老犬の留守番と仕事を両立するには?限界時間の目安とおすすめ対策5選

柴犬の老犬
COLUMN

愛犬がシニア期になると、加齢や持病の影響から介護が必要になることがあります。

オムツを変えたり、移動や食事を手伝ったりと、愛犬ができるだけ心地よく過ごせるようにとサポートをしているママさん・パパさんは多いでしょう。

ですが、そんなママさん・パパさんにも、どうしても仕事や用事で家を留守にしなければならないときがありますよね。

「ひとりで置いて行くのは可哀想。でもどうしても行かなくては」と、罪悪感や恐怖で悩んでいる家庭は珍しくありません。

そこでこの記事では、Canine Principles※のシニアドッグケアを学んだ私が、老犬の留守番対策について解説します。

留守番中のわんちゃんの負担や、ママさん・パパさんの心の迷いが少しでも軽くなれば幸いです。

※イギリスを拠点にする犬の行動や健康に関する教育機関

老犬を仕事で留守番させるのは可哀想?知っておきたい3つのリスク

小型のシニア犬

仕事を理由に老犬を留守番させるのは、愛犬の状態にもよりますが、残念ながら仕方がないことと言えます。

老犬は成犬のときより医療費や介護費用がかかるため、仕事を辞めるわけにはいかないという方も多いでしょう。

家庭ごとにそれぞれの事情があるので、仕事を休めない自分を強く責める必要はありません。

ただ、老犬をひとりで留守番させるにはリスクがあることは知っておいて欲しいと思います。

リスクを把握したうえで、愛犬にできる限り負担がかからないような対策をとってあげてください。

リスク①ストレスがかかる

元気のないチワワの老犬

老犬になると、視力や聴覚などの五感が徐々に衰え、感情のコントロールも苦手になっていきます。つまり、若い頃よりも不安や恐怖を感じやすい状態になるのです。

そのため、これまで留守番が平気だったような愛犬でも、飼い主の不在に強いストレスを感じてしまうことがあります。

ストレスは愛犬の体調に影響を与え、持病の悪化に繋がる可能性もある恐ろしいものです。

老犬になると不調からの立て直しもスムーズにはいきづらいため、ストレスは決して軽視できません。

リスク②事故の可能性がある

ミニチュアダックスの老犬

視力・脚力が低下している老犬や、持病による徘徊・発作などが心配な老犬の場合は、留守番中に家庭内で思わぬ事故に合う可能性があります。

例えば、

  • 家具の隙間に挟まったり、ぶつかって転んでしまった
  • 足腰の踏ん張りがきかずに水飲み容器に転倒してしまった
  • 長時間立ち上がれず、伏せたままおしっこをしてお腹の皮膚が炎症を起こしてしまった
  • うんちをした後に徘徊して、体や部屋が汚れてしまった

などです。家にいればすぐにサポートができるので大事にいたらないようなことも多いですが、長時間ひとりでいることを考えると、精神的にも身体的にも愛犬の負担は大きいと言えます。

リスク③急変の可能性がある

チワワの老犬

持病を抱えている老犬の場合は、いつ急変するか分かりません。

家を出るときは普段と変わりがないように見えても、突然の発作や熱中症、脱水症状なども起こる可能性があります。

もし留守中に体調に異変が起きた場合、誰かがそばにいなければ気がついてあげられません。

老犬を仕事で留守番させるなら何時間まで?状態別の目安を紹介

シニア犬のジャックラッセルテリア

老犬を留守番させていい時間は、愛犬の状態によるので一概には言えません。

ただ、犬はもともと群れで暮らす動物であり、健康な成犬でも留守番は4時間程度までが理想とされています。

健康な成犬でそうなのですから、本来、老犬はもっとずっと短い時間であるほうが良いと言えるでしょう。

とはいえ、ママさん・パパさんの生活スタイルによっては、なかなか難しいこともあると思います。

シニア初期の健康で元気な老犬であれば、これまで通りの留守番時間でも問題はありません。

ただ、今後の体の変化に配慮して、できるだけ早めに帰ることを意識するようにしてあげてください。

そしてこのとき、ゆくゆく介護が必要になった際にどうやって愛犬の留守番時間を減らすのかなども考えておくと良いでしょう。

今すでに介護が必要な老犬と暮らしている場合は、家を空けるのは2〜3時間程度までに抑えることをおすすめします。

また、寝たきりの老犬の留守番は1時間程度までが限度ですが、基本的にひとりで家に置いておくことはできないと考えてください。

仕事を休めないときの老犬の留守番対策5選

シニア犬の柴犬

外出を控えることが1番の留守番対策ですが、難しいことも多いでしょう。

ここでは、老犬のためにできる5つの対策を紹介します。

  1. ケガをしない空間を作る
  2. 温度と湿度の管理を徹底する
  3. ペットカメラ(見守りカメラ)を設置する
  4. 信頼できる動物病院のホテル・ペットシッター・家族に依頼する
  5. 老犬ホームのデイサービスを利用する

