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老犬が立ったまま座らない…うとうとしてるのに寝ない行動の緊急度チェック

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愛犬が夜中に徘徊したり、立ったまま目をうっすらと閉じてうとうとしたりしている……。

このような、「老犬が立ったまま座らない」「立ったまま寝ない」という行動を見ると「これって病気?」と不安になりますよね。

特に、座ったり寝たりする体勢すら取れない姿は、見ていて本当に胸が痛むことでしょう。

私自身、長年犬と共に暮らし、愛犬の介護を経験した者として、そのつらさはよく理解できます。

結論から申し上げると、「老犬が立ったまま座らない」「寝ない行動」は単なる老化ではなく、痛みや認知症などの病気が隠れている可能性が極めて高い危険信号です。

この記事では、愛犬の状態が「今すぐ病院へ行くべきか」を判断できる緊急度チェックリストと、原因に応じた具体的な介護ケアを分かりやすく解説します。

愛犬の苦痛を和らげ、ママさんパパさんも安心して眠れる未来を掴むために、ぜひ読み進めてくださいね。

老犬が立ったまま座らない|うとうとする根本的な原因3選

なぜ愛犬は、体を休ませたいはずなのに立ったまま座らないのでしょうか?

愛犬が楽になれない根本的な原因を理解することは、適切な対処への第一歩となります。

原因1:座る体勢が困難になる関節や脚の痛み

愛犬が座る姿勢を取る時、股関節や膝関節、腰に大きな負担がかかります。

これらの部位に痛みがある場合、愛犬は「座ったら痛いだろうな」と予測して座ることを本能的に避けます。

これが、老犬が立ったまま座らない理由の一つです。

関節・身体疾患の例 症状の特徴
変形性関節炎
  • 朝方にこわばりが強く、動き始めるまで時間がかかる
  • 触ると関節が熱を持っている
  • 散歩の後に痛みが増し、座るのをためらう
椎間板ヘルニア
  • 急に後ろ足がふらつく、腰が抜ける
  • 背中を丸める姿勢(痛み緩和姿勢)が多い
  • 背中や腰を触ると嫌がる、悲鳴をあげる

痛み止めやサプリメントで痛みをコントロールすることで、リラックスして座ったり、横になったりできるケースもあります。

原因2:異常行動や睡眠異常を引き起こす認知症

椅子の下で不安な様子の老犬

老犬が立ったまま寝ない、夜中にうとうとするだけで深く眠れない原因として「認知機能不全症候群(認知症)」が挙げられます。

脳の機能が低下すると、安全な場所で横になって休むという行動が取れなくなり、立ったまま座らない状態が続きます。

認知症によって引き起こされる主な症状は次の通りです。

認知症の主な症状 特徴
睡眠覚醒リズムの異常 昼夜が逆転し、夜間に徘徊したり吠えたりする
不安行動 落ち着きがなく、特定の場所から動けなくなったりする
定位能力の低下 自分がいる場所や寝床がどこかわからなくなる
異常行動 立ったままボーッとする、ぐるぐる回るなど

老化により脳の血流量が低下し、記憶や睡眠リズムを司る部位の働きが弱くなることで、昼夜逆転や徘徊などが起こりやすくなります。

このように、犬の認知症は単なる「物忘れ」ではなく、脳の老化に伴う明確な症状として進行するわけです。

認知症の治療薬や規則正しい生活で、愛犬の睡眠の質を改善しましょう。

原因3:立ち座りのバランスが取れない筋力・脚力の衰え

丸まって寝る犬

老化に伴う筋力の低下も、老犬が立ったまま座らない大きな理由です。

座る動作は複雑なバランスを要するため、筋力が衰えると座る途中でバランスを崩すことが増え、その衝撃が嫌で立ち座りの動作を避けるようになります。

フローリングのように滑りやすい床の上では、立ち座りの難易度が非常に高まります。

床環境の見直しと、無理のない運動による筋力維持が欠かせません。

老犬では、特に「大腿四頭筋(太もも前)」「ハムストリング(太もも後ろ)」が衰えやすく、立ち座りのバランスが崩れます。

筋力低下のサインと自宅でできる簡易チェックを表にしたので、参考にしてみてください。

筋力低下のサイン
  • 座るときに後ろ足が横に流れる
  • 歩幅が狭くなる
  • 後ろ足が細くなってきた
  • 立っていると後肢が震える
自宅でできる簡易チェック
  • お座りが以前よりゆっくり
  • 後ろ足を触ると筋肉が薄い
  • 少しの段差でもためらう

