老犬にみかんを与えても大丈夫?与えていい量や注意点を犬の管理栄養士が解説
愛犬が老犬になると、若い頃と同じものを食べさせてもいいか気になりますよね。
老犬は体のさまざまな機能が衰え、ちょっとしたことで体調を崩してしまうことも少なくありません。
だからこそ、口にするものにもそれまで以上に慎重になるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、老犬にみかんを与えてもいいのかを犬の管理栄養士が解説します。
与える量や注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
老犬がみかんを食べても大丈夫!

結論から言うと、みかんは老犬が食べても問題のない果物です。
日本で最も多く流通している「温州(うんしゅう)みかん」は、種がほとんどなく甘みも強いため、老犬も食べやすいでしょう。
老犬がみかんを食べる3つのメリット

みかんは甘くて食べやすいだけでなく、老犬の健康維持に嬉しい成分も含まれています。
ここでは、老犬にみかんを与えるメリットについて見ていきましょう。
水分補給をサポートできる

みかんは86.9%が水分のため、老犬の水分補給をサポートできます。
老犬は、加齢による変化で飲水量が低下しがちです。
【老犬の飲水量が減りやすい理由】
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水分を摂らない状態が続くと、脱水を起こし、場合によっては命に関わることもあります。
もともと老犬は隠れ脱水を起こしやすいと言われているため、甘くて食べやすいみかんは老犬の水分補給のサポートに役立つでしょう。
抗酸化成分を摂取できる

みかんには、β-クリプトキサンチンやビタミンCなどの抗酸化成分が含まれており、老犬の健やかな毎日を支えることに役立ちます。
老犬になると、体内の抗酸化防御機構の働きが低下するため、活性酸素が増えやすくなります。
活性酸素が増えすぎると細胞にダメージを与え、老化の進行はもちろん、認知症や心臓病、がんなど、さまざまな病気の原因に関わることも。
抗酸化成分は、こうした活性酸素の働きを抑える働きがあるため、老犬では意識して取り入れたい栄養素です。
食物繊維を摂取できる

みかんは、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がバランスよく含まれており、腸内環境の健康維持やスムーズな排泄をサポートしてくれます。
老犬になると、腸内細菌の数が減るため、腸内環境が乱れやすくなります。
また、老犬は加齢による運動量の低下や筋力の低下によって、排便がスムーズにいかないことも珍しくありません。
そのため、食物繊維が含まれるみかんを取り入れることで、老犬のお腹の健康維持に役立つでしょう。
【自動計算機つき】老犬の1日に与えていいみかんの量

みかんは老犬にメリットのある果物ですが、与えすぎれば肥満や栄養バランスを崩す原因になります。
おやつやトッピングとして与えるときは、愛犬が1日に必要なカロリーの10%以内にとどめましょう。
以下に、愛犬の体重や状態、みかんの100gあたりのカロリー(49kcal)を入力すると、自動で目安量が算出されるので参考にしてください。
体重
kg
状態
おやつ・トッピング100g/mlあたりのカロリー
kcal
1日あたりに必要なカロリー:
— kcal
おやつ・トッピングの許容量(10%):
— kcal
おやつ・トッピングの目安量:
— g / ml
上記の上限量を目安に、愛犬の体調や便の状態を見ながら調整してください。
また、おやつやトッピングを与えるときは、そのカロリー分の主食を減らすことも忘れないでくださいね。
老犬にみかんを与えるときの注意点

老犬にみかんを与えるときは、注意が必要なこともあります。
老犬が安全にみかんを食べられるように、注意点を覚えておきましょう。
与えすぎない

みかんを与えるときは、適量を守り、与えすぎないようにしましょう。
みかんに含まれる食物繊維や水分を一度に多く摂ると、便がゆるくなったり、下痢の原因になってしまうこともあります。
老犬は体調を崩しやすく、また一度体調を崩すと回復するまでに時間がかかりやすいため、適量にとどめておくことが大切です。
初めて与えるときは少量から試す

老犬に初めてみかんを与えるときは、ごく少量から試して、食物アレルギーがないか様子を見てあげましょう。
もしみかんに食物アレルギーがあった場合、食べてから30分~48時間以内に以下のような症状が見られます。
【犬の食物アレルギーの主な症状】
- 皮膚の赤みや痒み
- 目の周りや口の周り、耳を痒がる
- 足先を執拗に舐めたりかじる
- 下痢や軟便、便の回数が増える
- 嘔吐
症状には個体差があり、すべての症状が現れるわけではありませんが、これらの症状が見られるときは獣医師に相談してください。
皮や種は与えない

