シニア犬は飛行機に乗れる?リスクから負担を減らす準備のコツまで解説

COLUMN

「シニア犬と一緒に飛行機で旅行したいけれど、体調が心配…」
「高齢の愛犬を飛行機に乗せるには、どんな準備が必要なのかな?」

このような疑問や不安を抱えるママさんパパさんは、多いのではないでしょうか。

シニア犬は各航空会社が定めた条件をクリアしていれば飛行機に乗れます。

ただし、気圧や温度の変化は体力が低下した犬にとってストレスになるため、愛犬の健康状態や性格を考慮して、飛行機の利用を見送る決断も必要です。

本記事では、搭乗ルールや避けるべきケースや負担を減らす準備などを解説します。

シニア犬は飛行機に乗れる?年齢制限と航空会社の基本ルール

シニア犬は各航空会社が定めた条件をクリアし、体調に問題がなければ飛行機に乗れます。

まずは、シニア犬の搭乗条件について、年齢制限や預け方の違いなどを確認していきましょう。

明確な搭乗年齢制限の有無

国内の主要な航空会社では、生後間もない子犬の制限はありますが、明確な年齢制限は設けられていません。

ただし年齢制限がないからといって、すべてのシニア犬が乗れるわけではない点に注意が必要です。

フライト中の気圧や温度の変化は、年を重ねて体力が低下しやすいシニア犬にとって想像以上のストレスとなります。

そのため、航空会社では犬の健康状態によって搭乗を制限する場合があると定められています。(※1)

貨物室への預け入れと客室同伴(機内持ち込み)の違い

国内線の飛行機において、犬の搭乗方法は貨物室への預け入れと客室同伴の2種類です。

貨物室は空調が管理されているものの、普段と違う環境に犬が不安を感じるかもしれません。

一方で客室同伴は安心感がある半面、対応している航空会社や路線が限られています。

利用する航空会社のルールを確認し、愛犬への負担が少ない搭乗方法を検討してください。

短頭種など飛行機に搭乗できない犬種の条件

航空会社によっては、飛行機に搭乗できない犬種の条件が定められています。

特定の犬種は体温調節が苦手であり、環境変化で体調を崩す恐れがあるためです。

搭乗が制限される可能性が高い犬種の一例を紹介します。

  • フレンチブルドッグ
  • パグ
  • ボストンテリア
  • シーズー
  • ブルドッグ

なかでもフレンチブルドッグやパグなどの短頭種は気道が狭く、気温の変化によって熱中症や呼吸困難を引き起こす可能性が高いとされています。

そのため夏季限定で搭乗を断られたり、通年で禁止されたりするケースもめずらしくありません。(※1、2)

シニア犬の場合はリスクが増すため、愛犬の犬種が搭乗条件を満たすか必ず調べましょう。

シニア犬を飛行機に乗せるのを避けたほうがよい4つのケース

航空会社の搭乗ルールをクリアしていても、愛犬の健康状態や性格によっては、飛行機の利用を見送る決断も必要です。

飛行機での移動を避けたほうがよい4つのケースは、以下のとおりです。

  • 心臓病や呼吸器疾患など持病がある場合
  • 環境変化や大きな音に強いストレスを感じる場合
  • クレートで長時間過ごすことが難しい場合
  • 獣医師から飛行機の利用を控えるよう指示されている場合