老犬が立ったまま座らない・寝ない行動の緊急度チェック

「老犬が立ったまま座らない」という行動は、「徐々に」なのか「急激に」なのかによって、対応の緊急度が大きく変わります。

まずはこのチェック項目で、愛犬の状態を冷静に見極めましょう。

【緊急度:高】骨折や神経疾患

愛犬の行動が急に変化した場合、緊急度は非常に高いです。

これは、骨折、脱臼、または脊髄や脳といった中枢神経系の疾患など、命や運動機能に関わる重篤なトラブルが起こっているサインかもしれません。

以下の症状が見られたら、迷わずすぐに動物病院へ連絡しましょう。

緊急度が高いと判断する症状 考えられる主な原因
急に立てない/座れない 骨折、脱臼、急性麻痺、脳梗塞など
特定の足を激しく嫌がる 激しい関節痛、靭帯断裂、骨の異常
「キャン!」と悲鳴をあげる 激痛を伴う神経圧迫や疾患

また、次のような症状がある場合、自宅で様子を見るのは危険です。

  • 突然立てない、10分以上歩けない
  • 後ろ足を引きずる
  • 触ると激しく鳴く
  • 階段・段差から落下した直後

無理に歩かせないようにして、抱える時は身体全体を支えましょう。

足を引きずるようなら、床で滑らないようサポートしてあげることも大切です。

ママさんパパさんが一歩踏み出す行動が、愛犬の未来を大きく左右します。

【緊急度:中】夜間徘徊や昼夜逆転が見られる認知症

「老犬が立ったまま寝ない」行動に加えて、ウロウロと徘徊したり昼夜逆転の症状が見られたりする場合、老犬特有の「認知機能不全症候群(認知症)」の可能性があります。

認知症が進行すると不安感から静止できなくなり、立ったままうとうととするだけで、横になってぐっすり眠る姿勢が取れなくなります。

以下のサインが見られたら、適切な投薬治療や生活環境の見直しのため、できるだけ早く専門医の診察を受けてください。

  • 夜間に活動的になり、昼間は寝てばかりいる。
  • 部屋の角や家具の裏で立ち往生したり、ボーッとしたりする。
  • 不安そうに小刻みに震えたり、特定の場所から離れられなくなったりする。
  • 24時間以上ほとんど眠れていない。
  • 食欲が明らかに落ちて、体重が減り始めている。
  • 嘔吐やふらつきが併発している

