老犬のあるある行動!愛しい仕草から注意すべきサインまで紹介

COLUMN

「最近、愛犬が寝てばかりいる」
「顔が白くなって、少し頑固になった気がする」

ふとした瞬間に愛犬の老いを感じて、愛おしさと寂しさを感じているママさんパパさんは多いのではないでしょうか。

シニア期に見られる変化は長く一緒に生きた証でもありますが、中には病気のサインが隠れている場合もあり、見極めが大切です。

そこで本記事では、シニア犬によく見られる「老犬あるある」な行動から、注意すべき病気の兆候や困りごとへの具体的な対処法までを解説します。

うちの子も?シニア期に見られる「老犬あるある」チェックリスト

シニア期に入ると、愛犬の見た目や行動に少しずつ変化が表れ始めます。

「急に歳を取った気がする」と戸惑うかもしれませんが、これらは多くのママさんパパさんが経験することです。

ここでは、一般的に見られる身体や行動の変化をリストにまとめました。

愛犬の様子と照らし合わせながら、当てはまる項目があるか確認してみましょう。

【見た目に表れる変化】

  • 顔や口周りの毛が白くなり、全体的に色が薄くなった
  • 目が白っぽく濁っている
  • 体が細くなり、背骨や関節がゴツゴツしてきた
  • 体にイボや、柔らかい脂肪の塊ができはじめた
  • 被毛がパサついている
  • 毛量が減ってきた

【行動や生活に表れる変化】

  • 1日の大半を寝て過ごしている
  • 散歩の歩調がゆっくりになり、途中で立ち止まることが増えた
  • 名前を呼んでも反応が鈍くなる
  • 頑固な一面が出てきて、嫌なことは拒否する
  • ママさんパパさんの姿が見えないと不安がり、後ろをついて回る
  • トイレの失敗が増えた
  • 食事量が減った

これらの変化の多くは自然な老化現象ですが、中には注意が必要なケースもあります

病気が疑われる老犬の「あるある行動」の見分け方

「歳だから仕方ない」と見過ごしがちなあるある行動の中には、病気のサインが隠れている場合があります。

ただの老化現象なのか、治療が必要な病気なのかを見極めるには日々の観察が欠かせません。

ここからは認知症や内臓疾患が疑われる、注意すべき行動について解説します。

「夜中の徘徊」「昼夜逆転」は目的があるかで判断

夜中に歩き回る行動は、シニア犬によく見られる「老犬あるある」のひとつです。

しかし、その行動に目的があるかどうかで、認知症かどうかの判断ができます

たとえば、トイレや水を飲みに行くなど明確な目的があって夜中に起きているのなら、単なる睡眠リズムの乱れでしょう。

一方で、行き止まりで動けなくなったり、無表情で歩き続けたりする場合は注意が必要です。

老化と認知症による徘徊の違いを、以下の表に整理しました。

行動の特徴 老化 認知症の疑い
歩く目的の有無 トイレや水など目的が明確 目的がなく歩き続ける
障害物 ぶつかる前に避ける ぶつかる、隙間に挟まる
呼びかけ 反応して止まる 反応せず歩き続ける

目的のない歩き続ける行動は認知症の代表的な症状なので、早めに獣医師へ相談しましょう。

「トイレの失敗」は回数や量、失敗する場所に注目

トイレの失敗が増えるのも、ママさんパパさんを悩ませる老犬あるあるです。

足腰が弱って間に合わないだけなら、トイレの近くでの失敗が多くなります。

しかし、垂れ流しの状態であったり、自分の寝床で排泄したりする場合は、これまで身についていた排泄の習慣が病気によってうまく保てなくなっている可能性があるため、注意が必要です。

以下の様子が見られたら、単なる老化以外の原因を探ってください。

  • トイレとまったく違う場所でおしっこをする
  • トイレの回数が多く、水もよく飲む
  • 歩きながらポタポタとおしっこを垂れ流す
  • おしっこの色が極端に薄い、または血が混じっている

