シニア犬のマーキングは老化が原因?病気の見分け方や対処法を解説

COLUMN

「シニア犬が急にマーキングをするようになって、困っている」
「老化なのか病気なのか、見分け方がわからない」

これまでしなかった場所でマーキングをされると、戸惑うママさんパパさんさんも多いのではないでしょうか。

シニア犬が急にマーキングを始めた場合、足腰の衰えや不安、認知機能の低下などが背景にあると考えられます。

ただし、病気のサインが隠れているケースもあるため、排尿の姿勢や尿の量を観察することが欠かせません。

本記事では、元ドッグトレーナーがシニア犬がマーキングをする原因や病気との見分け方、家庭でできる5つの対策を解説します。

シニア犬が急にマーキングをするようになったときに考えられる3つの原因

シニア犬が急にマーキングのような排尿を始めた場合、老化にともなう体の変化が関係している場合があります。

ここでは、シニア犬によく見られるマーキングの3つの原因を確認していきましょう。

原因①運動機能低下によるトイレの失敗

シニア犬は加齢とともに、足腰の筋力や関節の動きが衰えていきます。

若いころは問題なくトイレへ移動できていた犬でも、歩く速度が落ちると、排尿を我慢できずに間に合わない場合があります。

寝床やトイレ近くでの排尿は意図的な縄張りの主張とは異なり、単なるトイレの失敗である可能性が高いでしょう。

とくに後ろ足の踏ん張りが弱くなっている犬は、トイレの一歩手前で漏らしてしまうケースも珍しくありません。

マーキングと見分けるためには、排尿の姿勢や量を確認することが大切です。

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原因②不安やストレスなど精神的な変化

椅子の下で不安な様子の老犬

シニア犬は、環境の変化や不安な気持ちから、自分を安心させるためにマーキングをする場合があります。

加齢によって視力や聴力が低下すると、周囲の状況を把握しにくくなり、不安を感じやすくなる傾向です。

以下のような場面でマーキングが見られる場合、不安やストレスが原因と考えてよいでしょう。

  • 引っ越しや家具の配置換えなど、生活環境が変わったとき
  • 新しい犬や人が家族に加わったとき
  • ママさんパパさんの外出や留守番の時間が長くなったとき
  • 強い音や来客など、いつもと違う出来事があったとき

マーキングの原因を探るときは、増え始めた時期と生活の変化が重なるかを確認しましょう。

原因③シニア犬特有の認知機能の低下

シニア犬の中には、加齢によって脳の機能が低下し、若いころに覚えたトイレの習慣を忘れてしまう犬もいます。

認知機能の低下によるマーキングの場合、以下のような変化が見られることがあります。

  • トイレの位置がわからなくなる
  • 長年守っていたトイレのルールを守れなくなる
  • 動き回りながら排尿する

上記のような様子が見られる場合、単なるマーキングではなく、認知機能の低下の可能性があります。

気になる変化があれば、様子を記録したうえで動物病院への相談を検討しましょう。

シニア犬のマーキングは病気や体調不良のサイン?見極めるポイント

シニア犬のマーキングは、老化だけでなく病気が隠れているケースもあります。

ここでは、マーキングと病気を見分けるためのポイントを確認していきましょう。

排尿時の姿勢をチェックする

マーキングと病気による排尿は、姿勢の違いから見分けられる場合があります。

マーキングの場合、後ろ足を上げて排尿するのが一般的です。

一方で病気が原因の場合は、以下のような様子が見られる可能性があります。

  • 腰を落とした姿勢で排尿する
  • トイレの姿勢をするのに尿がほとんどでない
  • 寝ている間に尿が漏れている
  • 排尿の際に鳴いたり、苦しそうな様子を見せたりする

