤環境の変化やストレス
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犬は環境の変化にとても敏感で、特にシニア期に入ると適応力が低下し、ストレスを感じやすくなります。
環境の変化やストレスによって、無駄吠えが増えることもありますが、反対にふさぎ込んで吠えなくなることもあるのです。
シニア犬が吠えなくなっただけでなく、どことなく落ち着かなかったり、元気がないといった様子が見られる場合は、環境の変化やストレスが原因の可能性があります。
普段の様子を観察しながら、安心して過ごせるよう落ち着いた環境づくりを心がけましょう。
シニア犬が吠えなくなった時に確認するべき6つのポイント
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シニア犬が急に吠えなくなったことに気づいたら、まずは焦らずに、ほかに気になる変化がないか確認してみましょう。
「急に吠えなくなる」という変化の裏には、シニア犬の心や体の不調が隠れていることがあります。
吠え方以外の小さな変化を丁寧にチェックすることで、愛犬の体調の異変に早く気づき、適切なケアや治療につなげることができます。
以下のような様子が見られる場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。
- 食欲の低下や水を飲む量の変化
…急な食欲の低下や水分摂取量の変化は、体調不良のサインである可能性が高いです。 - 足元がふらついたり、段差でつまずくようになった
…体力や筋力が衰えてきているサインかもしれません。 - 散歩へ行きたがらない、元気がない、遊びに興味を示さなくなった
…意欲や好奇心がなくなるのは、環境の変化などによるストレスサインかもしれません。 - 寝ている時間が極端に増えていないか?
…過度な眠りは体調の異変や認知機能の低下を示していることがあります。 - 呼吸の状態や咳、声のかすれはないか?
…呼吸器や喉のトラブルが吠えなくなる原因になることがあります。 - 夜鳴きや徘徊など、いつもの場所で迷ったような行動を取るなど、普段と違う行動は見られないか?
…認知機能の低下やストレスのサインとして現れることがあります。
これらの変化はの一つ一つは小さなものに感じられますが、放っておくと深刻な病気につながることもあります。
また、実際には複数のサインが重なって現れるケースがほとんどです。
少しでも気になることがあれば、日々の様子をメモしておくと良いでしょう。
シニア犬が急に吠えなくなったときの向き合い方と対処法

シニア犬が急に吠えなくなったことに気づいたら、まずは心や体の不調が隠れていないかを知るために、日常の様子を丁寧に観察することが大切です。
そして、原因をしっかり理解したうえで、シニア犬の負担にならないよう、ゆっくりと向き合っていきましょう。
ここでは、シニア犬が急に吠えなくなったときの向き合い方と、具体的な対処法をわかりやすく紹介します。
①健康診断を受ける

シニア犬が急に吠えなくなったものの、「特にほかに変わった様子はない気がする…でも心配」という場合があると思います。
そんなときは、かかりつけの動物病院で健康診断を受けることをおすすめします。
健康診断では、以下のような検査を通して、シニア犬が吠えなくなった原因の手がかりをつかむことができるでしょう。
| 検査項目 | 内容 | 分かること |
|---|---|---|
| 聴力検査 | 音への反応テスト | 聴力の低下、左右差の有無 |
| 血液検査 | 臓器機能・ホルモン値など | 病気の早期発見 |
| 口腔検査 | 歯茎・歯の状態 | 痛みの原因や口腔トラブル |
| 認知機能テスト | 反応・記憶のチェック | 認知機能が低下しているか |
「とりあえず数日様子を見てみよう」と思うママさん・パパさんは多いかもしれませんが、シニア犬は身体機能が低下しているため、小さな変化が大きな不調につながる可能性があります。
少しでも気がかりなことがあれば、早めに獣医師に相談して健康状態をチェックしてもらいましょう。
②無理に吠えさせようとしない
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シニア犬が急に吠えなくなったからといって、大きな音や動きなどの刺激を与えて無理に吠えさせようとするのは、絶対にやめましょう。
かえって愛犬が混乱したり、強いストレスにつながってしまいます。
吠えなくなったことには必ず理由があるので、シニア犬の状態に向き合いながら、やさしく見守ってあげてくださいね。
③環境改善とストレスの軽減
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シニア犬はストレスを感じやすく、環境のわずかな変化にも敏感になります。
生活リズムを急に変えない、適度な運動、部屋の模様替えを控える、大きな音を減らすなど、シニア犬がストレスを感じにくい環境づくりを心がけましょう。
また、室温を快適に保つ、負担になりそうな段差をなくす、滑り止めマットを敷くなど、日々の暮らしを少し工夫するだけでもストレス軽減につながるので、ぜひ試してみてくださいね。
④スキンシップとコミュニケーションを増やす

シニア犬が吠えなくなった時こそ、コミュニケーションの時間はとても大切です。
これまでは、シニア犬が吠えて何かを伝えてくることがきっかけで、コミュニケーションをとることがあったかもしれませんが、今後はママさん・パパさんから積極的にやさしい声かけやスキンシップをしてあげましょう。
また、愛犬が静かになることで、今まで見逃していた微妙なしぐさや表情の変化に気づきやすくなり、感情や体調のサインをより深く感じ取ることができるようになるかもしれません。
今まで以上にスキンシップとコミュニケーションを増やし、シニア犬とじっくり向き合ってあげてくださいね。
まとめ|シニア犬が吠えなくなった時はじっくり向き合って
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「シニア犬が急に吠えなくなる」という変化の裏には、心や体の不調が隠れていることがあります。
ほかにいつもと違う様子がないか、シニア犬の様子をよく観察し、少しでも気になることがあれば動物病院を受診しましょう。
シニア犬と長く一緒に過ごしているママさん・パパさんが「いつもと違う」と感じたら、その直感はきっと間違いではありません。
愛犬の突然の変化に不安になるのは当然のことですが、焦らずじっくり向き合うことで、愛犬も安心して過ごせるようになります。
積極的にスキンシップとコミュニケーションをとりながら、シニア犬の健やかな毎日をサポートしていきましょう。


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