老犬にキウイを与えても大丈夫!適量や与え方、注意点を犬の管理栄養士が解説

COLUMN

甘酢っぱくジューシーなキウイ。

人間では美容・健康に良いイメージがありますが、酸味があることから老犬に与えてもいいのか気になっているのではないでしょうか。

結論から言ってしまうと、適量であれば老犬がキウイを食べても大丈夫です。

ただし、老犬は若いころとは体の状態も変わってくるため、与え方には注意が必要です。

この記事では、老犬がキウイを食べるメリットや与える量、注意点について犬の管理栄養士が解説します。

キウイの主な栄養素

キウイは、ビタミンやミネラル、食物繊維などさまざまな栄養素を含み、その栄養価の高さから「フルーツの王様」と呼ばれることもある果物です。

主な栄養素と働きは以下の通りです。

【キウイの主な栄養素】

  • ビタミンC
    …抗酸化作用があり、皮膚や粘膜の健康維持、コラーゲンの合成などに関わる
  • カリウム
    …体内の水分バランスを整え、神経や筋肉の働きに関わる
  • 食物繊維
    …腸内環境や便通を整える働きがある
  • アクチニジン
    …タンパク質を分解し、消化を助ける酵素
  • アルギニン
    …タンパク質を構成するアミノ酸のひとつで、血流やアンモニアの代謝などに関わる
  • ルテイン
    …抗酸化作用をもつカロテノイドの一種で、目の健康維持に関わる
  • 水分
    …体温調節や体内のさまざまな働きに欠かせない

キウイには、グリーンやゴールド、ルビーレッドなどの種類があり、どれも老犬が食べられます。

種類によって栄養成分にも違いがあるため、特徴に合わせて選ぶとよいでしょう。

老犬に与えるキウイのおすすめは?それぞれのキウイの特徴

キウイは種類によって栄養成分だけでなく、味わいも異なります。老犬に与えるなら、愛犬の好みや取り入れたい栄養素に合わせて選んでもいいでしょう。

  • グリーンキウイ
    …甘みと酸味のバランスがよく、食物繊維が比較的豊富。アクチニジン活性も高い
  • ゴールドキウイ
    …酸味が少なく甘みが強め。グリーンよりビタミンCを多く含む
  • ルビーレッドキウイ
    …熟したベリーのような甘みが特徴。ビタミンCに加えてアントシアニンも含む

最近では年間を通してキウイを購入できますが、ルビーレッドキウイは春の限られた時期にしか出回らない季節限定の品種です。

見かけたときには、いつものグリーンやゴールドとは違う味わいを愛犬と楽しんでみるのもいいですね。

老犬がキウイを食べる4つのメリット

キウイはさまざまな栄養を含んでおり、適量を取り入れることで老犬の健康維持にも役立ちます。

ここでは、老犬がキウイを食べるメリットを見ていきましょう。

水分補給に役立つ

キウイは約83〜85%が水分でできているため、老犬の水分補給をサポートできます。

体は通常、血液の濃さ(浸透圧)や血液量の変化を感知すると脳に「水を飲もう」という信号を送ります。

しかし、老犬は加齢に伴って体内の水分不足を感知して喉の渇きを起こす反応が鈍くなることがあり、自分から水を飲む量が少なくなることも珍しくありません。

また、足腰の衰えなどから自分で水を飲みに行く回数が減ることで、必要な水分を十分に摂れない場合もあります。

そのため、キウイのように水分を多く含む食品をおやつやトッピングとして取り入れるのも、水分補給のサポートに有効なのです。

老犬の水分量の計算方法|上手く飲めないシニア犬に水を与える工夫と対策

抗酸化成分を補える

キウイは、ビタミンCやビタミンE、ルテインなどの抗酸化成分が含まれており、酸化ストレスの影響を受けやすい老犬の健康をサポートすることに役立ちます。

老犬になると、体に備わっている抗酸化防御機構の働きが低下し、増えた活性酸素を十分に処理できなくなることも少なくありません。

活性酸素による酸化作用が抗酸化防御を上回る「酸化ストレス」の状態が続くと、細胞や組織がダメージを受け、認知機能の低下やがん、心臓病、腎臓病など、さまざまな病気の発症や進行に影響します。

そのため、老犬では適度な抗酸化成分を取り入れることが大切です。

犬は体内でビタミンCを合成できますが、年齢や体調、ストレスなどによって十分な量をつくれていない可能性が報告されているため、ビタミンCを豊富に含むキウイを食べることは老犬の抗酸化力を支え、健康をサポートすることにつながるでしょう。