膀胱炎や腎臓の疾患などの病気が隠れている可能性もあるため、動物病院を受診しましょう。

「食欲の変化」や「多飲多尿」はホルモン異常の可能性

「歳をとっても食欲があるから元気」とは限りません。

異常な食欲や多飲多尿の症状は、糖尿病や甲状腺の病気が隠れている恐れがあります

病気の早期発見につなげるため、以下の症状がないか確認してください。

  • 異常に食欲がある
  • 水入れの水がすぐになくなり、1日に何度も補充する
  • おしっこの回数と量が増える

元気そうに見えても体の中では病気が進行している場合があります。

日々、愛犬を観察し、変化がないか確認することが大切です。

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「呼びかけへの無反応」は難聴の疑い

名前を呼んでも無視されると、寂しく感じることもあるでしょう。

しかし、わざと無視しているのではなく、耳が聞こえにくくなっている可能性もあります。

加齢によって聴力が低下すると、特定の音域だけが聞き取りにくくなるとされています。

犬の聴力低下の原因は加齢だけではありません。

外耳炎や腫瘍などが原因の場合は治療で改善する可能性があるため、老化とあきらめずに獣医師への相談をおすすめします。

老犬あるあるな「困りごと」への対処法

おやつとシニア犬

老犬との生活で避けられないのが、日々のケアやお世話に関する困りごとです。

介護や世話の負担が増えると、ママさんパパさんも精神的に疲れてしまいます。

双方がストレスなく過ごすために、環境や接し方を工夫しましょう。

ここでは、代表的な4つの困りごとに対する対処法を紹介します。

トイレの失敗には複数のトイレを設置する

老犬のトイレの失敗が増えるのは、尿意を感じてから排泄までの我慢ができなくなるからです。

足腰が弱り、いつもの場所まで間に合わないケースも多くあります。

そのため、生活動線を見直し、トイレにたどり着ける環境を整えてあげましょう。

  • 寝床の近くや部屋の複数箇所にトイレを増設する
  • トイレの段差をなくす
  • トイレの面積を広げ、はみ出しを防ぐ

トイレの失敗を防げれば、掃除の手間が軽減します。

夜泣き・昼夜逆転には日中の活動量を増やす

夜泣きや昼夜逆転は、日中の睡眠時間が長すぎることが主な原因です。

昼間に体を動かさないと適度な疲労感が得られず、夜になっても眠くなりません。

体内時計を整えるためには、太陽の光を浴びて生活リズムを取り戻す必要があります。

  • 朝の散歩時間を長くする
  • 日中にマッサージやブラッシングをする
  • 日光浴させる
  • 夜は部屋の電気を消す

日中の活動が増えれば夜の睡眠が深くなり、夜泣きの軽減につながるケースもあります。

ただし、認知症による夜泣きの場合は昼夜逆転生活を改善するのが難しい場合もあるため、獣医師への相談も検討してください。

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徘徊や挟まりにはサークルやガードを活用する

目的なく歩き回る徘徊は、無理に止めさせると強いストレスを与えてしまいます。

しかし、愛犬の自由に歩かせていると、家具の隙間に挟まったり、壁にぶつかって怪我をしたりして危険です。

安全に歩き続けられる環境を作ることが、愛犬を守ることにつながります

  • 円形のサークルを用意し、その中で自由に歩かせる
  • 家具の隙間や部屋の角にクッションを詰め、挟まりを防止する
  • フローリングには滑り止めマットを敷き、転倒を防ぐ

上記のような対策をしていれば、ずっと見守る必要がなくなり、心の余裕を持てるでしょう。

頑固でケアできないときはおやつで誘導する

犬は年をとると頑固になりやすく、ケアを嫌がる場合があります。

ケアを嫌がっている愛犬を力ずくで押さえつけると、「ケア=嫌なこと」と覚えてしまい、次からさらに激しく抵抗するようになります

この場面では「おやつ」を使い、気をそらすのがおすすめです。

大好きな食べ物を見せている間に、手早くケアを行います。

ケアをしている最中や終わった直後にご褒美を与えれば、「我慢すればいいことがある」と学習します。

おやつでの誘導を甘やかしだと思わず、穏やかにケアを完了させるための手段と考えましょう。

老犬あるあるに関するよくある質問

Q&Aとチワワ

老犬との生活には、判断に迷う場面や将来への不安がつきものです。

ここでは、ママさんパパさんから頻繁に寄せられる2つの質問に回答します。

1日中寝てばかりの老犬は、無理にでも起こしたほうがいいですか?

毛布にくるまる犬

昼夜逆転を防ぐためにも、日中は優しく声をかけて、短時間でも覚醒する時間を作ってあげましょう

昼間にぐっすり寝すぎてしまうと、夜中に目が冴えてしまい、生活リズムが崩れる原因となります。

昼夜逆転生活になった犬は、夜泣きや徘徊などを起こす可能性があるので、注意が必要です。

ただし愛犬の体調が悪いときは、休息を優先させる判断も必要になります。

愛犬の体調に合わせて、メリハリのある生活リズムを作ることが大切です。

老犬が喜ぶことや、してあげると良いことは何ですか?

笑顔の老犬と撫でる飼い主

老犬になっても、ママさんパパさんとのスキンシップに喜ぶ犬は多いといえます

たとえば、体をマッサージしたり、おやつをあげたりと愛犬の近くにいる時間を増やすだけで、愛犬は安心感を感じられます。

また、マッサージやブラッシングなどは、脳や体によい刺激にもなります。

「もう遊べない」と諦めず、今の愛犬にできる楽しみを見つけてあげましょう。

ご飯の好みが激しくなったり、食べムラがあったりするのは「わがまま」ですか?

ご飯を食べなくなるのは、単なるわがままではなく、老化による身体機能の低下が原因の可能性があります

犬は嗅覚で食欲を刺激されますが、シニア期は嗅覚が鈍くなり、フードの香りに気づけずに興味を示さなくなっているケースも少なくありません。

また、歯周病で噛むのが痛かったり、消化機能が衰えて胸焼けしていたりする可能性もあります。

老犬がご飯を食べない場合は叱るのではなく、フードを人肌に温めて香りを立たせるなどの工夫をしてあげましょう。

まとめ:老犬あるあるを知って愛犬の変化に気づいてケアしよう

愛犬が年老いていく姿を見るのは、愛おしい気持ちと同時に寂しい気持ちにもなりますが、すべて愛犬が長く生きてきた歴史そのものです。

「できないこと」を数えるのではなく、日々の観察を通して小さな変化に気づき、その時々に合ったサポートをしてあげましょう

最後に、本記事の重要ポイントをまとめます。

  • 見た目や行動の変化は「チャームポイント」として受け止める
  • 「目的のない徘徊」や「場所を選ばない排泄」は病気を疑う
  • トイレの増設や日光浴など、環境とリズムを整えて負担を減らす
  • 嫌がるケアはおやつで誘導し、お互いにストレスのない方法を選ぶ

老犬ならではの「あるある」を楽しみながら、愛犬との時間を笑顔で過ごしましょう。

さかもとはるか

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元犬の訓練士・ペットライター 犬のしつけ・ケア・グッズ紹介などを中心に、現場経験を活かした記事制作が得意。 愛犬・愛猫・デグーたちと暮らし、ペットとの暮らし...

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