排尿の姿勢に普段と違う点がないか観察することは、病気のサインの発見につながります。

尿の量を確認する

排尿の量も、マーキングと病気を見分ける手がかりになります。

マーキングの場合、縄張りを示す目的があるため、複数の場所に少しずつ排尿するのが特徴です。

一方で、頻尿や多尿、極端に量が少ないなどの変化がある場合は、膀胱炎や尿路結石といった病気が関係している場合があります。

日頃から尿の量を観察し、体調不良のサインとして見逃さないようにしましょう。

自己判断せず動物病院を受診すべき異変の目安

排尿の様子に気になる点がある場合は、自己判断せず動物病院を受診することが大切です。

以下のような症状が見られる場合は、早めの受診を検討しましょう。

  • 頻尿や排尿時に痛がる
  • 血尿や濁った尿が出る
  • 急激に飲水量が増加し尿の量が増える
  • 尿が何日も出ていない

上記のような症状は、マーキングとは異なり、病気のサインの可能性があります。

気になる変化に気づいたら、早めにかかりつけの動物病院へ相談しましょう。

シニアのマーキングを減らすための5つの対策

シニア犬のマーキングは、原因に応じた対策をとると軽減できる場合があります。

ここでは、家庭で取り入れやすい5つの対策を確認していきましょう。

対策①叱らずに冷静に片付ける

シニア犬がマーキングをしてしまったとき、叱るのは避けましょう。

強い口調で叱ると、恐怖心や不安が増し、マーキングが悪化する可能性があります。

また、叱るという行為を「構ってもらえた」と学習し、気を引くためにマーキングをするようになる犬もいます。

マーキングを見つけた際は、気づかれないように静かに片付けることがポイントです。

反応を見せずに拭き取ると、愛犬が落ち着いた心理状態になり、マーキングの軽減につながります。

対策②ニオイをしっかり消す

マーキングをした場所にニオイが残っていると、同じ場所で繰り返す原因になります。

犬は嗅覚が鋭く、わずかに残ったニオイでも縄張りとして認識してしまいます。

消臭対策をおこなう際は、以下の点を意識しましょう。

  • ペット用の消臭剤を使用する
  • 床材や布製品までしっかり拭き取る
  • 洗えないマットやカーペットは買い替えも検討する

ニオイを根本から取り除くと、同じ場所でのマーキングを防げるでしょう。

対策③家の中の行動範囲を限定する

家全体を自由に歩き回れる環境は、マーキングの機会を増やす原因になります。

自由に歩ける範囲が広いと、犬が縄張りを主張する場所が多くなり、その分マーキングも増える可能性が高いといえます。

とくにマーキングが繰り返される場所がある場合は、その付近への立ち入りの制限が効果的です。

少しずつ範囲を調整しながら、愛犬がマーキングしなくても落ち着いて過ごせる環境を整えましょう。

対策④犬用おむつやマナーベルトを活用する

室内でのマーキング対策として、犬用おむつやマナーベルトの活用も選択肢の一つです。

おむつやマナーベルトは排尿による汚れの範囲を最小限に抑えられます。

活用する際は、以下の点に注意しましょう。

注意点 具体的なポイント
サイズ 犬の体型に合ったものを選ぶ
着用時間 長時間つけたままにせず、こまめに交換する
皮膚の状態 かぶれや赤みがないか定期的に確認する

おむつやマナーベルトに頼るだけでなく、行動範囲の制限やニオイ消しなどの根本的なマーキング対策と合わせて活用してみてください。

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対策⑤散歩中はマーキングしやすい場所を避けて歩く

散歩中のマーキングは、他人の家や車の近くで起こると、トラブルにつながる恐れがあります。

電柱や塀の角など、排尿する頻度の高い場所を把握し、そのような場所を避けるとマーキングの機会を減らせます。

また、散歩中はペットシーツを携帯し、排尿後にすぐ拭き取る準備をしておくと安心です。

周囲への配慮を心がけながら、散歩を楽しみましょう。

まとめ|シニア犬のマーキングは原因を理解して優しく寄り添おう

シニア犬のマーキングは、老化と病気の両面から見極めて適切に対応すれば、軽減する可能性があります。

  • 運動機能の低下や不安、認知機能の低下が原因として考えられる
  • 排尿の姿勢や尿の量から病気のサインを見極める
  • 頻尿や血尿などの異変があれば動物病院へ相談する
  • 叱らずに静かに片付け、ニオイをしっかり消す
  • 行動範囲の限定やおむつの活用も選択肢になる

シニア犬の気持ちに寄り添いながら、取り入れられる対策から少しずつ試してみてください。

さかもとはるか

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元犬の訓練士・ペットライター 犬のしつけ・ケア・グッズ紹介などを中心に、現場経験を活かした記事制作が得意。 愛犬・愛猫・デグーたちと暮らし、ペットとの暮らし...

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