【緊急度:低】徐々に立ち座りが困難になる加齢による筋力低下

座っている老犬

何ヶ月もかけて徐々に立ち座りに時間がかかるようになった場合は、加齢による筋力低下や関節の衰えが主な原因だと考えられます。

座る動作が大変なため、その動作を避けるようになり、結果として老犬は立ったまま座らない時間が増えるのです。

もちろん、これも愛犬の生活の質(QOL)を低下させていますから、見過ごしてはいけません。

即日受診というよりは、かかりつけの獣医師に相談しつつ、滑り止めマットの設置や寝床の工夫といった対策で負担を減らしてあげましょう。

老犬が立ったまま座らない時の苦痛を和らげる介護ケアの方法

愛犬が立ったまま座らない状態が続くと、体が疲弊し、褥瘡(とこずれ)のリスクも高まります。

愛犬の苦痛を取り除き、横になってリラックスしてもらうための具体的な介護ケアを実践しましょう。

身体の負担を減らす滑り止めマットと段差解消

筋力や関節の痛みが原因で老犬が立ったまま座らない場合、まず見直すべきは床環境です。

実は、私自身も老犬の夜間の徘徊や立ち座り困難な状況を経験し、試行錯誤を繰り返しました。

その中で最も効果的だったノウハウの一つが床環境の工夫です。

滑り止めマットを敷き詰めることで、立ち座りの際のグリップが効き、転倒のリスクが減ります。

【環境整備の具体的な方法と効果】

方法 具体的な行動 効果
床環境の改善 滑り止めマットを愛犬の動線全体に敷き詰める 立ち座りの際のグリップが効き、転倒のリスクが減る
段差の解消 スロープの設置、敷居の段差をなくす 脚力の弱い老犬でも移動がスムーズになり、安心感が生まれる

フローリング全体にマットを敷くことに加えて、愛犬が最も長く過ごす「寝床の周囲」だけは、硬めのジョイントマットの上に体圧分散マットや厚手の毛布を重ねる「二層構造」にしましょう。

私自身もこのような環境づくりを行ったところ、立ち座り時の足の沈み込みが大きくなり、安心感から座ることを促す効果がありました。

落ち着きと安眠を促す寝床の体圧分散マットへの変更

愛犬が立ったまま寝ないのは、「横になると特定の部位が痛む」というサインである可能性が高いです。

硬い床の上では体重がかかる関節に圧力が集中します。

そこで、体全体に均等に圧力を分散させる体圧分散マットを試すことで、愛犬は横になっても痛くなりにくく、深い睡眠を取りやすくなります。

【体圧分散マットのメリットと選ぶポイント】

メリット 選ぶポイント
  • 関節にかかる負担を劇的に減らす
  • 低反発素材で褥瘡(床ずれ)の予防になる
  • 深く安定した睡眠を取りやすくなる
  • 防水加工でお手入れが楽になる
  • 反発力:沈みすぎない
  • 密度:底つきしない
  • 耐久性:長期間形が崩れにくい
  • 防水性:お漏らし対策に必須

昼夜逆転を防ぐための生活リズムの調整

認知症によって老犬が立ったまま寝ない場合は、愛犬の体内時計が狂っていることが原因です。

規則正しい生活リズムの再構築が非常に効果的です。


  • …決まった時間に日光を浴びさせ、体内時計をリセットし覚醒を促す。

  • …静かで薄暗い環境を作り、愛犬に「今は寝る時間だ」と認識させる。
  • 寝る前
    …排泄を済ませてから寝床につかせ、夜間のトイレトラブルを防ぐ。

私の愛犬は、認知症ではなかったものの夜間の徘徊はあったため、「大丈夫だよ」という特定の短い合図の言葉と、背中を撫でるルーティンを行いました。

愛犬が徘徊を始めた際に一貫してこの合図を続けることで、愛犬の中に「寝床は安全な場所」という安心感が生まれます。

こうした飼い主さんからの安心感を与える一貫したルーティンは、認知症にも非常に大切です。

まとめ|老犬が立ったまま座らないのは病気のサインかもしれない

「老犬が立ったまま座らない」「立ったまま寝ない」という行動は、加齢だけでなく、痛みや認知症といった病気のサインである可能性が非常に高いです。

ママさんパパさんの役割は、愛犬の苦痛を察し、その原因に応じた迅速な対応をすることです。

行動の原因と対応のポイント 具体的な対処
急な変化・激しい痛み 最優先で獣医師に相談。骨折や神経疾患の可能性があります。
慢性的な痛み・筋力低下 痛み止め、体圧分散マット、滑り止めマットで物理的な負担を軽減する。
夜間徘徊・昼夜逆転 認知症の治療薬を検討し、規則正しい生活リズムと環境整備を行う。

愛犬の症状を正確に獣医師に伝え、医療的なサポートを受けつつ、家庭内で環境とリズムを整えていきましょう。

ママさんパパさんの正しいケアが、愛犬に安心感と快適な睡眠を取り戻してくれます。

大場聖也

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保有資格「JKC愛犬飼育管理士」。幼い頃から犬が大好きで、幼稚園の頃には犬の図鑑をボロボロになるまで読み込んでいた。 10歳のとき、不登校だった私を支えてく...

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