老犬にポカリスエットは飲ませていい?注意点や作り方を専門家が解説
老犬があまり水を飲まない時や食欲が落ちているときに、ポカリスエットを飲ませてもいいのか考えるのではないでしょうか。
ポカリスエットは、電解質やエネルギーの補給に役立つスポーツドリンクで、老犬の体にも良さそうと思いますよね。
しかし、人間と犬では大きな違いがあり、与え方によっては老犬の負担となってしまうこともあるので注意が必要です。
この記事では、老犬にポカリスエットを与える注意点や、自分でポカリを作る方法を犬の管理栄養士が解説します。
老犬にポカリスエットは飲ませても大丈夫?応急処置として少量なら問題ない

結論から言うと、老犬にポカリスエットを与えても問題はありません。
ただし、常用はせずあくまでも一時的な使用にとどめましょう。
【老犬にポカリスエットを与えてもいいケース】
- 暑さでバテているとき
- 低血糖を起こしているとき
- 下痢や嘔吐で大量の水分を失ったとき
- 食欲が落ちているとき
- 水を飲まないとき
- 獣医師から指示されたとき
基本的にポカリスエットは、人間向けに作られている飲み物です。
人間は汗をかいて大量の水分や電解質(ナトリウムやカリウムなど)を失うため、それを補えるように体液に近い成分バランスで作られています。
また、エネルギー補給や腸からの水分吸収スピードをあげるために必要な糖分も含まれています。
人間にとっては優れた飲み物ですが、犬にとっては塩分や糖分が多くなりすぎてしまうため与えすぎには注意が必要です。
老犬にポカリスエットを与えてもいい量

老犬にポカリスエットを与えるときは、その犬が1日に必要なカロリーの10%以内にとどめましょう。
以下に、ポカリスエットの100mlあたりのカロリー(25kcal※)と愛犬の体重や状態を入力すると、1日に必要なカロリーや10%分の量が自動で算出されるので目安にしてください。※商品によって異なる
なお、この自動計算機はカロリー部分を変えれば、おやつやトッピングにも使えます。
また、ポカリスエットを与えるときは、そのカロリー分のフード量も減らしてくださいね。
カロリーの計算方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
老犬にポカリスエットを飲ませるときの注意点

ポカリスエットは老犬の応急処置として役立ちますが、与えるときには注意しなければいけないこともあります。
ここでは、特に気をつけておきたいポイントを見ていきましょう。
3~4倍の水で薄める

人間用のポカリスエットは老犬にとって濃すぎるため、与えるときは3~4倍程度の水で薄めましょう。
また一度にすべて飲ませるのではなく、複数回に分けて与えるほうが安心です。
体調が不安定なときに急にたくさん水分を摂ると、胃腸に負担がかかり、吐き戻しにつながることもあります。
冷たすぎるものは与えない

冷蔵庫から出した直後の冷たいポカリスエットは、胃腸を刺激することがあります。
特に老犬は消化機能が低下していることも多く、お腹を壊したり吐き戻しにつながることも少なくありません。
常温〜少しぬるい程度で与えるようにしましょう。
常用しない

ポカリスエットは糖分や塩分が多いため、一時的な使用にとどめましょう。
習慣的に与えてしまうと、塩分の摂りすぎや肥満の原因になることがあります。
また、甘味のある飲み物に慣れてしまうと、普通の水を飲まなくなってしまう可能性も否定できません。
持病がある犬は獣医師に確認してから

老犬では、腎臓病や心臓病、糖尿病などの持病があることも珍しくないため、獣医師に確認してから与えたほうが安心です。
これらの病気では、ナトリウムやカリウム、糖分の管理が必要になることもあります。
自己判断でスポーツドリンクを与えることで、病状に影響する可能性もあるため注意しましょう。
ぐったりしている場合は無理に飲ませずに動物病院を受診する

