老犬におすすめの果物7選|与えるメリットや注意点を犬の管理栄養士が解説
愛犬が老犬になると、少しでも体にいいものを食べさせてあげたいと考えるようになりますよね。
また、美味しいものを食べさせてあげたいと思うこともあるでしょう。
果物は手軽に与えやすく、犬が食べられる種類も多いため、おやつやトッピングとして取り入れやすいものです。
ただし、老犬は体のさまざまな機能が低下するため、与え方によっては負担がかかってしまうこともあります。
そこでこの記事では、老犬におすすめの果物と、与えるときの注意点を犬の管理栄養士が解説します。
老犬に果物を与えるメリット

果物は、老犬に必ず必要な食べ物ではありませんが、上手に活用することで健康維持に役立てることができます。
【老犬が果物を食べるメリット】
- 食べる楽しみにつながる
…老犬は食欲や好みの変化など食べられるものが限られやすい。いつもの食事とは違う甘みや香り、食感のある果物を少量取り入れることで、食事の楽しみを増やすことができる - 自然に水分を補える
…老犬は喉の渇きを感じにくくなったり体調の変化で飲水量が減りがちになる。水分を多く含む果物なら、食べながら自然に水分も摂ることができる - 腸内環境の健康をサポートできる
…老犬は飲水量や活動量の低下、関節の痛みなどから排便がスムーズにいかないことも多い。果物に含まれる食物繊維は腸内細菌のエサとなり腸内環境を整えたり、排便のサポートに役立つ - 増えすぎた活性酸素から体を守る働きをサポートできる
…老犬は体内の抗酸化防御機構の働きが低下しやすい。果物に含まれる抗酸化成分が、体内で増えすぎた活性酸素による酸化ストレスから体を守る働きをサポートする - 食欲が落ちたときの食べるきっかけをつくれる
…年齢を重ねると、嗅覚の変化や口腔トラブル、体調の影響などで食欲が落ちやすい。甘みや香りのある果物を少量加えることで、食べ始めるきっかけがつくれる
果物は、老犬の健康維持に役立つさまざまな成分が含まれます。
もちろん、主食の代わりになるものではありませんが、おやつやトッピングとして取り入れることで、普段の食事では摂りにくい成分を補うことができるでしょう。
老犬におすすめの果物7選

犬は果物の多くを食べることができますが、ここでは老犬に特におすすめの果物をまとめてみました。
りんご

りんごは、水分や食物繊維、ポリフェノールなどを含む果物です。
りんごに含まれる代表的な水溶性食物繊維がペクチンです。
ペクチンは腸内細菌によって利用される発酵性食物繊維で、腸内環境の健康維持をサポートしてくれます。
また、りんごにはプロシアニジンなどのポリフェノールも含まれており、増えすぎた活性酸素による酸化ストレスから体を守る働きも期待できるでしょう。
与え方と注意点
りんごは、皮や芯、種を取り除き、薄くスライスする、細かく刻む、すりおろすなどして与えましょう。
無農薬のりんごであれば皮ごと与えることもできますが、皮は消化に負担がかかりやすいため、その場合はすりおろすことをおすすめします。
梨

梨は、水分や食物繊維、カリウムのほか、ソルビトールを含む果物です。
ソルビトールは糖アルコールの一種で、腸内で水分を引き込み、便をやわらかくする働きがあるため、排便がスムーズにいかないことがある老犬でも取り入れやすいでしょう。
また、水分も約9割と多いため、普段の飲水に加えて水分を補いやすいこともメリットです。
与え方と注意点
梨は、皮や芯、種を取り除き、薄くスライスする、細かく刻む、すりおろすなどして与えましょう。
水分が多いからといって大量に与えると、軟便や下痢につながることがあるため、適量にとどめることが大切です。
いちご

いちごは、水分や食物繊維、ビタミンC、ポリフェノールなどを含む果物です。
アントシアニンやエラグ酸などのポリフェノールは、増えすぎた活性酸素による酸化ストレスから体を守る働きをサポートしてくれます。
また、いちごは果物の中では比較的低カロリーで水分も多いため、体重が気になる老犬のおやつにも取り入れやすいでしょう。
与え方と注意点
いちごは、ヘタを取り除き、薄くスライスしたり細かく刻んで与えましょう。
そのまま与えてしまうと、丸飲みして喉に詰まらせてしまう恐れがあるので注意してください。
バナナ