タンパク質の消化をサポートする

キウイには、タンパク質を分解する酵素「アクチニジン」が含まれており、食事に含まれるタンパク質の消化をサポートしてくれます。

老犬にとってタンパク質は、筋肉をはじめ体をつくるために欠かせない栄養素です。

肉や魚などタンパク質を含む食事にキウイをトッピングすることで、タンパク質の消化を促し、体内に吸収されやすくなります。

そのため、タンパク質をしっかり摂りたい老犬の食事にも、キウイは取り入れやすい果物といえるでしょう。

腸内環境や便通の健康維持に役立つ

キウイには食物繊維が含まれており、腸内環境や便通の健康維持にも役立ちます。

食物繊維には、腸内細菌のエサになって善玉菌の増殖を助けたり、便のかさを増やして腸の動きを促したりする働きがあります。

老犬では、運動量の低下や飲水量の減少などによって便秘気味になることもあるため、食物繊維を適度に取り入れることも大切です。

【自動計算機で簡単!】老犬が1日に食べられるキウイの量

老犬にキウイを与えるときは、その犬が1日に必要なカロリーの10%以内を目安にしましょう。

以下に愛犬の体重と状態、キウイの100gあたりのカロリーを入力すると、自動で与える目安量が算出されます。

  • グリーンキウイ:51kcal/100g
  • ゴールドキウイ:63kcal/100g
  • ルビーレッドキウイ:59kcal/100g
必要カロリー&おやつ・トッピング計算

体重

kg

状態

おやつ・トッピング100g/mlあたりのカロリー

kcal

1日あたりに必要なカロリー:
— kcal

おやつ・トッピングの許容量(10%):
— kcal

おやつ・トッピングの目安量:
— g / ml

ただし、これは主食以外のおやつをすべてキウイにした場合の目安量の上限です。

ほかにおやつを与えたりトッピングをしたりする場合は、それらのカロリーも合わせて10%程度に収まるよう調整しましょう。

また、キウイを与えた分だけ1日の摂取カロリーが増えないよう、主食の量も少し減らすことが大切です。

シニア犬の1日のカロリーは?老犬の年齢・体重別の目安と活動係数を解説

老犬にキウイを与えるときの注意点

老犬にとって、キウイは健康メリットのある果物ですが、与えるときは注意が必要なこともあります。

ここでは、老犬にキウイを与えるときに気をつけたいポイントを見ていきましょう。

食物アレルギーに注意する

老犬に初めてキウイを与えるときは、少量から試し、食物アレルギーが起こらないか確認してください。

キウイにアレルギーがあった場合、食べてから30分~48時間の間に、皮膚の赤みやかゆみ、嘔吐、下痢などの症状が見られることがあります。

【犬の食物アレルギーの主な症状】

  • 皮膚の赤みやかゆみ
  • 目元や口元の腫れやかゆみ
  • 足先を執拗に舐めたり噛んだりしている
  • 下痢や軟便、嘔吐
  • 排便回数が増える

キウイによるアレルギーは多くはありませんが、体質によってはアレルギーが起こる可能性もあるため、老犬では特に慎重になりたいところです。

何らかの症状が見られたときは、自己判断せずに獣医師に相談してくださいね。

皮は与えない

老犬にキウイを与えるときは、皮をむいて果肉だけを与えましょう。

キウイの皮に犬に有害な成分が含まれているわけではありませんが、皮は繊維質が多く消化しにくいため、食べた量によっては嘔吐や下痢などの消化器症状につながることがあります。

特に老犬は胃腸の働きが低下しているため、負担になりやすいので皮は与えないようにしてください。

食べやすい大きさにカットする

老犬にキウイを与えるときは、丸ごとや大きな塊のままではなく、細かく刻んだり薄くスライスする、つぶすなどしてから与えましょう。

大きなままでは喉に詰まらせるおそれもあるため、食べやすい形にしておくことが大切です。

持病がある老犬は事前に獣医師に確認する

持病がある老犬は、キウイを与える前にかかりつけの獣医師に確認しておくと安心です。

キウイにはさまざまな栄養素が含まれていますが、病気の種類や進行度によっては控えたほうがいい場合もあります。

特に、獣医師から栄養制限を指示されている老犬では、必ず獣医師に確認してください。

まとめ

キウイは老犬も食べることができ、水分やビタミンC、食物繊維など、健康維持に役立つさまざまな栄養素を補えます。

やわらかく食事にも取り入れやすいため、細かくしたキウイをいつものご飯に少量トッピングするのもおすすめです。

グリーンやゴールド、ルビーレッドなど種類ごとの味わいや特徴も楽しみながら、愛犬に合った量と与え方で取り入れてあげましょう。

【参考文献】
・Zespri:【ゼスプリ公式】キウイの基礎知識(製品篇)
・文部科学省:日本食品標準成分表(八訂)増補2023年
・petMD:Can Dogs Eat Kiwi?
・ペット栄養学会誌:柴犬における血漿中ビタミンC濃度

たかだなつき(高田菜月)

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4匹の愛犬と暮らすペット専門ライター×ペットの専門家。長年人間の介護に携わっていたが、愛犬の介護をきっかけにペット専門ライターに転身。犬の飼育歴は20年以上...

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