老犬がぐったりしている場合は、無理にポカリスエットを飲ませようとせず、早めに動物病院を受診しましょう。
意識がもうろうとしているような状態は、無理に飲ませることで誤嚥につながりやすくなります。
また、以下のような状態の場合は、自己判断せず早急に獣医師の診察を受けてください。
- 呼びかけへの反応が弱い
- 自力で立てない
- 水も飲めない
- 呼吸が荒い
- 何度も吐いている
- 激しい下痢
ポカリスエットは、あくまで軽度の不調時に応急処置として使うものです。
犬用のイオン飲料や経口補水液を活用するのもあり!

老犬の水分補給が心配な場合は、人間用のポカリスエットではなく犬用のイオン飲料や経口補水液を活用するといいでしょう。
犬用は、犬の体に配慮して成分バランスが調整されていて安心です。
【犬用ポカリスエットの商品名】
- ペットスエット
- ハイドロパウダー
- アクアコール
- アミノペッツ など
ただし、犬用であっても「毎日の水代わり」にするのはおすすめできません。
あくまで補助的に使いながら、基本は水をしっかり飲める環境を整えることが大切です。
【簡単】犬用ポカリの作り方

ポカリスエットや犬用の経口補水液といった販売されているものではなく、自分で作りたいというママさん・パパさんもいるでしょう。
【材料】
・水:500ml
・はちみつ:小さじ1
・塩:ひとつまみ
【作り方】
材料をよく混ぜ、常温程度にして少量ずつ与えてください。
なお、手作りの経口補水液は、保存料が入っていないため長期保存ができません。
作ったあと常温なら12時間以内、冷蔵庫保存なら24時間以内を目安に使い切りましょう。
また、においや色に変化がある場合は与えず、新しく作り直してください。
老犬のポカリスエットに関するよくある質問

ここでは、老犬にポカリスエットを与えるときによくある質問をQ&A形式で解説します。
Q1.老犬にアクエリアスを飲ませてもいい?
ポカリスエット同様に、応急処置として少量与える場合は問題ありません。
アクエリアスにも糖分やナトリウムが含まれているため、与える場合はそのままではなく3~4倍程度に薄め、少量だけにしましょう。
また、腎臓病や心臓病、糖尿病などの持病がある老犬では注意が必要です。
Q2.OS-1なら大丈夫?
老犬にOS-1を飲ませることはおすすめできません。
OS-1は、軽度から中等度の脱水症状がある人間向けに作られているものです。
そのため、ポカリスエットやアクエリアスといった一般的なスポーツドリンクよりも、電解質(ナトリウムやカリウムなど)が多く含まれています。
特に老犬では内臓への負担が大きくなる可能性があるため、自己判断で与えるのは避けましょう。
Q3.水を飲まない老犬にはどうしたらいい?
まずは、ポカリスエットではない方法で水分を摂ってもらう工夫をしましょう。
老犬が水を飲まないときは、水の温度や器の位置、食事の水分量を見直すことで改善することもあります。
水は常温やぬるま湯にする、寝床の近くにも水を置く、水分の多いウェットフードにするなど、老犬が無理なく水分を摂れる方法を試してみてください。
味がついた水でなければ飲まないような場合は、肉の茹で汁やミカンのしぼり汁を数滴たらしたもの、ヤギミルクなどを活用する方法もありますよ。
ただし、水をまったく飲まないときは脱水や病気の可能性があるため、早めに動物病院を受診することが大切です。
まとめ

老犬が少量のポカリスエットを飲むことに問題はありませんが、あくまでも一時的な応急処置として使用しましょう。
ポカリスエットは犬用に作られているわけではないため、日常的に与えると内臓への負担や肥満の原因になりかねません。
愛犬に水分補給や栄養補給をさせたい場合は、介護食や流動食を活用するのも1つの方法です。
獣医師と相談しながら、愛犬に合った方法でサポートしてあげてくださいね。


















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