バナナは、炭水化物やカリウム、食物繊維、ビタミンB6などを含む果物です。
バナナは少量でもエネルギーを補いやすく、食事量が落ちてきた老犬のおやつやトッピングにも使いやすいでしょう。
与え方と注意点
皮をむき、細かく刻む、潰す、ペースト状にするなどして与えましょう。
ただし、糖質やカロリーが高めなので、肥満気味のシニア犬では少量にとどめておくことをおすすめします。
スイカ

スイカは、水分やカリウム、βカロテン、リコピンなどを含む果物です。
水分が多いため、暑い時期やあまり水を飲まないシニア犬の水分補給として取り入れやすいでしょう。
また、リコピンやβカロテンなどは抗酸化成分なので、増えすぎた活性酸素による酸化ストレスから体を守る働きのサポートも期待できます。
与え方と注意点
皮と種を取り除き、赤い果肉部分だけを薄くスライスしたり細かく刻んで与えましょう。
ただし、スイカは水分が多いため、一度にたくさん食べると下痢や軟便を起こすことがあるため、与えすぎないようにしてください。
キウイ

キウイは、食物繊維やビタミンC、カリウムなどを含む果物です。
食物繊維によって腸内環境や排便の健康維持をサポートできるほか、ビタミンCなどの抗酸化成分の働きも期待できます。
与え方と注意点
皮は取り除き、薄くスライスしたり細かく刻むなどして与えましょう。
ただし、キウイは水分や不溶性食物繊維が比較的多く含まれるため、一度にたくさん食べると下痢や軟便を起こすことがあります。
栗

栗は、炭水化物や食物繊維、カリウム、ビタミンB群、ビタミンCなど、さまざまな栄養素を含む果物です。
その栄養価の高さから、スーパーフードと言われることもあります。
犬の必須アミノ酸10種をすべて含むほか、でんぷん質が多く脂質が少なめなので、シニア犬のエネルギー補給にもおすすめです。
また、栗に含まれるビタミンCはでんぷんに守られているため、加熱しても失われにくいですよ。
与え方と注意点
栗は必ず加熱し、鬼皮と渋皮を取り除いてから与えましょう。
そのままでは喉に詰まらせるおそれがあるため、細かく刻んだりすりつぶすなどしてから与えてください。
また、スーパーなどで販売されているレトルト剥き栗や甘栗なども、原材料が栗だけならシニア犬に与えることができます。
【自動計算機つき】老犬に果物を与える目安量
体重
kg
状態
おやつ・トッピング100g/mlあたりのカロリー
kcal
1日あたりに必要なカロリー:
— kcal
おやつ・トッピングの許容量(10%):
— kcal
おやつ・トッピングの目安量:
— g / ml
【果物のカロリー】100gあたり
|
シニア犬に果物を与えるときは、その犬が1日に必要なカロリーの10%以内を目安にしましょう。
上記に、愛犬の状態や与えたい果物の100gあたりのカロリーを入力すると、自動で10%の目安量が算出されるので参考にしてください。
ただし、果物のほかにおやつやトッピングを与える場合は、それらも含めて10%程度(多くても20%以内)になるように調整しましょう。
また、そのカロリー分の食事量を減らすことも忘れないでくださいね。
絶対に老犬に与えてはいけない果物は?ぶどうは中毒を起こすので与えない

ぶどうは犬に中毒を起こし、急性腎障害などを発症させて命に関わることもあるため、絶対に与えてはいけません。
なぜぶどうで中毒が起きるかはまだはっきりとわかっておらず、中毒を起こす量も明確になっていないため、「少量なら大丈夫」と考えないことが大切です。
また、レーズンもぶどうを乾燥させたものなのでNGです。パンやお菓子などに入っているレーズンも含め、愛犬が誤って口にしないよう注意しましょう。
もしぶどうやレーズンを食べてしまった場合は、症状がなくてもできるだけ早く動物病院へ連絡してください。
まとめ

果物は、老犬にとって食事の楽しみを増やせるおやつのひとつです。
甘みや香りを楽しめるだけでなく、健康維持に役立つさまざまな栄養素が含まれているので、上手に活用するといいでしょう。
ただし、与えすぎはカロリーや糖分の摂りすぎにつながるため、適量にとどめておくことが大切です。
また、喉に詰まらせないように、細かく刻むなどの配慮も忘れないようにしてください。
愛犬と一緒に、美味しい果物を楽しんでくださいね。
















この記事へのコメントはありません。