老犬がいちごを食べても大丈夫!与える量や注意点を犬の管理栄養士が解説
いちごを老犬に食べさせても大丈夫か気になっているのではないでしょうか。
「いちごにはキシリトールが含まれているから与えないほうがいい」という人もおり、さまざまな機能が衰える老犬だからこそ、余計に心配になりますよね。
結論から言うと、いちごに含まれるキシリトールはごく微量で、問題にする量ではありません。
そのため、適量であれば老犬がいちごを食べても大丈夫です。
ただし、与え方には注意が必要なこともあり、誤った与え方をすれば老犬の負担になってしまうことも。
この記事では、老犬にいちごを与えるときの量や注意点を、犬の管理栄養士が解説します。
いちごの主な栄養素

いちごは水分を多く含み、100gあたり約31kcalと比較的低カロリーな果物です。
さらに、ビタミンCやカリウム、食物繊維、ポリフェノールなども含まれています。
【いちごの主な栄養素】
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いちごは果物の中でもビタミンCを比較的多く含み、さらにアントシアニンやエラグ酸などのポリフェノールも摂取できるのが特徴です。
犬はビタミンCを体内で合成できますが、病気や体調の変化によって血中のビタミンC濃度が低下することも報告されています。
老犬になると持病を抱えていることも少なくないため、ビタミンCを摂ることは老犬の健康維持を考えるうえでも、意味のある栄養サポートのひとつといえるでしょう。
老犬がいちごを食べる3つのメリット

いちごはただ美味しいだけでなく、老犬にとってもメリットがあります。
メリットを知っておくことで、いちごを上手に取り入れやすくなるでしょう。
ここでは、老犬がいちごを食べる3つのメリットを解説します。
抗酸化をサポート

いちごに含まれるビタミンCやアントシアニン、エラグ酸などの抗酸化成分は、老犬の体を酸化ストレスから守るのに役立ちます。
老犬では、体内の抗酸化防御機構の働きが低下し、活性酸素が増えやすい状態です。
活性酸素が増えすぎると、細胞やDNA、体内のたんぱく質などにダメージを与え、老化の進行だけでなく、がん、認知機能の低下、心血管疾患、慢性炎症など、さまざまな病気の原因になることも少なくありません。
いちごはさまざまな抗酸化成分を含み、おやつとして手軽に与えられるのは嬉しいですね。
水分補給をサポート

いちごは約90%が水分でできているため、老犬の水分補給をサポートするおやつとしてもおすすめです。
老犬になると喉の渇きを感じにくくなるうえ、関節などの痛みから水を飲みに行く回数が減ることもあります。
また、食欲が落ちて食事量が減れば、食事から摂る水分も少なくなるため、十分に水分が摂れていないことも珍しくありません。
水を十分に飲めない状態が続くと、脱水によって血液循環が悪くなったり、体温調節がうまくできなくなったり、腎臓などの臓器に負担がかかるなど、さまざまな健康リスクが高まるため、老犬では意識して水分を摂ってもらうことが大切です。
あまり水を飲まない老犬でも、いちごなら食べてくれやすいため、水分補給に活用しやすいでしょう。
腸内環境の健康をサポート

いちごには食物繊維が含まれていますが、食物繊維は善玉菌のエサとなるため、老犬の腸内環境の健康サポートに役立ちます。
腸は食べ物を消化・吸収するだけでなく、免疫機能とも深く関わるため、腸内環境を健やかに保つことは全身の健康維持にもつながります。
特に老犬では加齢によって腸内細菌が減りやすく、腸内環境が乱れていることも珍しくありません。
そのため、腸内環境を整える食材を日々の食事に取り入れることは、老犬の健康を支えるうえでも大切です。
老犬が1日に食べられるいちごの目安量
老犬に与えるいちごは、1日に必要なカロリーの10%以内を目安にしましょう。
以下に、愛犬の体重と状態、いちごの100gあたりのカロリー「31kcal」を入力すると、自動で与える目安量が算出されます。
体重
kg
状態
おやつ・トッピング100g/mlあたりのカロリー
kcal
1日あたりに必要なカロリー:
— kcal
おやつ・トッピングの許容量(10%):
— kcal
おやつ・トッピングの目安量:
— g / ml
ただし、これは主食以外にすべていちごを与えた場合の目安量です。
ほかにおやつを与えたりトッピングをする場合は、それらのカロリーも含めて10%程度になるように調整してください。
いちごは水分や食物繊維が豊富なため、与えすぎると下痢や軟便の原因になることもあるので注意しましょう。
老犬にいちごを与えるときの注意点

