ラブラドールは何歳から老犬?老化のサインと生活環境の整え方|専門家解説
ラブラドールの愛犬。いつまでも若いと思っていたのに、気が付くと寝ている時間が増えたり散歩の足取りがゆっくりになるなど、「もう老犬なのかな」と思うこともあるのではないでしょうか。
ラブラドールのような大型犬は、思っている以上に早くシニア期がやってきます。
老犬は若い頃と同じようにはいかないことも増えてきますが、愛犬の変化に合わせて生活環境を整えることで、快適に過ごしてもらうことができるでしょう。
この記事では動物介護士の私が、ラブラドールが何歳から老犬になるのかや、老化のサインや生活環境の整え方について解説します。
ラブラドールは何歳から老犬になる?6歳頃からシニア期に入る

ラブラドールのような大型犬は、一般的に6歳頃からシニア期に入ると考えられています。
とはいえ、「シニア犬」や「老犬」に明確な年齢の基準があるわけではありません。
老化の進み方には個体差があり、同じ6歳でもまだまだ若く元気なラブラドールもいれば、老化のサインが見られるラブラドールもいます。
そのため、年齢だけで老犬と決めつけるのではなく、体つきや動き、日々の過ごし方に変化がないかを見ることが大切です。
ただし、見た目には大きな変化がなくても、体の内側では少しずつ老化は進んでいきます。
シニア期に入ったら半年に1回は定期的に健康診断を受け、現在の体の状態を獣医師に確認するようにしましょう。
ラブラドールに見られる老化のサイン

ラブラドールが老犬になったかどうかは、以下のような老化のサインが見られるかを目安に判断しましょう。
- 顔や口元に白い毛が増える
- 被毛のツヤや手触りが変わる
- 筋肉が落ちて体つきが変わる
- 寝ている時間が増える
- 立ち上がりや歩く動作がゆっくりになる
- 散歩で歩ける距離が短くなる
- 階段や段差を嫌がる
- 呼びかけへの反応が鈍くなる
- 物にぶつかることが増える
- 生活リズムや性格が変わる
- 食欲や飲水量に変化が見られる
- 排泄の失敗が増える
老化のサインは、すべてが同時に現れるわけではありません。
毎日一緒に過ごしていると気づきにくいこともありますが、以前の様子と比べて小さな変化がないか、日頃から意識して観察することが大切です。
ただし、これらの変化は老化だけでなく、病気や痛みが原因で見られることもあります。
急に現れた変化や気になる様子がある場合は、年齢のせいと決めつけず、獣医師に相談してください。
老犬のラブラドールが過ごしやすい生活環境の整え方

ラブラドールは体が大きいため、老犬になって足腰が弱ってくると、これまで問題なく過ごしていた室内でも負担や危険が増えてきます。
愛犬の体の状態に合わせて、生活環境を少しずつ見直してあげましょう。
ここでは、老犬のラブラドールが過ごしやすい生活環境の整え方について解説します。
①滑りにくい床にする

フローリングや大理石、タイルなどの床では、滑り止めマットやカーペットを敷いてあげましょう。
老犬は筋力やバランス能力が低下しやすく、滑りやすい床では足元が安定せずに転倒のリスクも高まります。
ただでさえ滑りやすい床は、歩くたびに滑らないように足を踏ん張らなければならず、足腰に大きな負担がかかっている状態です。
特にラブラドールでは体重もあるため、その負担も大きくなるでしょう。
床全体の対策が難しい場合は、愛犬がよく過ごす場所や、寝床から水飲み場・トイレまでの移動範囲だけでも滑りにくい床にしてあげることをおすすめします。
最近は、ペット用シートマットや自在にジョイントできるマットなども販売されているので、活用してみてくださいね。
②段差をできるだけ減らす

室内の段差は、できるだけ少なくしてあげましょう。
老犬になると筋力や関節の動きが低下し、これまで問題なく越えられていた小さな段差でも負担になります。
たとえソファーやベッドなどから問題なく飛び降りることができていたとしても、着地時に足腰や関節へ大きな負担がかかるので注意が必要です。
段差には傾斜が緩やかなスロープを設置するなど、段差をできるだけ減らしてあげてくださいね。
また、階段の上り下りは、足を大きく持ち上げたり体重を支えながら重心を移動したりする必要があり、足腰が弱ったラブラドールでは踏み外しや転落のリスクが高まります。
そのため、階段がある家では自由に上り下りできないようにゲートを設置し、できるだけ生活スペースを同じ階にまとめましょう。
③水飲み場を近くに増やす

