老犬の便秘にビオフェルミンを与えてもいい?犬用・人用の違いと注意点
老犬になると便秘をすることも珍しくありませんが、そんなとき「ビオフェルミンを飲ませてもいいのかな?」と考えることもあるのではないでしょうか。
ビオフェルミンは身近な整腸剤で、ドラッグストアでも購入できるため、「便秘の愛犬のために」と頭をよぎるのも不思議はありません。
そうはいっても、人用のビオフェルミンを与えていいのか、どの種類を選べばいいのか迷ってしまいますよね。
そこでこの記事では、老犬の便秘にビオフェルミンを与えていいのか、犬用と人用の違いや注意点とあわせて犬の管理栄養士・動物介護士が解説します。
老犬の便秘にビオフェルミンを与えても大丈夫!ただし人用は獣医師に確認しよう

基本的に、老犬の便秘にビオフェルミンを与えても問題はありません。
人用のビオフェルミンは乳酸菌やビフィズス菌を主成分とする整腸剤で、犬に問題となる成分は配合されていないため、動物病院でも使用されることがあります。
ただし、人用のビオフェルミンは用量の調整が必要なため、事前に獣医師に確認しましょう。

近年は、犬用の「わんビオフェルミンS」も販売されています。
人用のビオフェルミンを作る大正製薬のものなので、成分含有量などもしっかりしていておすすめ!私自身も定期購入していますよ。
犬のおなかの健康に配慮された設計で、犬の体重に応じた給与量が設定されているため、人用のものより扱いやすいでしょう。
犬用と人用のビオフェルミンの違い

犬用と人用のビオフェルミンでは、対象となる動物だけでなく、配合されている菌の種類や製品の位置づけなどが異なります。
犬用の「わんビオフェルミンS」は健康補助食品、つまりサプリメントです。
一方、人用の「新ビオフェルミンS」は、整腸や便秘、軟便などを効能とする指定医薬部外品です。
人用のビオフェルミンは人に対する効能・効果が認められた整腸剤ですが、犬と人では腸内細菌叢を構成する細菌の種類や割合が異なるため、必ずしも犬にも効果があるとは限りません。
老犬に与えられるビオフェルミンの種類

老犬に与えられる人用のビオフェルミンは「新ビオフェルミンS錠」や、「新ビオフェルミンS細粒」などがあります。
ビオフェルミンには便秘薬や下痢止めなどさまざまな種類がありますが、ほかの種類は老犬には与えないようにしましょう。
これらは新ビオフェルミンSとは成分や働きが異なり、自己判断で老犬に使用すべきものではありません。
また、動物病院では、抗菌薬の影響を受けにくい乳酸菌を配合した医療用医薬品の「ビオフェルミンR錠」が処方されることもありますよ。
ビオフェルミンは老犬の便秘に効く?腸内環境を整えるサポートにはなる

ビオフェルミンは、老犬の便秘改善をサポートしてくれることはありますが、与えれば必ず効くというものではありません。
ビオフェルミンはあくまで、乳酸菌やビフィズス菌などを補い、腸内細菌のバランスを整えるための整腸剤です。
そのため、腸内環境の乱れが便通に影響している場合では、その働きが期待できるでしょう。
しかし、便を直接やわらかくしたり、腸を刺激して排便を促すといった作用はありません。
原因によっては、ビオフェルミンを飲んだからと言って便秘が改善されるわけではないので、便秘薬のように考えないことが大切です。
ただ、老犬では加齢によって腸内細菌叢が変化し、乳酸菌やビフィズス菌が減少することが報告されています。
老犬の腸内の健康維持という観点でみれば、こうした菌を補ってあげることは意味があると言えるでしょう。
老犬の便秘にビオフェルミンを与えるときの注意点

ビオフェルミンは取り入れやすい整腸剤ですが、老犬に与えるときは注意が必要なこともあります。
安全に使用するためにも、老犬の便秘にビオフェルミンを与えるときの注意点を見ておきましょう。
与えすぎない

ビオフェルミンは与えすぎると、体調不良を引き起こすことがあります。
ビオフェルミンは、量を増やせば早く効くというものではありません。
特に人用のビオフェルミンは、犬向けの用量が記載されているわけではないため、インターネット上の情報だけを参考に量を決めるのは避けましょう。
人用を与える場合は、かかりつけの獣医師に量を確認することをおすすめします。
また、犬用を与える場合はパッケージに記載された給与量を守ることが大切です。
副作用に注意する

ビオフェルミンは副作用が起こりにくい整腸剤ですが、老犬の体質や体調によっては、お腹の張りやガス、腹部の不快感などが見られることがあるので注意しましょう。
ビオフェルミンを与えて、老犬にこうした症状が見られたときは使用を続けず、獣医師に相談することが大切です。
いつまでも様子見をしない

ビオフェルミンを与えても便秘が改善しない場合は、そのまま長く様子を見続けないようにしましょう。
老犬の便秘には、水分不足や食事量の低下だけでなく、病気が関係していることもあります。
2日以上排便がない場合や、嘔吐が見られる、食欲や元気がないなどの場合は動物病院を受診してください。
老犬の便秘とビオフェルミンに関するよくあるQ&A

ここでは、老犬の便秘とビオフェルミンに関するよくある疑問についてQ&A形式でお答えします。
Q1.ビオフェルミンは毎日与えてもいい?
A.犬用の「わんビオフェルミンS」は、パッケージに記載された給与量を守れば毎日与えても大丈夫です。
日々のおなかの健康維持を目的とした補助食品なので、継続して使用することが前提の設計になっています。
人用の「新ビオフェルミンS」も、適切な量であれば継続して与えられる場合はありますが、犬用ではないため毎日与えたい場合は獣医師に確認してください。
Q2.ビオフェルミンを与えたらどのくらいでうんちが出る?
A.ビオフェルミンは便秘薬ではないため、与えてから何時間でうんちが出るという目安はありません。
ビオフェルミンは腸内環境を整えることで便通をサポートすることはありますが、与えたからといって必ず排便するわけではないことを理解しておきましょう。
うんちが出ないからといって、追加で与えるのはやめてくださいね。
Q3.便秘は動物病院を受診したほうがいいの?
A.老犬の便秘が2日以上続く場合は、動物病院を受診しましょう。
1日出ていないだけで、元気や食欲があり、苦しそうな様子もなければ、すぐに受診が必要というわけではありません。
ただ、便が大腸に長くとどまるほど水分が腸に吸収され、便が硬くなって自力で排出しにくくなります。
老犬では排便する力が低下していることもあり、よけいに排出が難しくなるでしょう。
浣腸や摘便などの処置は老犬の体に負担がかかりやすいため、2日以上続く場合は早めの受診が大切です。
まとめ

老犬になった愛犬が便秘になると、心配でたまりませんよね。
私自身も昔、16歳のミニチュアダックスフンドが1日うんちがでなかったことがあり、病院に駆け込んだものです。
「1日くらいじゃ大丈夫ですよ」と先生に言われたものの、シニア期は小さな変化にも不安を感じてしまうものですよね。
まして、何日もうんちが出なければ、何かしてあげたいと思うのは当然です。
ビオフェルミンも、そんなときに取り入れられる選択肢の一つでしょう。
ただし、ビオフェルミンだけでなく、食事内容や水分摂取量の見直し、適度な運動など、ほかの方法もあわせ行うことが大切です。

















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