みかんの薄皮やスジ、種は取り除いてから与えましょう。
薄皮や種は消化しにくく、老犬の胃腸の負担となってしまうことがあります。
また、外皮は消化しにくいうえに農薬が付いている可能性もあるため、与えないようにしてください。
細かくほぐして与える

与えるときは、房のままではなく、細かくほぐしたり刻んでから与えましょう。
老犬は加齢によって飲み込む力が低下するため、房のまま与えると喉に詰まらせてしまうことがあります。
心配な場合は、ミキサーなどでジュースにしたり、絞ってあげてもいいでしょう。
みかん以外に老犬が食べられる果物

果物には、水分やビタミン、ミネラル、食物繊維、ポリフェノールなど、老犬の健康維持に役立つ栄養素が含まれています。
それぞれ含まれる栄養素が異なるため、愛犬の好みに合わせてさまざまな果物を活用してみましょう。
- りんご
…食物繊維やポリフェノールを豊富に含む。無農薬のりんごであれば皮ごとすりおろして与えるのもOK - バナナ
…さまざまな栄養素がバランスよく含まれ、栄養補給にも役立つ。質の良い睡眠を促すトリプトファンも豊富。スジは取り除く - いちご
…水分が約90%で果糖も少なく、体重が気になる老犬にも与えやすい。ビタミンCはみかんの約2倍。ヘタは与えない - スイカ
…水分が約90%。食物繊維が少ないため、ほかの果物よりやや多めに与えてもOK。トマトよりもリコピンを多く含む。皮や種は与えない - メロン
…タンパク質分解酵素のククミンが含まれ、タンパク質の消化吸収をサポート。赤肉メロンには緑肉メロンの約26倍のβ‐カロテンが含まれる。皮や種は与えない - キウイ
…タンパク質分解酵素のアクチニジンが含まれ、消化を促す。ビタミンCや食物繊維が豊富。皮は与えない - パイナップル
…タンパク質分解酵素のブロメラインが含まれ、消化不良を起こしにくくする。ビタミンCやビタミンB1、クエン酸が豊富。皮や芯は与えない - 桃
…約89%が水分。細菌やウイルスから体を守るカテキン(ポリフェノールの1種)をはじめとする、さまざまな栄養素が含まれる。皮や種は与えない - 柿
…犬の必須アミノ酸10種や血液をきれいにしたり、肝臓の保護効果が期待できるタンニン(ポリフェノールの1種)が含まれる。皮や種、渋柿は与えない - 梨
…約88%が水分。水分の維持や体を冷やす作用のあるソルビトールが含まれており、熱中症対策にもおすすめ。皮や種は与えない - 栗
…犬の必須アミノ酸10種をすべて含み、栄養価の高いスーパーフード。脂質が少なめでエネルギー補給にも最適。必ず加熱し、鬼皮や渋皮は与えない
上記は、老犬におすすめの果物です。
ただし、果物によって取り除くべき部位は異なります。
また、喉に詰まらせないよう、細かく刻んだり薄くスライスするなど、切り方に注意してくださいね。
ちなみに、1cm角は喉に詰まらせやすいサイズなので、それよりもずっと小さくしてあげることをおすすめします。
老犬にみかんを与えるときによくあるQ&A

ここでは、老犬にみかんを与えるときによくある疑問をQ&A形式で解説します。
Q1.缶詰のみかんを与えてもいい?
A.缶詰のみかんは、基本的にはおすすめしません。
多くのみかん缶はシロップ漬けになっており、生のみかんよりも糖分を多く含んでいます。
肥満の原因となるため、みかんの缶詰は避けておきましょう。
Q2.市販のみかんジュースは大丈夫?
A.みかんの果汁100%のものであれば、市販のみかんジュースでも大丈夫です。
ただし、ジュースは濃縮されているため、ごく少量にとどめておきましょう。
あまり水を飲まない老犬に、飲み水にみかんの絞り汁やみかんジュースを少しだけ垂らしている飼い主さんもいますよ!
まとめ

みかんは、老犬にとってメリットのある果物です。
もちろん、与えすぎれば下痢などを引き起こすこともあるため、適量を守ることが大切ですが、上手に活用することで老犬の健康維持に役立つでしょう。
みかんが好きな老犬は多いので、ぜひ試してみてくださいね。
















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