それぞれについて、詳しく解説していきます。

ケガをしない空間をつくる

サークルの中にいる老犬

ソフトケージなどを利用して、行動範囲をある程度制限し、愛犬が怪我をせず安全に留守番できる空間を作りましょう。

老犬が徘徊してぶつかっても痛くないよう、メッシュなどの柔らかい素材で出来ているものがおすすめです。

また、底には滑り止めになるマットを敷き、オムツをしない子であればトイレシーツや介護用の吸水シートなどを敷き詰めておきましょう。

愛犬がトイレをしても快適に過ごしやすいようにしておいてあげることが大切です。

温度と湿度の管理を徹底する

シニア犬の柴犬

老犬になると体温調節が苦手になるうえに、水分摂取量も減りがちです。

さらには、暑くなっても足腰が弱っているせいで涼しい場所にうまく移動できない老犬もいます。

室内でも熱中症にかかる可能性があるので、エアコンで快適な温度・湿度を保つようにしましょう。最適な室内温度・湿度の目安は、室温20~25℃、湿度40~60%程度です。

また、冬場も必ず暖を取れる場所を複数用意しておいてあげてください。

なお、スマホでエアコンの温度調整ができる「スマートリモコン」などもあると便利です。急な温度変化の際にも室内を快適に保つことができます。

ペットカメラ(見守りカメラ)を設置する

ペットカメラは、自宅に設置するとスマホからリアルタイムで部屋の様子を確認できるカメラです。

商品によって性能が異なりますが、首振り機能や暗視機能、動体検知通知がついたモデルを選べば、「静かに眠れているか」「転んだりしていないか」「部屋の温度は適切か」などをすぐに確認できます。マイクを使って声をかけてあげることも可能です。

また、動画が撮影できるデバイスが2つあれば、無料アプリを使ってペットカメラとして使用することもできます。機能には限界がありますが、様子を見るだけならこちらでも十分でしょう。

信頼できる動物病院のホテル・ペットシッターに依頼する

シニア犬のキャバリアと動物病院

通い慣れている動物病院で一時預かりを行っているのであれば、仕事の間は預かってもらうと安心です。

また、ペットシッターに自宅へ来てもらい、外出中の愛犬のお世話を頼むという方法もあります。

ペットシッターは動物病院のように外へ連れ出す必要がないので、愛犬が自宅でゆっくり過ごせるというのはメリットでしょう。

ただし、老犬のお世話に慣れた信頼できるシッターを選ぶことが重要です。

また、もし家族や友人にシッター代わりになれる人がいれば、事情を説明して頼んでみるのもいいでしょう。よく知っている人の方が愛犬も安心するはずです。

老犬ホームのデイサービスなどを検討する

横になる犬と撫でる飼い主の手

まだあまり多くはありませんが、「デイサービス(日帰り預かり)」を提供している老犬ホームや、老犬を受け入れている犬の幼稚園・ホテルなども存在します。

特に老犬ホームでは、専門知識を持ったスタッフが常駐していることも多いです。

可能であれば利用前に1度施設を訪問して、体位変換や排泄ケアなど、愛犬に適したサービスをしっかり行ってくれるか確認すると良いでしょう。

介護の相談にのってくれることもあるため、信頼できる老犬ホームが見つかれば、ママさん・パパさんの心のサポートもしてくれるはずです。

仕事に行く前に確認を!老犬の留守番環境チェックリスト

自宅で老犬を留守番させる際には、環境づくりがしっかりできているか、以下のポイントをチェックしましょう。

留守番中に過ごす場所のチェックリスト

  • 部屋の温度・湿度は適切か
  • 愛犬がすぐ飲める場所に水飲み場があるか
  • 落ち着いて眠れる場所はあるか
  • 水飲み場は複数あるか
  • 愛犬が挟まってしまうような隙間はないか
  • 愛犬がぶつかってケガをしそうな角はないか
  • 床に滑り止め対策はされているか
  • 床にコードやクッションなどのつまづきやすいものは置かれていないか
  • トイレシーツや介護用の吸水シートを敷き詰めてあるか

仕事に行くときは、愛犬が寂しくないように、ママさんやパパさんの衣服を側に置いておくという方も多いようです。

ただ、どんなに対策をしていても、家族が実際に側に居てくれることには叶いません。できるだけ早く帰れるようにしてあげることが大切です。

まとめ|仕事で老犬を留守番させるときは、しっかり対策を整えよう

寝ているシニアのMIX犬

仕事で老犬を留守番させなければならないママさん・パパさんは多いですよね。

留守番をさせなければならないときは、老犬が安全で快適に過ごせるようにしっかり対策をしましょう。

また、できるだけ早く帰るように務めるのはもちろん、見守りカメラや動物病院のホテル、ペットシッターや老犬ホームなども検討してみてください。

老犬は以前ほど声や行動で寂しさを現さないように見えるかもしれませんが、心や体にはこれまで以上に負担がかかっています。

ママさん・パパさんも、仕事と介護を両立するのは簡単ではないと思いますが、介護は一生続くものではありません。

私も、愛犬を思い出しては「もっと側に居てあげればよかった」といつも思っています。一緒にいられる今を、どうか大切にしてください。

たかはし ゆきな(高橋ゆきな)

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ペットライター・ドッグフード専門家。 「ペットと暮らすことの素晴らしさを世界中に伝えたい!」とwebライターを志し、ライティングの勉強をしながらペットフード...

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