シニア犬の抱っこの仕方を解説│体に負担をかけない手順とNGな抱き方

COLUMN

「愛犬の抱っこの仕方、これで合っているのかな……」
「抱っこで愛犬に負担がかかることが心配」

シニア期を迎えた愛犬を抱っこするたびに、そんな不安を感じるママさんパパさんもいるのではないでしょうか。

シニア犬は加齢によって骨や関節が弱くなっているため、抱っこの仕方ひとつで体への負担が大きく変わります。

誤った抱き方を続けると、関節を痛めたり、落下によるケガにつながったりする恐れがあるため、正しい抱っこの仕方を身につけておくことが大切です。

本記事では、シニア犬に負担をかけない抱っこの手順から、避けたいNGな抱き方、抱っこの際の注意点まで解説します。

シニア犬に負担をかけない正しい抱っこの仕方

シニア犬は加齢によって骨や関節が弱くなり、抱っこの仕方ひとつで負担が変わります。

誤った抱き方を続けると、関節を痛めたり転倒事故につながったりする恐れがあるため、正しい抱っこの仕方を把握しておくことが大切です。

ここでは、基本の姿勢から犬の大きさ別のポイント、寝たきりの場合の抱え方まで解説します。

関節や背骨を守る基本姿勢と持ち方

シニア犬を抱っこするときは、胸とお尻の両方を支える姿勢が基本です。

片手だけで支えると、背骨や関節に負担がかかり、痛みを引き起こす場合があります。

抱っこの手順は以下のとおりです。

  1. 片方の腕で胸の下から前足の付け根あたりを支える
  2. もう片方の腕は、お尻から後ろ足の付け根を包むように添える
  3. 体全体を自分の胸元に引き寄せるようにして両腕で持ち上げる
  4. 犬の頭が下がらないよう、水平に近い姿勢を意識する

犬によっては後ろ足が宙に浮いていることに不安を感じる場合もあるため、お尻を支えている手で足を支えてあげると安定します。

正しい持ち方を習慣にすれば、関節への負担を抑えながら安心して抱っこできます。

小型犬から大型犬まで大きさ別のポイント

愛犬の体格によって、抱っこで気をつけたいポイントは異なります。

犬種や大きさに応じたポイントは、以下のとおりです。

大きさ ポイント
小型犬 胸とお尻を両手で包み、体を横向きに抱える
中型犬 片腕を胸の下に、もう片腕をお尻の下に入れて支える
大型犬 片腕は前胸の支え、もう片腕は後ろ足の付け根あたりに入れて持ち上げる
※無理に1人で持ち上げず、二人で支えるか、カートなどの代替手段も検討する

体重が重い犬ほど、腰や背骨への負担が増します。

どの犬種でも抱き上げる場合は、必ず両腕を使い、体全体を水平に保つよう心がけてください

寝たきりの愛犬を安全に抱え上げるコツ

寝たきりの愛犬は抱え方を誤ると、体重が一点に集中し、関節や皮膚に負担がかかります

とくに骨が浮き出た部分は、圧迫されると床ずれや痛みにつながる恐れがあるため、注意が必要です。

愛犬の体を守るためにも、以下のポイントを意識しましょう。

場面 ポイント
抱え上げる前 声をかけて驚かせないようにする
腕の位置 胸の下とお尻の下に均等に腕を入れる
持ち上げるとき 一気に持ち上げず、ゆっくりと体を起こす
下ろすとき 頭から下ろさず、お尻側から静かに下ろす

寝たきりの状態が続く場合は、体を支えるハーネスやタオルを活用する方法もあります。

無理に一人で抱えようとせず、家族と協力しながら抱き上げましょう。

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シニア犬を床へ下ろすときの注意点

シニア犬の抱っこは、持ち上げるとき以上に床へ下ろすときに注意が必要です。

愛犬自ら飛び降りてしまうと、衰えた前足の関節に全体重の衝撃が集中し、骨折や脱臼を招く危険があります。

頭から下ろすのは避け、必ず後ろ足から着地させましょう

安全に床へ下ろすための具体的な手順は以下のとおりです。

  1. 愛犬の体を水平にしたまま、しっかり腰を落として床に近づく
  2. お尻側を少し下げ、後ろ足の肉球から先にそっと床へ触れさせる
  3. 前足も着地させる
  4. 四本の足でしっかりと体重を支えられているかを確認してから、ゆっくり両手を離す