寝床や普段過ごしている場所の近くにも水を置き、少ない移動で水を飲めるようにしてあげましょう。
老犬になると足腰の衰えや痛みから、水飲み場まで移動すること自体が負担になり、自然と水を飲む量が減っていることも珍しくありません。
十分に水を飲めない状態が続くと脱水につながり、体調を崩す原因にもなるため、水を飲みたいときにすぐ飲めるように複数か所に用意しておくと安心です。
また、器は倒れにくいものを選び、滑らない場所に置きましょう。首を下げにくそうな場合は、食器台を活用するのがおすすめです。
④トイレまでの移動距離を短くする

寝床や普段過ごしている場所の近くにもトイレを設け、少ない移動で排泄できるようにしてあげましょう。
老犬は足腰の衰えや関節の痛みによって移動に時間がかかり、トイレまで間に合わなくなることも珍しくありません。
トイレまでの距離が遠いままだと、急いで移動しようとして転倒したり、間に合わずに尿や便で体や寝床が汚れてしまい、皮膚トラブルにつながることもあります。
ラブラドールに排泄の失敗が増えた場合は叱らず、まずはトイレの場所を見直しましょう。
⑤安全に移動できる導線を確保する

寝床から水飲み場やトイレまで、障害物のない動線を確保してあげましょう。
老犬になると足が上がりにくくなったり、視力が低下したりして、床に置かれた荷物や電源コード、めくれた敷物などにつまずいてしまうことも珍しくありません。
愛犬がよく通る場所には物を置かず、体をぶつけずに移動できる十分な広さを確保することが大切です。
また、視力が低下している場合は、記憶を頼りに室内を移動していることもあるため、家具の配置を頻繁に変えないようにしましょう。
家具の角には保護材を付け、階段や玄関など転落のおそれがある場所にはゲートを設置するなど、老犬では安全への配慮が欠かせません。
なお、暗い場所で動きにくそうな場合は、寝床から水飲み場やトイレまでの通り道に、睡眠を妨げない程度の足元灯を設置してあげるといいでしょう。
⑥体圧分散できるベッドを用意する
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寝ている時間が増えたり、寝返りが少なくなったりしてきたら、体圧を分散できるベッドを用意してあげましょう。
同じ姿勢で長時間寝ていると、肘や肩、腰などの骨が出ている部分に圧が集中し、痛みや床ずれにつながることがあります。
体圧が分散できるベッドであれば、圧が一か所にかかり続けることを防ぐために役立ちます。
ただし、柔らかすぎて体が深く沈み込むベッドは、寝返りや立ち上がりがしにくくなることも少なくありません。
適度な弾力があり、またがずに出入りできる高さで、横になって手足を伸ばせる広さのものを選びましょう。
ちなみに、ラブラドールなら、低反発素材と高反発素材を組み合わせた二層構造のベッドがおすすめです。
上層で体圧を分散しながら下層で体を支えるため、体が沈み込みすぎにくく、寝返りや立ち上がりもしやすくなりますよ。
⑦室温と湿度にも配慮する

ラブラドールが過ごす部屋は、暑すぎたり寒すぎたりしないよう、室温と湿度を調整してあげましょう。
老犬になると体温調節機能が衰え、若い頃よりも気温の変化に対応しにくくなります。
特に足腰が弱ると、暑くても涼しい場所へ移動できなかったり、寒くても暖かい場所へ移動できないことがあるため注意が必要です。
冷房や暖房器具を活用し、室温や湿度を過ごしやすいように保ってあげてくださいね。
【老犬が過ごしやすい室温と湿度の目安】
- 室温…25℃前後
- 湿度…50%程度
ただし、快適に感じる室温は個体差があるため、愛犬の様子を見ながら調整するようにしましょう。
【老犬になった?】老化と決めつけず獣医師へ相談したいラブラドールの変化

年齢を重ねたラブラドールに変化が見られると、「老犬になったから仕方がない」と思ってしまうかもしれません。
しかし、老化に見える変化のなかには、病気や痛みによるものもあります。
そのため、以下のような変化が見られた場合は、早めに獣医師に相談してください。
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老犬になると、加齢によって免疫機能や臓器の働き、筋力などが少しずつ低下し、体調を崩したり病気にかかりやすくなったりします。
年齢による変化だと思って様子を見ているうちに、病気が進行してしまう可能性もあるため、気になる変化が見られたら早めに獣医師へ相談することが大切です。
まとめ

ラブラドールの老化の進み方は一頭一頭異なり、同じ年齢でも必要な配慮は変わってきます。
「老犬だからこうする」と決めるのではなく、愛犬が今どこで困っているのか、どの動作に負担を感じているのかを見ながら、その都度サポートしてあげることが大切です。
ラブラドールの平均寿命は12歳前後と言われていますが、あくまでも統計上の目安にすぎません。
老犬には老犬にしかない魅力がたくさんあるので、愛犬とのこれからの時間を楽しんでくださいね。

















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