それぞれのケースを解説します。

①心臓病や呼吸器疾患など持病がある場合

心臓病や呼吸器疾患などの持病があるシニア犬は、飛行機の利用を避けましょう。

気圧や環境の変化によるストレスは、心臓病や呼吸器疾患を抱える犬に負担をかけます

上空では地上よりも酸素濃度が低下するため、呼吸が苦しくなりパニックを起こしかねません。

さらに血圧の変動によって、心臓にも負荷がかかる恐れがあります。

愛犬に持病がある場合は、飛行機以外の移動手段を検討してみてください。

②環境変化や大きな音に強いストレスを感じる場合

環境の変化や大きな音に強いストレスを感じる犬も、飛行機での移動は控えたほうが安心です。

機内や貨物室の特殊な環境は、臆病な犬にストレスや不安感を与えます。

見知らぬ場所で強い恐怖を感じると、極度の緊張から体調を崩したりパニックになって暴れたりするケースも少なくありません

繊細な性格の愛犬には無理をさせず、負担の少ない移動手段を考えてあげましょう。

③クレートで長時間過ごすことが難しい場合

クレートの中で長時間過ごすのが苦手なシニア犬も、飛行機の利用は難しいでしょう。

フライト中は、原則としてクレートから犬を出すことが禁じられています

クレートに慣れていない犬が長時間閉じ込められると、以下のようなトラブルが懸念されます。

  • パニックを起こしてクレート内で暴れる
  • 無理に出ようとして爪や歯にケガを負う
  • 極度の緊張から過呼吸などの体調不良を引き起こす

閉鎖された空間は、シニア犬にとって想像以上の苦痛となる可能性があります。

普段からクレートで静かに過ごせない場合は、飛行機での移動はおすすめできません。

④獣医師から飛行機の利用を控えるよう指示されている場合

かかりつけの獣医師から利用を控えるように指示されている場合は、飛行機への搭乗は避けるべきです。

ママさんパパさんからは元気に見えても、目に見えない不調が隠れているケースも珍しくありません。

無理に飛行機に乗せて体調が急変しても、上空では適切な処置を受けられない状況です。

獣医師のストップがかかったときは、愛犬の安全を最優先に考えて移動手段を見直してください。

シニア犬を飛行機に乗せる前の4つの準備!体への負担を減らす方法

シニア犬と飛行機に乗ると決めたら、当日に向けてしっかりと準備を進める必要があります。

シニア犬の体の負担を減らすための準備は、以下のとおりです。

  • かかりつけの動物病院で獣医師に相談をする
  • クレートに長時間入る練習をする
  • 温度差に対応できるような環境を整える
  • 搭乗前に食事や排泄のタイミングを調整する

事前に準備をしておき、フライト中の愛犬のストレスや体調不良のリスクを軽減しましょう。

かかりつけの動物病院で獣医師に相談をする

飛行機に乗る予定が決まったら、まずはかかりつけの動物病院で獣医師に相談してみてください。

専門家の目で愛犬の健康状態をチェックしてもらうと、安全に搭乗できるか確認できます。

診察の際に目的地の気候やフライト時間を伝えておけば、より的確なアドバイスをもらえるでしょう

愛犬の安全を守るために、出発の数週間前には受診を済ませておくことをおすすめします。

シニア犬との旅行はできる?無理なく楽しむための準備と注意点ガイド

クレートに長時間入る練習をする

飛行機に乗る当日に備えて、クレートに長時間入る練習をしておくことも大切です。

フライト中はクレートの中で過ごすため、慣れていないと強いストレスを感じ、体調を崩す原因となります。

クレートに慣れさせるためのステップは、以下のとおりです。

  • クレートの扉を開けたままにして自由に出入りさせる
  • 少しでもクレートに入ったらおやつを与えてよくほめる
  • クレートの中でおやつをあげる回数を増やし、良い印象を持たせる
  • 扉を閉めて短い時間から中で落ち着いて過ごす練習をする

徐々にクレートで過ごす時間を延ばし、最終的にはフライト時間と同じ長さを目標にしましょう

自宅の安心できる空間で練習を重ねておけば、機内でも落ち着いて過ごせるはずです。

温度差に対応できるような環境を整える

飛行機を利用する際は、温度差に対応できるような環境を事前に整えましょう。

貨物室や機内は空調が効いていますが、シニア犬にとっては寒く感じたり、暑く感じたりする可能性があります

シニア犬の体温調節をサポートするための対策は、以下のとおりです。

季節 対策
保冷剤や冷却マットなどを入れる
毛布や湯たんぽを入れる

当日の気温や愛犬の体調に合わせて、クレートの中を整えてあげてください。

搭乗前に食事や排泄のタイミングを調整する

搭乗前の食事や排泄のタイミングを調整するのも、シニア犬の体への負担を減らすポイントです。

フライト中にお腹が痛くなったりトイレを我慢したりすると、シニア犬にストレスがかかります。

搭乗当日の食事と排泄に関する注意点は、以下のとおりです。

  • 食事は出発の4~6時間前までに済ましておく
  • 出発の2~3時間前に水を飲ませる
  • 嘔吐や排泄を防ぐために水を飲ませすぎないようにする
  • 搭乗前に空港の周辺などで排泄を済ませる

愛犬が機内でゆっくりと休めるように、事前の食事と排泄に気を遣いましょう。

まとめ|シニア犬の飛行機移動は安全性を最優先に判断しよう

シニア犬の飛行機移動は、愛犬の安全性を最優先に考えて判断することが大切です。

  • 各航空会社が定めた条件をクリアして、体調に問題がなければ飛行機に乗れる
  • 短頭種は体調を崩す恐れがあり搭乗できない場合がある
  • 持病がある犬や獣医師に止められた犬は飛行機の利用を避ける
  • クレートの練習や温度対策をしてフライトの負担を軽減する

少しでも不安があるときは、無理をせずに別の移動手段を検討してみてください。

愛犬の性格や体調を考慮して、安心できる旅行にしましょう。

参考文献

※1参考:ANA「ペットをお連れのお客様(国内線)」
※2参考:JAL「ペットをお連れのお客さまへ」

さかもとはるか

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元犬の訓練士・ペットライター 犬のしつけ・ケア・グッズ紹介などを中心に、現場経験を活かした記事制作が得意。 愛犬・愛猫・デグーたちと暮らし、ペットとの暮らし...

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