老犬にいちごを与えるときは、若い犬以上に体調や食べ方に合わせた配慮が必要です。
一見すると食べやすそうないちごでも、与え方によっては老犬の負担になってしまうことがあります。
ここでは、老犬にいちごを与えるときの注意点を見ていきましょう。
初めて与えるときは食物アレルギーに注意する

老犬に初めていちごを与える場合は、少量から始めて、食後の体調に変化がないか確認しましょう。
いちごを食べてから、30分~48時間に皮膚の赤みやかゆみ、嘔吐や下痢などが見られたときは、いちごにアレルギーがある可能性もあります。
もちろん、老犬はもともと体調を崩しやすいうえ、皮膚や消化器にトラブルを抱えていることも珍しくはないため、食物アレルギーとは限りません。
そのため、異変があったときは、早めに動物病院を受診してください。
ヘタを取り除き、食べやすい大きさにする

老犬にいちごを与えるときは、ヘタを取り除き、細かく刻んだりつぶすなどして食べやすくしてあげましょう。
いちごはやわらかい果物ですが、丸ごと飲み込むと、喉や食道に詰まらせる危険があります。
細かく刻むことで消化もしやすくなりますよ。
いちごジャムなどの加工品は与えない

老犬には、いちごジャムやいちごソース、いちご味のお菓子など、加工品は与えないようにしましょう。
加工品は砂糖が多く使用されているため、肥満の原因になってしまいます。
特に老犬では、代謝や活動量が落ちて必要エネルギー量が少なくなっているため注意が必要です。
また、人用のいちごの加工食品には、商品によってキシリトールやチョコレートなど犬に有害な原材料が使われている可能性もあります。
愛犬には、味付けや加工をしていないいちごそのものを与えましょう。
栄養制限の指示を受けている場合は獣医師に確認する

獣医師から栄養制限の指示を受けている老犬では、自己判断でいちごを与えないようにしましょう。
いちごにはさまざまな栄養素が含まれており、病気の種類や進行度合いによっては控えたほうがいい場合もあります。
栄養制限の指示が出ている老犬にいちごを与えたい場合は、必ず事前にかかりつけの獣医師に与えてもいいか確認してください。
老犬にいちごを与えるときのよくあるQ&A

ここでは、老犬にいちごを与えるときによくある疑問をQ&A形式でお答えします。
Q1.いちごは毎日与えても大丈夫?
A.適量であれば、毎日与えても問題はありません。
ただし、毎日食べ続けることで便がゆるくなったり、主食の食いつきが落ちたりする場合は、与える頻度を減らしましょう。
愛犬の状態に変化がなければ、いちごが旬の時期に日々のおやつとして楽しむことができますよ。
Q2.フリーズドライのいちごも老犬に与えられる?
A.原材料がいちごだけのものであれば、老犬にも与えられます。
ただし、フリーズドライはいちごの水分を抜いて乾燥させたものなので、生のいちごと同じ感覚で量を決めないようにしてください。
Q3.いちごヨーグルトを食べさせてもいい?
A.市販のいちごヨーグルトは、老犬に与えないようにしましょう。
ただし、無糖のプレーンヨーグルトに生のいちごを少量加える手作りのいちごヨーグルトであれば、老犬に与えても大丈夫です。
まとめ

いちごは、水分やビタミンC、ポリフェノールなどを含み、老犬の健康維持のサポートにも役立つ果物です。
いちごの甘酸っぱい香りと自然な甘みを好む犬も多く、老犬のおやつとしても与えやすいでしょう。
喉に詰まらせない大きさや、与える量に注意して、いちごを上手に活用してみてくださいね。
<参考文献>
・文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」
・Top Companion Anim Med「Vitamin C in Health and Disease: A Companion Animal Focus」















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