老犬ホームとは?利用するメリットと後悔しないための選び方

COLUMN

近年は犬たちの高齢化が進む中で、介護や医療ケアに特化した「老犬ホーム」が注目を集めています。

子犬のころに犬の幼稚園へ通っていたように、年を重ねた愛犬にも、その年齢に合ったサポートの場が増えてきました。

そんな中、「本当に預けてもいいのかな?」と迷いながら情報を集めている方も多いのではないでしょうか?

愛犬を思うからこそ、施設選びには慎重になって当然ですし、その悩みはとても自然なものです。

今回は、老犬ホームとはどんな施設なのか、利用するメリットや選び方のポイントを詳しく解説します。

老犬ホームとは?人間の老人ホームとほぼ同じ

老犬ホームとは人間の老人ホームと同じく、高齢犬のために専門的なケアや生活支援を行う施設です。

介護が必要になった犬や、家族がお世話を続けることが難しくなった場合などに、安心して預けることができる場所として利用されています。

施設によって内容はさまざまですが、主に以下のようなサービスを提供しています。

  • 食事管理や水分補給のサポート
  • 散歩や排泄の介助
  • 皮膚・毛並みのケア
  • 服薬や通院の補助
  • 体調や行動の記録・報告

「老犬ホーム」というと、長期での入居を想像する方も多いかもしれませんが、形態も複数あります。

たとえば日中だけ預かる「デイサービス型」、飼い主の出張や旅行中に利用する「短期預かり型」、そして長期間滞在する「長期入居型(終身預かり)」などです。

犬それぞれの健康状態や家庭の事情に合わせて、柔軟に選べる点が特徴といえます。

老犬ホームを利用するメリット

「愛犬を施設に預ける」というと、少し寂しいイメージを持つ家族もいるかもしれません。

しかし、老犬ホームはただの預かり場所ではなく、年齢を重ねた犬が穏やかに過ごせるよう・より良い環境で寄り添うサポートする専門施設です。

家族にとっても愛犬にとっても、多くのメリットがあります。

1. 専門スタッフによるケアと安心感

シニア犬の介護は、時間と労力がかかります。食事の介助や排泄の世話、夜間の見守りなど、家族だけで行うのは大きな負担です。

老犬ホームでは、動物看護師や経験豊富なスタッフが複数人常駐し、個々の体調に合わせたケアを行います。

家族の仕事や家庭の事情で不在の間も、専門的なケアが受けられるという安心感が特徴です。

2. 医療面でのサポート

多くの施設では、近隣の動物病院と提携しています。

持病を持つ犬や、定期的な通院が必要なケースでも、獣医師と連携して健康管理を行う体制が整っています。

また、体調の変化に気づいたときにすぐ報告・対応できる点も、家庭では難しい大きなメリットです。

3. 犬同士・人との交流による刺激

年齢を重ねた犬にとっても、人や犬とのふれあいは大切な刺激になります。

スタッフや他の犬たちとの交流を通して、表情が生き生きとしたり、食欲が戻ったりするケースも少なくありません。

家庭で静かに過ごす時間が多くなったシニア犬にとって、社会的な刺激がある環境は心身の健康維持につながります

4. 家族にとっての心理的サポート

「預けるのはかわいそう」と感じる家族も多いかもしれませんが、共に幸せに暮らすための選択と考えてみてはいかがでしょうか。

老犬ホームを上手に活用することで、介護の負担を家族だけで抱え込まず、愛犬と穏やかな時間を保てるようになります。

家庭と施設、両方のサポートを組み合わせることで、より豊かなシニア犬ライフを送ることができるのです。

老犬ホームを選ぶ際のポイント

老犬ホームの設備やスタッフ体制、料金システムなどは施設ごとにさまざまです。

愛犬の健康状態や性格、ライフスタイルに合った環境を選ぶために、チェックしておきたいポイントを整理してみましょう。

1. スタッフ体制と医療連携

まず確認したいのは、スタッフの資格や経験です。

動物看護師やトレーナーが常駐しているか、夜間も見守り体制があるかをチェックしましょう。

また、提携している動物病院があるかどうかも重要です。

緊急時に迅速な対応ができるかどうかは、愛犬の命を守る大切な要素になります。

2. 清潔さと犬たちの様子

見学の際には、施設のにおいや衛生状態を確認しましょう。