足がついた瞬間に急に力を抜くと、シニア犬はバランスを崩して転倒してしまうことがあります。

自力でしっかりと立てているかを確認しながら、ゆっくりと下ろしましょう。

シニア犬には危険!やってはいけないNGな抱っこの仕方

シニア犬に誤った抱っこの仕方をすると体に負担をかけてしまいます。

中には転倒やケガにつながる危険な抱き方もあるため、事前に把握しておくことが大切です。

ここでは、とくに注意したい3つのNGな抱っこの仕方を紹介します。

脇の下にだけ手を入れる縦抱き

前足の脇の下にだけ手を入れて縦に抱き上げる方法は、犬にとって負担の大きい抱っこの仕方です。

この抱き方では体重が肩や前足の関節に集中し、脱臼やケガを招く恐れがあります

とくに筋力が衰えたシニア犬には負担が大きくなりやすいでしょう。

また、犬自身も体が不安定になり、恐怖心を覚えて暴れてしまう場合があります。

暴れた拍子に手が滑れば、落下してケガをする危険も否定できません。

正しい抱っこの仕方を意識して、前足だけで支えないようにしましょう。

お腹を上に向ける仰向け抱っこ(赤ちゃん抱っこ)

お腹を上に向けた仰向けの姿勢で抱っこする方法も、シニア犬に負担がかかりやすいため避けたほうがいいでしょう。

仰向け抱っこでは、以下のようなリスクがあります。

  • 足が不安定になり恐怖心から暴れる恐れがある
  • 背骨が反った状態になり、腰や首に負担がかかる
  • 重力が逆方向にかかるため、内臓に負担がかかりやすい

仰向けの姿勢は、犬にとって本来警戒心が高まる体勢です。

また足が宙に浮く状態になるため、恐怖心からパニックを起こす場合もあるでしょう。

抱っこの際は、犬が自然な姿勢を保てる方法を意識することが大切です。

不安定で落下の危険がある片手抱き

片手だけで抱っこする方法は、落下の危険がある抱き方です。

片腕だけでは愛犬の体をしっかり支えられず、バランスを崩す原因になります

とくに中型犬以上の大きさの犬は、片手だけでは支えきれない可能性が高く、落下すると骨折や打撲につながり、シニア犬の体に大きな影響を与えかねません。

愛犬の安全を守るためにも、抱っこの際は必ず両腕を使ってください。

シニア犬を抱っこする際の3つの注意点

シニア犬を抱っこする際は、無理な触れ方をすると、驚かせてしまったり、痛みを悪化させたりする恐れがあります。

ここでは、抱っこの際に確認しておきたい3つの注意点を紹介します。

視力や聴力が衰えたシニア犬には触れる前に声をかける

シニア犬は加齢に伴い、視力や聴力が衰える場合があります。

若い頃よりも周囲の状況を把握しにくくなるため、急に触れると驚かせるケースも少なくありません。

愛犬を驚かせないためにも抱っこの前には、まず名前を呼ぶなどして声をかけましょう

とくに後ろや横から近づくと、視界に入らず愛犬が驚く場合があります。

声をかけてみて、愛犬が落ち着いた様子であれば、安全かつスムーズに抱き上げられます。

体調不良や関節に痛みがないか事前に確認する

シニア犬は体調不良によって体に痛みを抱えている場合があり、抱っこすると痛みが強まる可能性があります

そのため、抱っこする前に愛犬に体調をチェックしておきましょう。

確認しておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • 触れると嫌がる部分や、痛がる様子がないか
  • 食欲や元気の低下など、体調不良のサインがないか
  • 呼吸が荒い、ぐったりしているなどの異変がないか

上記のような様子が見られる場合は、抱っこを控えて動物病院への相談を検討してください。

抱っこを嫌がるシニア犬には抱っこ以外の代替手段を活用する

シニア犬が抱っこを嫌がる場合は、無理強いをせず別の方法を検討しましょう。

代替手段の一例は、以下のとおりです。

  • 抱っこ紐やスリングを活用する
  • カートやキャリーバッグに入ってもらう
  • 歩行補助ハーネスで体を支える

抱っこにこだわらず、シニア犬の負担が少ない方法を選ぶことが大切です。

ハーネスやカートなどの道具を上手に使えば、ママさんパパさんの体への負担も抑えられるでしょう。

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まとめ|正しい抱っこの仕方でシニア犬を優しくサポートしよう

シニア犬の抱っこは、体格や状態に合わせた配慮が欠かせません。

とくに意識しておきたいポイントは、以下のとおりです。

  • 胸とお尻を両手で支え、水平な姿勢を保つ
  • 縦抱きや仰向け抱っこなど負担の大きい抱き方は避ける
  • 抱っこの前に体調や痛みの有無を確認する
  • 嫌がるときは抱っこ紐やカートなどの代替手段を検討する

正しい抱き方を身につければ、愛犬も安心して身をゆだねられるようになります

日々のふれあいのなかで、シニア犬の体にやさしい抱っこを心がけてみてください。

さかもとはるか

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元犬の訓練士・ペットライター 犬のしつけ・ケア・グッズ紹介などを中心に、現場経験を活かした記事制作が得意。 愛犬・愛猫・デグーたちと暮らし、ペットとの暮らし...

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