床が滑りにくい素材か、ケージや寝具が清潔に保たれているか、スタッフが犬たちにやさしく声をかけているか……そして何より大切なのは、そこにいる犬たちの表情です。

穏やかで安心して過ごしている様子が見られれば、良い環境といえます。

また他の愛犬家の口コミや評判をチェックしてみる・トライアルがある場合はそれを利用をしてみると、愛犬の施設やスタッフとの相性を確認できるでしょう。

3. 預かりスタイルと居住環境

老犬ホームによっては、ケージタイプ・個室タイプ・フリースペースタイプなど、さまざまな滞在スタイルがあります。

寝たきりの犬には静かな個室が向いていますが、歩行可能な犬には適度なスペースがある方が快適です。

室温や照明、床の段差など、細かな環境整備ができているかもチェックしましょう。

4. 家族とのコミュニケーション体制

最近では、LINEやメールで愛犬の写真や動画を定期的に送ってくれる施設もあります。

遠方からでも様子が分かるため、安心して預けられる仕組みです。

面会の頻度や時間帯など、家族との距離感も事前に確認しておくと安心でしょう。

5. 費用と契約内容の明確さ

老犬ホームの費用は、日額数千円から、長期入居で月額10万円を超える場合まで幅があります。

2016年の「老犬ケア調査」による全国の老犬ホーム年間利用料金の平均調査では、50万円超となっていますが、施設の立地や犬の大きさ、必要な介護の度合い、プランによってさまざまです。

基本料金に含まれる内容(食事・散歩・薬の投与など)と、追加料金が発生する項目を必ず確認しましょう。また、施設によっては入所に際して入所金が必要な場合もあります。

契約前に見積もりをもらい、不明点をそのままにしないことが大切です。

6. 災害時の対応・緊急時の備え

近年は災害への備えも施設選びの重要な視点です。停電時の温度管理や非常用電源、避難計画など、緊急時の対応体制を確認しておきましょう。

シニア犬は体温調整が難しいため、トラブル時に迅速な対応ができる施設が理想的です。また家族への連絡手段も確認しておくとさらに安心できます。

7. 最期のケア(看取り・葬儀対応)

施設によっては、終末期ケアや看取り、葬儀まで一貫して対応してくれるところもあります。

愛犬が穏やかに最期を迎えられるよう、スタッフの姿勢や対応方針も確認しておくと安心です。

どこまでを施設にお願いするのか、あらかじめ家族と施設間で話し合っておくとトラブルの防止にもつながります。

老犬ホームを選ぶ前に家族としてできることを見つめ直す

老犬ホームの利用にはデメリットや注意点についても、きちんと知っておくことが大切です。

老犬ホームは、家族だけでは難しい専門的なケアを受けられる貴重な存在であり、多くのシニア犬とその家族を支えてくれています。

一方で、十分な理解や準備がないまま利用すると、「本来は家庭で過ごせる犬」まで預けてしまう結果になり、意図せず飼育放棄につながってしまうケースがあるのも事実です。

だからこそ、老犬ホーム=悪い・良いという単純な話ではなく、「愛犬にとって何が最も幸せか」を家族がじっくり考えたうえで選ぶことが重要になってきます。

費用・環境・ケア内容はもちろん、愛犬の性格や普段の生活スタイル、家族のサポート体制など、さまざまな視点から冷静に判断することで、後悔のない選択につながるでしょう。

まとめ

老犬ホームの需要は年々高まり、サービス内容も多様化しています。

老犬を預けるとなると、最初は少し切なさを感じるママさん・パパさんも多いかもしれません。

しかし、家族の生活環境や愛犬の性格・健康状態に合わせて利用することで、無理のない介護と安心できる毎日が両立できる場合もあります。

年齢を重ねたからこそ、今の愛犬にとって最も心地よい環境を選び、支えてあげることが何よりも大切です。

いま、老犬のお世話で悩まれているご家族は、老犬ホームを選択肢のひとつとして考えてみてはいかがでしょうか。

寺内真実

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2014年よりベトナム在住。現地飲食店経営補佐とフリーランス・ライターをしながら、ベトナム生まれの愛猫・大福と暮らしています。ペットの飼い主さんが抱えるお悩...

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